ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode35

『言えないままの気持ち』

― 楽しい時間の後に残る、小さな違和感。―

Day:Sunday(共同生活35日目)



Scene6【UNSEEN】

『安心する人』

Staff Interview



404 HOUSE。



深夜。



全員が部屋へ戻った後。



スタッフルームでは、

今日撮影された映像を確認していた。



共同生活35日目。



最初の頃とは、

明らかに変わった11人。



同じ家にいること。



同じ食卓を囲むこと。



誰かの帰宅を待つこと。



それが、

いつの間にか当たり前になっていた。



スタッフが、

一人ずつ質問する。



スタッフ

「最近、一番安心する人は誰ですか?」



その質問を聞いた瞬間。



全員、

少しだけ考える時間があった。



すぐに答える人はいなかった。



スングァン



少し笑って。



「難しいですね。こういうの、すぐ答えたら軽く聞こえそうで嫌だし。」



「前なら、場を明るくしてくれる人って答えてたと思います。」



少し考える。



「でも今は……。」



「僕が疲れてても、先に『大丈夫?』って顔をしてくれる人かな。」



「何かを盛り上げなくても、ただ隣で笑ってくれる人。」



「そういう人の前だと、僕も無理に元気でいなくていいから。」



ウォヌ



「安心する人。」



短く答える。



スタッフが聞く。



「それは、どんな人ですか?」



ウォヌは少し考える。



「距離の取り方を知っている人です。」



「近づきすぎないけど、離れもしない。」



「僕が黙って本を読んでいても、気まずそうにしない人。」



「逆に、話したい時はちゃんと聞いてくれる。」



少しだけ視線を落とす。



「一緒にいて、余計なことを考えなくていい人ですね。」



スンチョル



「頼れる人。」



「最初は、自分がみんなを支えなきゃって思ってた。」



「でも今は、僕が弱いところを見せても受け止めてくれる人がいるって分かったから。」



少し笑う。



「そういう人がいると、こっちも肩の力が抜けるんだよ。」



「何でも一人で抱えなくていいって思える相手。」



「たぶん、そういう人が一番安心する。」



ジョンハン



質問を聞いて、

少し笑う。



「……。」



すぐには答えない。



「安心って、意外と難しいですよね。」



「昔は、何も起こらないことが安心だと思ってたけど。」



少し間。



「今は、ふざけてもちゃんと戻ってこられる人かな。」



「僕が適当に流しても、ちゃんと見抜いてくれる人。」



「でも、無理に踏み込んでこない。」



「そういう距離感って、案外いちばん落ち着くんです。」



チアキ



スタッフが聞く。



「チアキさんは?」



チアキは少し考える。



視線を落とす。



「……。」



「一緒にいて、静かな時間が苦じゃない人です。」



スタッフは少し待つ。



「それは、どういう意味ですか?」



チアキは小さく笑う。



「話さなきゃって頑張らなくてもいい人、です。」



「沈黙が気まずくならないというか……。」



少し考える。



「僕が考えごとしてる時は、急かさず待ってくれる。」



「相手が疲れてる時は、僕も無理に話しかけない。」



「そうやって、ちゃんと空気を読める人だと、隣にいるだけで落ち着くんです。」



名前は言わない。



でも。



その答えを聞いたスタッフには、

それぞれの言葉の先に、同じ家で過ごした誰かの顔が浮かんでいた。



スタッフNOTE



安心とは、

特別な言葉をもらうことではない。



何も話さなくても、

そこにいられること。



弱い部分を見せても、

離れていかないと思えること。



共同生活35日目。



11人は、

少しずつ誰かの「安心できる場所」になっていた。



まだ。



それが恋なのか。



ただの信頼なのか。



誰にも分からない。



でも。



名前を出さなくても、

答えに少し時間がかかったこと。



その沈黙こそが、

今の気持ちを表していた。



次回予告

Episode36

『近づくほど見えるもの』

共同生活36日目。



少しずつ変わっていく11人の距離。



何気ない会話の中で見えてくる、

今まで知らなかった一面。



そして――



あるメンバーが、

誰にも話してこなかった過去を抱えていた。




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