ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―
Episode21
『HAN RIVER NIGHT』
― 同じ景色を見ることで、知らなかった一面に気づく。 ―
Day:Sunday(共同生活21日目)
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Scene3
『準備』
Sunday|16:00 PM
404 HOUSE。
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夕方。
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窓の外の光が少しずつ柔らかくなっていく。
昼の明るさから、夜へ向かう前の静かな時間。
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いつもの休日とは少し違う。
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今日は、
11人で夜の漢江へ行く日。
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リビングには、
出かける準備をするメンバーの姿があった。
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女性メンバーの部屋
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クローゼットを開け、
服を選ぶソヨンとチェリン。
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「夜なら少し暖かい方がいいかな。」
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「写真撮るならこっちもいいかも。」
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普段の外出とは違う。
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ただ遊びに行くだけなのに、
少しだけ特別な気持ちになる。
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ユナは鏡の前で髪を整えながら笑う。
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「なんか学生の旅行みたい。」
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チェリンも頷く。
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「分かる。」
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「最初の頃は、こんな感じになると思わなかった。」
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その言葉に、
一瞬だけ静かな間ができる。
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21日前。
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誰もまだ、
相手の好きなものも。
性格も。
生活の癖も知らなかった。
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今は。
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「これチアキ好きそう。」
「スングァンなら絶対騒ぐ。」
「ウォヌはこういうの好きそう。」
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自然に相手のことを考えている。
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男性メンバーの部屋
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ミンギュは鏡の前で髪を整える。
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普段なら、
特別気にすることもない。
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でも今日は、
少しだけ違った。
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「夜景だからって気合い入れてる?」
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スニョンが笑いながら通りかかる。
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「違う(笑)」
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ミンギュは笑う。
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でも。
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自分でも少しだけ思っていた。
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今日は、
いつもよりきれいな景色を見る日。
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そして。
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その景色を、
誰かと共有する日。
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リビング
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少しずつ準備を終えたメンバーが集まる。
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「寒くない?」
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「上着持った?」
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「スマホ充電した?」
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自然に確認し合う声。
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その中で。
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チアキが階段を降りてくる。
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シンプルな服装。
派手ではない。
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でも、
いつもの家での姿とは少し違っていた。
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髪を整えて。
少しだけ柔らかい雰囲気。
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一瞬。
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リビングの会話が途切れる。
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最初に気づいたのは、
女性メンバーだった。
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ソヨンが笑う。
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「チアキ、今日雰囲気違う。」
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チアキは少し驚く。
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「そうですか?」
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「うん。」
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チェリンも頷く。
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「いつもより夜のお出かけっぽい。」
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チアキは照れたように笑う。
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「普通ですよ。」
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その様子を、
少し離れた場所から見ていたミンギュ。
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視線が一瞬止まる。
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いつものように笑っている。
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いつものように落ち着いている。
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でも。
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何か少し違う。
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そう感じた。
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「……。」
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ミンギュはすぐに視線を外す。
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自分でも、
なぜ見ていたのか分からないように。
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スングァンがその空気に気づいたのか、
笑いながら言う。
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「今日写真いっぱい撮らないとね。」
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「せっかくの夜漢江だし。」
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その言葉で、
またリビングに笑い声が戻る。
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17:30 PM
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出発前。
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玄関に11人が集まる。
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靴を履く音。
上着を着る音。
笑い声。
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何気ない準備の時間。
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でも。
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カメラは、その小さな瞬間を逃さない。
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誰かが自然に隣に立つ。
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誰かが相手の寒さを気にする。
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誰かが笑顔を確認する。
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まだ誰も、
その理由を言葉にはできない。
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ただ。
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大切な時間を、
一緒に過ごしたいと思っていた。
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【STAFF NOTE】
人の印象が変わる瞬間は、
大きな変化ではない。
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いつもと違う服。
いつもと違う表情。
いつもと違う場所。
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その小さな違いに気づいた時、
人は初めて、
相手を少し特別に見る。
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次回 Scene4
『夜の漢江』
ライトアップされた川。
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昼とは違う表情を見せる景色。
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11人が見る同じ夜景。
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その中で、
誰の隣にいるか。
誰を見るか。
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静かに変化していく夜。
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