ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode27

『近づく理由』

― 一緒にいる理由が、少しずつ変わっていく。 ―

Day:Saturday(共同生活27日目)



Scene8【UNSEEN】

Saturday|11:55 PM



404 HOUSE。



一日の笑い声が静まり、

家はゆっくりと夜の空気に包まれていた。



リビングの照明だけが淡く灯り、

テーブルには今日使ったカメラが置かれている。



スタッフが回収する前に、

メンバーたちは思い思いに写真を見返していた。



「これ、スニョンさんブレてる(笑)。」



チェリンが笑う。



「動きすぎなんだよ。」



スングァンが肩を揺らす。



「いや、カメラマンが悪い。」



「俺!?」



リビングに、

最後の笑い声が広がる。



しばらくして、

それぞれが自分の部屋へ戻っていく。



静かになったリビング。



スタッフがカメラのモニターを確認する。



今日一日で撮られた、

何百枚もの写真。



料理を作る姿。



買い物帰りに笑い合う姿。



飾り付けに夢中になる姿。



食卓を囲む笑顔。



どの写真にも、

誰かが隣にいた。



Interview Cut



スタッフ

「今日、一番印象に残った瞬間は?」



スンチョル

「料理でも、イベントでもなくて。」



「みんなが自然に笑ってた時間ですね。」



Interview Cut



ユナ

「気づいたら、一人でいる時間が減っていました。」



「誰かの近くにいるのが、自然になっていました。」



Interview Cut



ウォヌ

「特別なことはしてないんです。」



「でも、それが一番思い出に残る日でした。」



Interview Cut



スングァン

「今日はちゃんと参加者でした。」



「それが、なんか嬉しかった。」



照れ笑いを浮かべる。



Interview Cut



ミンギュ。



スタッフ

「今日撮った写真で、一番好きな一枚は?」



ミンギュはモニターを見つめる。



そこには、

キッチンで笑う11人。



その中には、

鍋を運びながら笑っているチアキも写っていた。



ミンギュは少しだけ目を細める。



「……この写真かな。」



「みんな、自然だから。」



それ以上は何も言わなかった。



Interview Cut



チアキ。



スタッフ

「今日、一番心に残った時間は?」



チアキは少し考えて、

優しく笑う。



「全部です。」



「一つだけ選ぶのは難しいくらい。」



「今日は、誰といても居心地が良かったんです。」



「それが、一番嬉しかったです。」



その笑顔は、

共同生活が始まった頃より、

ずっと柔らかくなっていた。



スタッフは最後に、

今日撮影した一枚の集合写真を映す。



初日とは違う。



肩の力が抜けた笑顔。



自然に並ぶ距離。



誰一人、

作った笑顔ではなかった。



【STAFF NOTE】



思い出は、

特別な出来事だけで生まれるものではない。



一緒に料理をしたこと。



笑いながら食卓を囲んだこと。



「手伝う。」



「ありがとう。」



そんな何気ない一日が、

いつしか大切な記憶になっていく。



そして、

404 Choiceまであと2日。



まだ誰も、

自分の気持ちに名前をつけられない。



それでも、

心は少しずつ、

「誰と一緒にいたいのか」を覚え始めていた。



次回予告

Episode28

『言葉の向こう側』



共同生活28日目。

日曜日。



第7回 404 Diary。



テーマは、

「今、一番伝えたいこと。」



書きたい言葉はある。



でも、

その相手の名前を書く勇気は、

まだ少しだけ足りなかった。




ノベルに戻る I Addict