ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode34

『あの日の続きを』

― 大人になった今だから楽しめる、忘れられない一日。―

Day:Saturday(共同生活34日目)



Scene8【UNSEEN】

『残った視線』

Staff Camera



深夜。



404 HOUSE。



廊下の奥まで静まり返ったはずの家で、

リビングの照明だけが、

まだほんの少しだけ残っていた。



テーブルの上には、

今日撮った写真。



ロッテワールドで過ごした時間。



11人の笑顔。



笑い声の余韻まで、

まだ画面の向こうに残っているようだった。



スタッフカメラには、

その日の最後の映像が静かに記録されていた。





23:00 PM



メンバーはそれぞれの部屋へ戻っていく。



「おやすみ。」



「また明日。」



ドアが閉まるたび、

小さな声が廊下にふわりと落ちる。



最初の頃なら、

ただの挨拶だった。



今は。



一日の終わりに交わす、

少しだけ特別な言葉になっていた。





スタッフ映像@



キッチン。



照明の下に、

ミンギュの横顔が映る。



一人で水を飲みに来た彼は、

コップを置いたあと、

何気なくスマートフォンを開く。



そこに並んでいるのは、

今日撮った写真。





集合写真。





その中の一枚で、

ふと指が止まる。





チアキが笑っている写真。





遊園地の光の中で、

本当に楽しそうに笑っている顔。





ミンギュは、

画面を見たまま少しだけ口元を緩める。





「楽しそうだったな。」





ぽつりとこぼれた声は、

キッチンの静けさにすぐ溶けていった。





本人は気づいていない。





ただ今日の思い出を、

ぼんやり振り返っているだけだと思っている。





でも。



その写真を見つめていた時間は、

他の写真より、ほんの少し長かった。





スタッフ映像A



リビング。



ソファの端に腰を下ろしたジョンハンが、

膝の上でスマートフォンを持ったまま、

今日の集合写真を見ている。





その視線は、

チアキだけを追っているわけではない。





11人全員を確かめるように、

ゆっくり、丁寧に写真を眺めている。





でも。



ある瞬間。



チアキが笑っている場所で、

ほんのわずかに指先が止まる。





初日の写真。





今日の写真。





見比べるように、

画面を上下にスクロールする。





「変わったな。」





小さく呟いた声は、

誰に向けたものなのか分からないまま、

ソファの上に落ちた。





本人にも、

まだ答えは見えていない。





スタッフ映像B



ウォヌ。





部屋へ戻る前、

リビングのテーブルに置かれた写真を手に取る。





お化け屋敷で撮った一枚。





驚いたチアキの表情が、

フラッシュの光の中でくっきり残っている。





ウォヌは、

その写真を見て少しだけ笑う。





「意外だった。」





静かな声。





いつも落ち着いていて、

何でもできるように見える人。





でも。



怖がることもある。



弱い部分も、

ちゃんと見せる。





その発見が、

なぜか嬉しかった。





スタッフルーム



モニター越しに映像を確認するスタッフたち。





ディレクターが、

画面を見たまま言う。



「今日、みんな楽しそうでしたね。」





隣のスタッフが頷く。





「最初の頃とは全然違います。」





モニターの中には、

笑っている11人。





誰かが誰かを気にかける。



誰かが誰かの変化に気づく。





そのたびに、

空気が少しずつやわらいでいく。





でも。



まだ誰も、

その気持ちに名前をつけていない。





【STAFF NOTE】



共同生活34日目。





人との距離が変わる瞬間は、

大きな出来事の中だけにあるわけじゃない。





楽しかった時間を思い出す。



写真を見る。



自然と、誰かを探してしまう。





そんな小さな仕草の積み重ねから、

「特別」は静かに始まっていく。





まだ恋ではない。



まだ答えでもない。





ただ。



少しだけ、

気になる存在が増えている。





それぞれの心の中で。



静かに。



Episode34 END



次回予告

Episode35

『言えないままの気持ち』

共同生活35日目



楽しかった一日のあと。



いつもの日常へ戻る404 HOUSE。



でも、

昨日までと同じようには見えない。



誰かを目で追う瞬間。



誰かの言葉を思い出す瞬間。



そして、

新たな秘密が明かされる。




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