ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―
Episode34
『あの日の続きを』
― 大人になった今だから楽しめる、忘れられない一日。―
Day:Saturday(共同生活34日目)
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Scene6
『帰り道』
Saturday|Evening
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ロッテワールドを出る頃。
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空は少しずつ暗くなっていた。
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一日中歩いて、笑って、写真を撮って。
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11人にとって、
長いようで短い一日だった。
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車内
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帰りの車は、
行きより少し静かだった。
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けれど、
気まずさはない。
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疲れた体を休める、
落ち着いた静けさだった。
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スングァンは窓にもたれている。
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「楽しかった……。」
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小さく呟くと、
隣にいたスニョンが笑った。
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「寝る前みたいな声になってる。」
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「だって疲れた。」
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「でも楽しかった。」
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その言葉に、
スニョンも頷く。
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後部座席
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チアキは窓の外を眺めていた。
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制服を着て、遊園地で遊んで、写真を撮って。
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学生の頃のような一日。
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けれど今隣にいるのは、
昔の友達ではない。
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共同生活で出会った、
大切な仲間たち。
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そう思うと、
胸の奥がじんわりと温かくなる。
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楽しかった、という気持ちの中に、
少しだけ寂しさにも似たものが混じっていた。
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この時間が終わってほしくない。
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そんなふうに思ってしまう自分に、
チアキは少しだけ戸惑う。
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やがて、
まぶたが重くなっていく。
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数分後
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チアキは眠っていた。
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窓に寄りかかる姿に気づいたミンギュは、
少し迷ってから自分の上着を外す。
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起こさないように、
そっと肩へかけた。
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その瞬間、
車が少し揺れる。
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チアキの頭が傾き、
ミンギュの腕に軽く寄りかかった。
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「……。」
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ミンギュは一瞬固まる。
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ただの偶然だと分かっていても、
腕に伝わる小さな重みが妙に現実的だった。
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それでも動かなかった。
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起こしたくなかったし、
このまま眠らせてあげたいと思った。
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少し離れた席から、
ジョンハンがその様子を見る。
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何も言わず、
ただ少しだけ笑う。
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スタッフカメラ
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車内カメラには、
眠るチアキと静かに見守るミンギュ、
そしてその様子に気づいている他のメンバーの姿が映っていた。
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誰もからかわない。
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ただ、
自然な優しさとして受け取っていた。
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404 HOUSE到着
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「着いたよ。」
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声をかけられ、
チアキが目を覚ます。
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「あ……。」
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周りを見回して、
少し恥ずかしそうに笑う。
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「寝てました?」
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スングァンが笑う。
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「完全に。」
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「すみません。」
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ミンギュがすぐに言う。
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「謝らなくていいよ。」
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「楽しかった証拠だよ。」
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その言葉に、
チアキは少し笑う。
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さっきまで自分の腕に残っていた重みを思い出して、
ミンギュは視線を逸らした。
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気づかれないようにしたつもりだったのに、
もし変に思われていたらどうしよう、と一瞬だけ不安になる。
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けれどチアキの表情は、
ただ穏やかだった。
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そのことに、
ミンギュはほっとする。
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「……ありがとうございます。」
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玄関へ向かう11人。
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疲れているはずなのに、
誰もすぐ部屋へ戻らない。
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今日の余韻が、
まだ残っていた。
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【STAFF NOTE】
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共同生活34日目。
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優しさは、
大きな言葉だけでは伝わらない。
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寒くないように。
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疲れていないように。
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少しでも楽に帰れるように。
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そんな小さな気遣いが、
人との距離を少しずつ変えていく。
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次回 Scene7
『404 HOUSEの夜』
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帰宅後。
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今日撮った写真を見る11人。
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笑い声が響く夜。
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そして、
「また行きたい」という言葉が、
自然にこぼれる。
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