ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode26

『言葉にならない距離』

― 気づいているのに、まだ名前をつけられない感情。 ―

Day:Friday(共同生活26日目)



Scene6

『今、一番変わったと思うこと』

Friday|23:30 PM



404 HOUSE。



夜。



リビングの照明だけが、

静かに部屋を照らしている。



さっきまで笑い声が響いていた空間。



今は少し落ち着き、

それぞれが自分の時間を過ごしている。





スタッフは、

一人ずつインタビューを行う。



テーマ。



「今、一番変わったと思うこと。」





スンチョル



「最初は。」



少し考えてから話す。



「自分がちゃんとしなきゃって思ってました。」





リーダーとして。



年上として。



周りを見ることが当たり前だった。





「でも今は。」





「頼ることも必要なんだなって思います。」





少し笑う。





「自分一人で全部やるより、みんなでいる方が楽しいです。」







ジョンハン



「距離感ですかね。」





「最初は、相手のことを考えすぎていました。」





どう話せばいいか。



どこまで踏み込んでいいか。





でも。





「今は、沈黙でも一緒にいられるようになった。」





「それって結構大きいことだと思います。」







ウォヌ



「気づくこと。」





短く答える。





「前は、自分の世界に集中していたから。」





少し間を置く。





「でも今は、周りを見るようになった。」







誰かの表情。



声の違い。



いつもより静かな様子。





「言わなくても分かることが増えました。」







スニョン



「素直になること。」





笑いながら話す。





「最初は、みんなに良く見られようとしてた気がします。」





「でも今は、疲れたら疲れたって言える。」





「楽しかったら、楽しいって言える。」







「それって普通のことだけど。」





「この家では大事なことだと思います。」







スングァン



「人を頼ること。」





少し照れたように笑う。





「俺、明るくしてる方が楽なんです。」





「でも。」





「自分が元気じゃない時も、誰かが気づいてくれるんだって分かりました。」







少しだけ視線を落とす。





「それって、結構嬉しいです。」







ミンギュ



スタッフ。

「ミンギュさんは?」





少し沈黙。





ミンギュは考える。





「……見るようになったこと。」





スタッフ。

「見る?」





「周りを見ること。」





以前なら、

自分のことで精一杯だった。





仕事。



生活。



自分のペース。





でも。





今は。





誰かが帰ってきた音。



誰かの表情。



誰かが疲れている様子。





自然と目に入る。





「一緒に住んでるから。」





そう言いながら、

少し笑う。





でも。



その言葉の奥にあるものを、

本人はまだ説明できない。







チアキ



スタッフ。

「チアキさんは?」





チアキは少し考える。





「……頼ること、ですかね。」







以前の自分なら。



全部自分でやろうとしていた。





迷惑をかけないように。



困らせないように。





でも。





「誰かにお願いしてもいいんだって、少し思えるようになりました。」







「それは、みなさんがそういう空気を作ってくれたからだと思います。」





そう話すチアキの表情は、

以前より少し柔らかい。







Interview Room



スタッフ。

「この家で、一番変わったものは何だと思いますか?」





11人それぞれ違う答え。





距離。



信頼。



安心。



素直になること。





でも。



共通しているものがある。





一人でいる時には気づかなかった、

誰かと暮らす温かさ。







【STAFF NOTE】



人との距離は、

数字では測れない。





何日一緒にいたかではなく。



どれだけ相手を見ていたか。





小さな変化に気づくこと。



言葉にならない気持ちを受け取ること。





そうやって、

人は少しずつ近づいていく。





まだ誰も、

その感情に名前をつけていない。





でも。



確かに、

404 HOUSEの中には、

特別な距離が生まれていた。





次回 Scene7

【UNSEEN】



深夜。



スタッフが、

11人に同じ質問をする。



「もし今、一人だけともっと話せるなら?」





まだ公開されない、

それぞれの本音。




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