ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode35

『言えないままの気持ち』

― 楽しい時間の後に残る、小さな違和感。―

Day:Sunday(共同生活35日目)



Scene5

『404 Diary』

Sunday|22:00 PM



404 HOUSE。

夜。

リビングの照明は少し落とされていた。

一日の終わり。

11人はそれぞれの場所で、静かにペンを取っていた。



今回の404 Diary。

テーマは、

「最近、誰かに言われて嬉しかった言葉」

紙の上に最初の一文字を書くまで、少し時間がかかる。

嬉しかった言葉。

それは、大きな言葉ではなかった。

何気なくかけられた一言。

気づかないふりをしていた優しさ。

その瞬間にふっとほどけた安心。



ミンギュ

ペンを持ったまま、少し考える。

最近言われた言葉。

「ありがとう。」

その一言が浮かぶ。

特別な場面ではなかった。

荷物を持った時。

料理を手伝った時。

そんな何気ない瞬間に向けられた言葉だった。

けれど、その声がいつもより少し柔らかかったことを、ミンギュは覚えている。



ウォヌ

静かに文字を書く。

「無理しないで。」

短い言葉。

それでも、その言葉を聞いた時、なぜか心に残った。

誰かに心配されること。

それを自然に受け取れるようになったこと。

以前の自分なら、少し距離を置いていたかもしれない。



スングァン

少し悩んでから、笑いながら書く。

「そのままでいいよ。」

最初の頃は、明るくいなければいけないと思っていた。

でも今は、静かな自分も、疲れている自分も、受け入れてもらえる気がしている。



ジョンハン

ペンが止まる。

思い浮かぶ言葉。

「大丈夫。」

たった一言。

でも、その言葉を誰に言われるかで、意味は変わる。



チアキ

静かな部屋。

チアキは紙を見つめたまま、ペン先を止めていた。

最近、誰かに言われた言葉。

「無理しなくていい。」

「いつか話したくなったらでいい。」

その言葉を思い出す。

理由を聞かれなかったこと。

急かされなかったこと。

ただ、待ってくれたこと。

それが、思っていた以上に嬉しかった。

チアキはゆっくり文字を書く。

『大丈夫。』

一度書いて、少し考える。

そして、その横に小さく続けた。

『無理しなくていい。』



404 HOUSE

誰かは、「帰ってきて」と言われたことを書く。

誰かは、「頼っていい」と言われたことを書く。

誰かは、「一緒にいると楽」と言われたことを書く。

同じ家。

同じ時間。

それでも、心に残る言葉はそれぞれ違う。



スタッフカメラ

書き終えたDiaryは、いつものようにスタッフが回収する。

送り主は分からない。

返事を書く相手も分からない。

それでも、誰かの言葉を待つ時間が、以前より少し楽しみになっていた。



【STAFF NOTE】

共同生活35日目。

人の心に残るのは、特別な出来事だけではない。

何気ない一言。

さりげない気遣い。

その瞬間に感じた安心。

言葉は、その場で消えるものではない。

時間が経ってから、初めて意味を持つこともある。

そして、誰かの言葉を思い出す時、その人の存在もまた、少しずつ大きくなっていく。



次回 Scene6【UNSEEN】

『安心する人』

スタッフインタビュー。

「最近、一番安心する人は?」

誰かの名前を言うことはできない。

でも、答えるまでの沈黙が、もう答えのようだった。




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