ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode32

『知らなかった横顔』

― 笑顔の裏側にある、本当の自分。―

Day:Thursday(共同生活32日目)



Scene2

『女子だけの時間』

Thursday|12:30 PM



昼の404 HOUSE。



午前中の仕事を終えたユナが帰宅し、

在宅勤務の昼休憩に入ったチェリンもパソコンを閉じる。



ジウォンも午前だけの予定を終えて戻ってきた。



キッチンには、

チアキが作ったパスタの香り。



「できたよー。」



チアキが声を掛けると、

三人が自然とダイニングへ集まる。



「いただきます!」



四人の声が重なる。



男子メンバーがいない昼の404 HOUSE。



どこか空気も柔らかい。



「チアキ、このソース美味しい!」



チェリンが目を輝かせる。



「本当?」



「よかった。」



「昨日ネットで見つけたレシピなんだ。」



「レシピ通りに作れるのすごい。」



ジウォンが笑う。



「私は絶対どこかで分量変えちゃう。」



「分かる(笑)」



ユナも笑った。



食事をしながら、

自然と仕事の話になる。



「チアキは今でも時差って慣れない?」



ユナが尋ねる。



「慣れた部分もあるけど、やっぱり体は疲れるかな。」



「帰国した次の日とか、昼夜逆転しそうになるし。」



「でも飛行機は好きだから続けられる。」



チェリンが頷く。



「好きな仕事でも、大変なことはあるよね。」



「うん。」



「みんなそうじゃない?」



チアキが笑う。



「チェリンも毎日SNS更新したり、撮影したり大変そう。」



チェリンは照れ笑いを浮かべる。



「画面の向こうでは楽しそうに見えるようにしてるからね。」



「でも実際は、撮り直しばっかり(笑)」



四人が笑う。



ジウォンがお茶を飲みながら呟く。



「最近さ。」



「将来のこと考える時間が増えた。」



その言葉に、

三人も静かに頷く。



「分かる。」



ユナが続ける。



「仕事も続けたいし。」



「でも家庭も持ちたいし。」



「全部うまくできるのかなって考える。」



「私も。」



チアキが小さく笑う。



「昔は仕事だけ見てたけど。」



「最近は仕事以外の時間も大事なんだなって思うようになった。」



チェリンが優しく微笑む。



「ROOM404に来たから?」



チアキは少し考えてから頷く。



「うん。」



「一人でいる時間も好きだけど。」



「みんなと『おはよう』とか『おかえり』って言い合える生活も、いいなって思う。」



「前は当たり前じゃなかったから。」



三人は静かにその言葉を聞いていた。



恋愛の話は一つも出ない。



それでも、

将来のこと、

仕事のこと、

暮らしのこと。



“この先の自分”を話せる相手がいることが、

どこか心地よかった。



昼食を終え、

食器を四人で片付ける。



「私洗うね。」



「じゃあ私拭く。」



「私はしまう。」



自然に役割が決まっていく。



誰も指示をしない。



誰も遠慮しない。



女子四人だけの時間には、

一か月前にはなかった気楽さが流れていた。



【STAFF NOTE】



共同生活32日目。



同性だから話せること。



恋愛ではなく、

仕事や将来、

そして自分らしい生き方。



互いの価値観を知るたびに、

“ルームメイト”は少しずつ、

かけがえのない仲間へと変わっていく。



次回 Scene3

『チェリンの秘密』

Thursday|03:00 PM



いつも笑顔のチェリン。



その笑顔の裏には、

誰にも話してこなかった過去があった。



「実は、一度芸能界を辞めています。」




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