ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode3

『秘密のプロフィール』



Scene4

『夜のリビング』



午後10時30分。

ROOM 404。



SECRET PROFILE企画が終わってから数時間。



リビングには、

まだ何人かが残っていた。



昼間まで知らなかった一面。



それが、少しずつ会話のきっかけになっていた。





「今日の企画、思ったより面白かったですね」

ソヨンが言う。



「最初は嘘を当てるゲームだと思っていました」



「でも」



「その人の考え方が見える感じでした」





「分かります」

ミンギュが頷く。



「例えばスンチョルさん」



「朝弱いって言われても信じそうでした」





「僕、そんなイメージですか?」

スンチョルが笑う。





「責任感強い人ほど、家では寝坊するイメージがあります」

スングァン。



「偏見ですね」





笑いが起きる。





少しずつ深くなる会話



リビングのソファ。



チアキ。

ジョンハン。

ミンギュ。

ウォヌ。

スングァン。



数人が残っていた。





「でも」

スングァンが言う。



「意外だったのはチアキさんです」



「私ですか?」



「はい」





「恋愛苦手って」



少し考えながら言う。



「なんか想像できなかったです」





「人と話すの上手だから」





チアキは少し笑う。



「仕事では慣れているだけかもしれません」





「客室乗務員だから?」

ミンギュ。



「はい」



「毎日、初対面の人と話す仕事なので」





「でも」



少し間。



「近い関係になるほど難しいこともあります」





その言葉に。



空気が少し静かになる。





「近い関係?」

スングァンが聞く。





「友達とか」



「恋人とか」





チアキはカップを見る。





「相手を信じることって」



「簡単じゃないなって思います」







【Interview】

チアキ。



「過去のことを全部話すつもりはありませんでした」



「まだ初期段階なので」





「でも」



「恋愛が苦手という部分だけは」



「自分の中では大きなことなので、隠す方が不自然でした」







恋愛について



「じゃあ」

スングァンが少し明るく戻すように言う。



「質問していいですか?」



「はい」





「好きなタイプ」





その瞬間。



何人かの視線が自然にチアキへ向く。





「え?」



チアキが困ったように笑う。





「急ですね」





「リアリティ番組なので」

スングァン。





「でも恋愛禁止ですよ」

ジウォンが通りかかりながら言う。





「そうでした」

スングァン。



「危ない」



笑いが起きる。





「じゃあ」



「過去に好きだったタイプでも」





チアキは少し考える。





「昔は……」





「優しい人」



「一緒にいて安心できる人」





「だったと思います」





「今は?」





質問。



数秒。





チアキは少し視線を落とした。





「今は……」





「分からないです」





「分からない?」

ミンギュが小さく聞き返す。





「はい」





「昔は、こういう人がいいって思っていました」





「でも」





「今は」



少し笑う。



「その人と一緒にいる時の自分が、好きでいられるかの方が大事かもしれません」





静かになる。





その答えは、

恋愛経験がない人の答えではなかった。



傷ついた人の答えだった。





それぞれの反応



ミンギュ



一瞬だけ表情が変わる。



いつもの爽やかな笑顔ではなく。



何か考える顔。





【Interview】

ミンギュ。



「少し驚きました」



「チアキさんは、いつも周りを安心させる側なので」



「自分が傷ついた経験があるようには見えなかったです」





「でも」



「その言葉を聞いて」



「強い人というより、強くなろうとしている人なのかなと思いました」





ウォヌ



何も言わない。



ただ、

カップを持ったまま静かに聞いていた。





【Interview】

ウォヌ。



「人は」



「見せている部分だけでは分からないと思います」



「僕もそうなので」







ジョンハン



チアキを見る。



でも、

質問はしなかった。





【Interview】

ジョンハン。



「聞けば話してくれる人だと思います」



「でも」



「話したくない部分まで聞く必要はないと思いました」







夜が深くなる



時計を見る。



午後11時45分。



「そろそろ寝ますか」

ソヨンが言う。





一人。

また一人。



リビングを出ていく。





最後に残ったチアキ。



テーブルのカップを片付ける。





「またやってる」



声。



振り返る。



ジョンハンだった。





「片付けですか?」



「はい」





「チアキさん」



少し笑う。



「今日も自分のことより、家のこと見ていますね」





「癖です」





「便利な癖ですね」





「でも」





ジョンハンは続ける。



「たまには、自分のことも見てあげてください」





チアキは少し黙る。





「……難しいですね」





「そうでしょうね」





ジョンハンは笑った。





「だから、少しずつでいいと思います」







【STAFF NOTE】

この夜。



恋愛は禁止されている。



だから。



誰も「気になる」とは言わない。





でも。



誰かの過去を知った時。



人は相手をただの参加者では見られなくなる。





「優しい人」

「明るい人」

「静かな人」



その奥にあるものを、

少しだけ知った夜。





そして。



深夜。



カメラが記録した未公開映像。



チアキが部屋へ戻った後。



誰かが一人でリビングに残っていた。





Episode3 Scene5

【UNSEEN】

『カメラに映らなかった会話』




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