ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode41

『近づきすぎた距離』

― 一緒にいることが当たり前になるほど、気持ちは隠しにくくなる。―

Day:Saturday(共同生活41日目)



Scene2

『グループ発表』

Saturday|09:45 AM



404 HOUSE。



リビング。



スタッフが、

一枚ずつカードを取り出す。



「それでは、グループを発表します。」



リビングに、

少しだけ緊張した空気が流れる。



スングァンが小さく笑う。



「こういう時って、なんかドキドキする。」



スニョンも頷く。



「分かる。」



「誰と一緒なんだろ。」



チアキも自然とカードへ視線を向ける。



ミンギュが隣で肩をすくめる。



「変に気合い入るよな。」



「でも、誰とでも楽しそう。」



スンチョルがそう言うと、

ジョンハンがすぐに笑った。



「それ、いちばん強い答えじゃない?」



ウォヌも静かに口元を緩める。



「たしかに。」



スタッフが一枚目を読み上げる。



Aグループ

南山タワー



・スングァン

・ユナ

・チェリン



「やった!」



チェリンが笑顔になる。



「景色見に行ける!」



ユナも笑う。



「写真いっぱい撮れそう。」



スングァンは胸を張る。



「任せて。」



「今日は俺がカメラマンだから。」



チェリンがすぐ笑う。



「だから信用できない(笑)」



「え、なんで?」



「前に撮ってくれた写真、全部ブレてた。」



「それは勢いがあったってこと!」



ユナが吹き出す。



「勢いだけで撮るタイプなんだ。」



スングァンは少し悔しそうに眉を寄せる。



「今日はちゃんと撮るよ。」



「じゃあ、私がチェックする。」



チェリンがそう言うと、

スングァンは素直に頷いた。



「……頼む。」



そのやり取りに、

リビングに笑いが広がる。



スタッフが二枚目をめくる。



Bグループ

ソンス



・スンチョル

・ミンギュ

・チアキ



「お。」



スンチョルが笑う。



「ソンスか。」



「久しぶりだな。」



ミンギュも頷く。



「カフェ巡りできそう。」



チアキは少し嬉しそうに笑う。



「ソンス、行ってみたかった。」



ミンギュがその声を聞いて笑う。



「じゃあ今日は案内するよ。」



「ありがとう。」



自然に返すチアキ。



スンチョルが二人を見比べて、

少しだけ口元を上げる。



「案内役、頼もしいね。」



ミンギュが照れたように笑う。



「いや、そんなに詳しいわけじゃないけど。」



「でも、ミンギュがいると安心する。」



チアキがそう言うと、

ミンギュは一瞬だけ目を丸くした。



「……それ、嬉しい。」



スンチョルが小さく笑う。



「今の、ちゃんと覚えとこうかな。」



「え、なんでですか。」



ミンギュが慌てると、

チアキも少し笑った。



「だって本当にそう思ったから。」



その素直さに、

ミンギュは少しだけ視線を逸らす。



「じゃあ、期待に応える。」



「うん。」



そのやり取りを見て、

スングァンが小さく口元を緩める。



「楽しそうじゃん。」



ミンギュは照れ笑いしながら肩をすくめた。



「そっちも楽しそうだったけど。」



「俺たちはもう、楽しむ準備できてるから。」



チェリンがすかさず言うと、

ユナも頷く。



「南山、絶対写真映えするよね。」



「じゃあ、帰ってきたら見せ合いっこしよう。」



「いいね。」



そんな会話が自然に重なっていく。



スタッフが続ける。



Cグループ

アックンジョン



・ウォヌ

・ジョンハン

・ジウォン



ジョンハンが笑う。



「これは静かなグループだね。」



ウォヌも頷く。



「古本屋楽しみ。」



ジウォンも嬉しそうに笑う。



「ギャラリーも見たかったんです。」



「じゃあ今日はゆっくり歩こう。」



ジョンハンがそう言うと、

二人も頷いた。



「歩きながら、いろいろ話せそうですね。」



ジウォンがそう言うと、

ジョンハンは少し意外そうに目を細める。



「話したいこと、ある?」



「あります。」



ジウォンは少しだけ笑って、

「でも、急がなくていいです」と付け足した。



ウォヌが静かに頷く。



「そういう時間のほうが、落ち着く。」



ジョンハンも同意するように微笑む。



「たしかに。」



「せっかくなら、途中でお茶でも飲もうか。」



「いいですね。」



ジウォンが嬉しそうに答えると、

ウォヌも小さく笑った。



「その店、静かなところだといい。」



「ウォヌさん、そういうの好きですよね。」



「うん。」



短いやり取りなのに、

三人の空気はどこか柔らかい。



最後のカード。



Dグループ

ナンデムン市場



・スニョン

・ソヨン



「二人?」



スニョンが笑う。



「食べ歩きだ!」



ソヨンも少し笑う。



「いっぱい食べそうですね。」



「もちろん。」



「市場行ったら食べないと。」



スニョンが笑うと、

みんなも笑った。



「ソヨン、辛いの平気?」



スニョンが聞くと、

ソヨンは少し考えてから答える。



「たぶん……少しなら。」



「じゃあ、無理しないでね。」



「でも、スニョンさんが食べるなら、私も食べます。」



その言葉に、

スニョンが一瞬だけ目を丸くする。



「え、なんでそんな頼もしいの。」



ソヨンは少し照れたように笑う。



「一緒だと、食べられそうな気がするので。」



「それ、かなり嬉しい。」



スニョンが素直に言うと、

ソヨンも小さく笑った。



Living Room



グループが決まり、

リビングはさらに賑やかになる。



「南山いいな。」



「市場も楽しそう。」



「ソンスのカフェ気になる。」



「古本屋もいいよね。」



それぞれが、

今日の予定を想像し始める。



チアキは地図を見ながら、

少し嬉しそうに呟く。



「ソンスって、おしゃれなカフェいっぱいあるよね。」



ミンギュが隣から覗き込む。



「知ってる?」



「写真でしか見たことない。」



「じゃあ。」



ミンギュが笑う。



「有名なお店も行こう。」



「本当?」



チアキの表情が明るくなる。



「うん。」



「せっかくだから。」



スンチョルも地図を見ながら笑う。



「今日は時間気にせず歩けそうだね。」



「そうですね。」



チアキも頷く。



「でも、迷子にならないようにしないと。」



ミンギュがすぐに言う。



「それは俺が見る。」



「頼もしい。」



チアキがそう返すと、

ミンギュは少しだけ耳を赤くした。



スンチョルがそれを見て、

わざとらしく咳払いする。



「はいはい、二人とも準備の話に戻ろうか。」



「戻ってますよ。」



ミンギュが言い返すと、

チアキも笑った。



少し離れた場所では、

ジョンハンがウォヌに声をかける。



「古本屋って、ウォヌが好きそうな空気だよね。」



「うん。」



「静かで、落ち着く。」



「じゃあ今日は、ゆっくり本を選ぼう。」



「そうだね。」



ジウォンがその会話を聞いて、

少し嬉しそうに頷く。



「私も、そういう場所好きです。」



ジョンハンが柔らかく笑う。



「じゃあ、三人でちょうどいいね。」



その言葉に、

ジウォンは少しだけ視線を落としながらも、

嬉しそうに笑った。



一方、南山組では、

チェリンがスングァンのバッグを見て首を傾げる。



「それ、カメラ入る?」



「入る入る。」



「本当に?」



「たぶん。」



「たぶん、は危ないでしょ。」



ユナが笑いながら、

「予備バッテリーも持った?」と聞く。



「持った!」



「じゃあ、今日は安心かな。」



チェリンがそう言うと、

スングァンは少し得意げに胸を張る。



「だから言ったでしょ。今日は完璧。」



「その自信、どこから来るの?」



「気合い。」



「雑すぎる(笑)」



そんなふうに、

どのグループも自然に会話を重ねていく。



出発準備



「じゃあ、準備しよう。」



スンチョルが声をかける。



みんなが立ち上がる。



バッグを持ち、

上着を羽織る。



「カメラ持った?」



「充電大丈夫?」



「お財布ある?」



「飲み物いる人いる?」



そんな何気ない確認まで、

どこか楽しそうだった。



ミンギュがチアキのバッグを見て、

「重くない?」と聞く。



「大丈夫。」



「でも、必要なら持つよ。」



チアキは少し驚いてから、

「じゃあ、あとでお願いするかも」と笑った。



「うん。」



ミンギュはそれだけで嬉しそうに頷く。



スンチョルはその様子を見て、

「ほんと、仲良くなったよな」と小さく呟く。



ジョンハンが隣で笑う。



「今さら?」



「いや、改めて。」



「そういうの、いいね。」



ウォヌも静かに同意する。



「自然に話せるのが、いちばんいい。」



その言葉に、

ジウォンが少しだけ微笑む。



「最初は、ちょっと緊張してたんですけど。」



「今は?」



ジョンハンが聞くと、

ジウォンは少し考えてから答える。



「今は……一緒に出かけるのが楽しみです。」



「それ、すごくいい変化だね。」



ジョンハンがそう言うと、

ウォヌも小さく頷いた。



「うん。」



「前より、距離が近い。」



その一言に、

ジウォンは少しだけ照れたように笑う。



「そう見えますか?」



「見える。」



ジョンハンが即答すると、

ジウォンは思わず笑ってしまう。



「じゃあ、今日はもっと近くなれるかも。」



その言葉に、

ジョンハンとウォヌが同時に目を向ける。



「……それは、楽しみだね。」



ジョンハンが柔らかく返すと、

空気がさらに和らいだ。



玄関のほうでは、

スングァンがチェリンに声をかける。



「歩きやすい靴にした?」



「したよ。」



「ほんとに?」



「ほんとに。」



「じゃあ、今日はちゃんと案内してね。」



「任せて。」



チェリンが笑う。



「でも、迷ったらスングァンのせいだから。」



「え、なんで!」



「自信満々だったから。」



ユナがそのやり取りを見て、

「二人とも、もう夫婦漫才みたい」と笑う。



「ちがうし!」



スングァンが即座に否定すると、

チェリンも吹き出した。



「でも、そういうの嫌いじゃない。」



その一言で、

スングァンは少しだけ言葉を詰まらせる。



「……それなら、もっと頑張る。」



「うん。」



チェリンは何気なく返したが、

その声は少しだけやわらかかった。



少し離れた場所から、

ウォヌがその様子を見る。



ジョンハンも、

静かに微笑む。



誰が誰と組んでも、

もう不安そうな顔をする人はいない。



41日間で築かれた信頼が、

そこには確かにあった。



バッグを肩にかけたミンギュが、

チアキに向かって軽く手を差し出す。



「行こうか。」



チアキは一瞬だけその手を見て、

それから自然に笑った。



「うん。」



そのまま並んで歩き出す二人を見て、

スンチョルが小さく笑う。



「ほんと、いい空気だな。」



ジョンハンが肩をすくめる。



「見てるこっちまで落ち着く。」



「じゃあ、俺たちも行こうか。」



ウォヌがそう言うと、

三人は玄関へ向かって歩き始めた。



南山組も、

市場組も、

それぞれの会話を続けながら立ち上がる。



「あとで写真見せてね。」



「いっぱい食べたら報告する。」



「カフェの感想、聞かせて。」



「古本屋で何買ったか教えて。」



そんな言葉が、

リビングのあちこちで交わされる。



ただの外出前なのに、

まるで小さな約束を重ねているみたいだった。



【STAFF NOTE】

グループ分けは、

ただの組み合わせではない。



普段とは違う相手と、

普段とは違う景色を見る。



その時間の中で、

まだ知らなかった一面が、

少しずつ見えてくる。



今日は、

「誰と過ごすか」ではなく、

「どんな思い出を作るか」。



その一日が、

また11人の距離を静かに近づけていく。



次回 Scene3

『それぞれの休日』

ソウルの街へ。



それぞれ違う景色。



それぞれ違う会話。



そして、

何気ない一枚の写真が、

あとで大切な思い出になる。




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