ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―
Episode32
『知らなかった横顔』
― 笑顔の裏側にある、本当の自分。―
Day:Thursday(共同生活32日目)
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Scene3
『チェリンの秘密』
Thursday|03:00 PM
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午後。
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404 HOUSE。
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リビングでは、
ジョンハンが本を読み、
ウォヌは静かにパソコンへ向かっている。
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チェリンは在宅勤務を終え、
「ちょっと行ってくるね。」
とだけ言って部屋を出た。
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その頃――。
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Interview Room
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チェリンが椅子に座る。
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いつもの明るい笑顔。
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でも今日は、
少しだけ緊張しているようだった。
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スタッフが静かに切り出す。
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「今日はチェリンさんのSECRETを公開します。」
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チェリンは一度深呼吸をして、
ゆっくり頷いた。
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「実は……。」
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「私はずっと、自分の容姿に強いコンプレックスがありました。」
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静かな部屋に、
その言葉だけが響く。
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「SNSでは、できるだけ華やかに見えるようにしていて。」
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「メイクも服も、写真の撮り方も、すごく気をつけていました。」
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少し視線を落とす。
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「でも、本当の私は、鏡を見るたびに落ち込んでしまうことが多くて。」
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「人と並ぶのも、写真を撮られるのも、正直ずっと苦手でした。」
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苦笑いを浮かべる。
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「SNSでは明るく見せていたけど。」
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「『かわいいね』とか『華やかだね』って言われるたびに。」
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「本当は全然そんなふうに思えてないのにな、って思ってました。」
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しばらく沈黙が流れる。
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チェリンはゆっくり顔を上げた。
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「だからROOM404では。」
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「最初から決めてたことがあるんです。」
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「ありのままの自分を知ってもらいたい。」
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「無理して完璧に見せなくても。」
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「頑張って華やかに振る舞わなくても。」
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「そのままの私を見てもらえたらいいなって。」
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スタッフが優しく微笑む。
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「今は、そのままの自分でいられていますか?」
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チェリンは少し考え、
穏やかに笑った。
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「まだ全部じゃないけど。」
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「この家では、前よりずっと自然に笑えてます。」
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「みんなが普通に接してくれるから。」
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「『チェリン』として過ごせてる気がします。」
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その笑顔は、
画面の向こうに見せていた笑顔とは少し違う。
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肩の力が抜けた、
404 HOUSEでしか見られない笑顔だった。
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【STAFF NOTE】
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共同生活32日目。
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人は時々、
「笑顔」で自分を守る。
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誰にも心配をかけないように。
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誰にも弱さを見せないように。
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けれど、
ありのままの自分を受け入れてくれる場所がある時、
その笑顔は初めて、
本当の笑顔へと変わっていく。
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次回 Scene4
『帰ってきた場所』
Thursday|06:30 PM
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仕事を終えたメンバーが、
一人、また一人と404 HOUSEへ帰ってくる。
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その中で、
チェリンの小さな変化に気づいた人がいた。
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「……話せてよかったね。」
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その一言が、
張りつめていた心を少しだけほどいていく。
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