ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode28

『言葉の向こう側』

― 少しずつ”特別”になっていく日常。―

Day:Sunday(共同生活28日目)



Scene4

『買い物、行く人?』

Sunday|03:00 PM



昼食を終えた404 HOUSE。



食器を片付け終えると、

リビングにはゆったりとした休日の空気が流れていた。



ソファでは、

スニョンとスングァンがテレビを見ながら笑っている。



ジョンハンは本を読み、

ウォヌは窓際で音楽を聴いていた。



チアキは自室から小さなトートバッグを持って降りてくる。



スマートフォンで買い物メモを確認しながら、

玄関へ向かおうとした。



その姿に気づいたチェリンが声を掛ける。



「チアキ、出掛けるの?」



チアキは振り返って笑う。



「うん。」



「来週から国際線だから、足りないものを買いに行こうと思って。」



「ネックピローとか、スキンケアとか。」



ユナも興味を持ったように顔を上げる。



「一人で行くの?」



「そのつもり。」



女子同士の会話は、

いつの間にか自然なタメ口になっていた。



その様子を見ていたミンギュが、

テーブルに置いていたスマートフォンを手に取りながら立ち上がる。



「じゃあ、俺も行く。」



チアキは少し驚いたように振り向く。



「え、大丈夫ですよ。」



「一人でもすぐ終わりますし。」



ミンギュは首を横に振る。



「荷物、多くなるでしょ。」



「持つよ。」



その一言は、

気負いのない自然なものだった。



すると、

ソファからスニョンが勢いよく立ち上がる。



「俺も行く!」



「今日は予定ないし。」



その声に、

スングァンまで笑いながら手を挙げた。



「じゃあ俺も!」



「お菓子も買いたいし!」



「絶対それが目的じゃん(笑)。」



チェリンが吹き出す。



「違う違う。」



「ちゃんと荷物も持つから!」



「……たぶん。」



「最後の一言いらない(笑)。」



リビングに笑い声が広がる。



ジョンハンは本を閉じ、

四人を見渡した。



「買い物なのに四人。」



「賑やかになりそうだね。」



ウォヌも微笑む。



「一人で行くより楽しそう。」



チアキは少し困ったように笑う。



「本当に大丈夫ですよ。」



「皆さんはゆっくり休んでいてください。」



ミンギュは苦笑する。



「だから。」



「俺たちが行きたいんだって。」



その言葉に、

チアキは少し目を丸くした。



自分の買い物なのに、

「付き合うよ」ではなく、

「一緒に行きたい」。



その違いが、

少しだけ嬉しかった。



「……ありがとうございます。」



「じゃあ、お言葉に甘えます。」



「決まり!」



スングァンがガッツポーズをする。



「ショッピングモール!」



「まずお菓子売り場!」



「違うでしょ。」



スニョンとミンギュが同時にツッコミを入れ、

また笑いが起こる。



玄関を出ると、

ミンギュの車が家の前に停まっていた。



午後の柔らかな風の中、

四人は順番に車へ向かう。



ミンギュが運転席に乗り込み、

チアキは助手席へ。



後部座席にはスニョンとスングァンが並んで座る。



シートベルトを締めながら、

チアキは少しだけ落ち着かないように窓の外を見た。



「何から買う予定?」



ミンギュが尋ねる。



「まずは仕事で使うものからです。」



「時間があれば、少し見て回りたいなと思って。」



「じゃあ今日は、ゆっくり回ろう。」



チアキは小さく頷いた。



「はい。」



車が静かに発進する。



後部座席からは、

スングァンの「お菓子売り場は絶対寄る!」という声と、

スニョンの笑い声が重なった。



チアキは思わず笑って、

ミンギュもハンドルを握ったまま口元を緩める。



四人の笑い声が、

穏やかな日曜日の街へ溶けていった。



【STAFF NOTE】



誰かの予定に、

「付き合う」のではなく、

「一緒に行きたい」と思う。



それは、

特別な約束ではない。



何気ない休日を、

同じ時間で過ごしたいという気持ち。



404 HOUSEでは、

そんな小さな選択が少しずつ増えていた。



次回 Scene5

『ショッピングモール』



仕事で使う物を探すチアキ。



自然に荷物を持つミンギュ。



興味津々のスニョン。



お菓子売り場から離れられないスングァン。



四人の休日は、

笑い声とともにゆっくり過ぎていく。




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