ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―
Episode21
『HAN RIVER NIGHT』
― 同じ景色を見ることで、知らなかった一面に気づく。 ―
Day:Sunday(共同生活21日目)
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Scene6
『夜景の下』
Sunday|20:30 PM
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自由時間が終わる。
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スタッフの合図で、
11人はもう一度、漢江沿いに集まった。
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夜の風が少し強くなる。
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川面には橋の光が揺れ、
遠くの街明かりが水の上に細く伸びていた。
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「寒くなってきたね。」
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スングァンが手をこすりながら笑う。
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「でも来てよかった。」
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その言葉に、
何人かが頷く。
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川沿いのベンチ
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全員で並んで座る。
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誰かが買ってきた温かい飲み物。
誰かが撮った写真。
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小さな出来事が、
今日の思い出として少しずつ増えていた。
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スニョンがスマホを確認する。
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「写真、結構撮った。」
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「見せて。」
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チェリンが覗き込む。
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そこには、
笑っている11人の姿。
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「この写真いい。」
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「本当に?」
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「うん。みんな自然な顔してる。」
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その言葉に、
みんな少しだけ画面を見る。
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最初の頃の写真とは違う。
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まだ少し距離があった表情。
気を遣った笑顔。
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今は。
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誰かの隣で、
自然に笑っている。
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少し離れた場所
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チアキは川を眺めていた。
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風で髪が少し揺れる。
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その横顔を、
ミンギュが一瞬見る。
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でもすぐに視線を夜景へ戻す。
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「寒くない?」
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「大丈夫です。」
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少し間を置いて、
チアキが笑う。
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「でも、綺麗ですね。」
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「うん。」
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「韓国に来て、こんな景色を見るとは思いませんでした。」
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「俺も。」
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ミンギュは少し考える。
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「最初は、こんなにみんなで仲良くなると思ってなかった。」
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チアキも頷く。
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「私もです。」
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「最初の日、覚えてますか?」
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「覚えてる。」
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「みんな少し緊張してましたよね。」
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「チアキ、すごく丁寧だった。」
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「今も敬語ですけどね(笑)」
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チアキが笑う。
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ミンギュも笑う。
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その笑い声が、
夜の空気に静かに溶ける。
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全員集合
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スンチョルが時計を見る。
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「そろそろ戻ろうか。」
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「もうそんな時間?」
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少し残念そうな声が上がる。
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でも。
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誰も急いで立ち上がらなかった。
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もう少しだけ、
この景色を見ていたかった。
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最後の写真
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スングァンがカメラを構える。
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「最後に全員で撮ろう。」
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「また?」
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「今日だけで何枚撮るの(笑)」
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「いいじゃん。後で絶対見るから。」
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みんなが集まる。
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自然に隣になる人。
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少し距離を詰める人。
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笑いながら並ぶ。
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シャッター音。
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一瞬の光。
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その写真には、
夜の漢江と、
21日間で変わった11人の距離が残った。
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【STAFF NOTE】
同じ景色を見ても、
心に残るものは人によって違う。
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夜景なのか。
会話なのか。
隣にいた人なのか。
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まだ誰も、
その答えを言葉にはしていない。
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でも。
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今日という夜が、
いつか思い出す特別な一日になることだけは、
誰もが少し感じていた。
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次回 Scene7
『404 Diary(第5回)』
「今日、一緒に見た景色を覚えていたい人へ」
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夜景を思い出しながら、
それぞれが言葉を書く。
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誰に届けたいのか。
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その気持ちに、
少しずつ気づき始める夜。
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