ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode41

『近づきすぎた距離』

― 一緒にいることが当たり前になるほど、気持ちは隠しにくくなる。―

Day:Saturday(共同生活41日目)



Scene6【UNSEEN】

『気づけば、隣にいる』

Saturday|深夜



404 HOUSE。



深夜。



家の中は静かだった。



リビングには、

誰もいない。



スタッフカメラだけが、

一日の終わりを映している。



テーブルの上。



今日撮った写真。



誰かが飲み忘れたマグカップ。



ソファの上に置かれたブランケット。



どれも、

「また明日使うもの」として、

自然に残されている。



スタッフは、

今日一日の映像を振り返る。



誰かが歩けば、

誰かが速度を合わせる。



誰かが笑えば、

周りも自然と笑う。



誰かが少し遅れれば、

振り返る人がいる。



共同生活が始まった頃には、

まだ少しぎこちなかったその気遣いが、

今では息をするように当たり前になっていた。



ディレクターが静かに呟く。



「みんな、気づけば隣を見てる。」



アシスタントが小さくうなずく。



「誰かがいないと、すぐ気づくんですね。」



「それがもう普通になってる。」



ディレクターは、

少しだけ笑って続ける。



「待つのも、探すのも、自然にやってる。」



スタッフノート。



“一緒にいることを意識しなくなった時、人との距離は一番近い。”



共同生活41日目。



恋という言葉より先に、

“安心”が、

この家を満たしていた。



次回 Scene7【STAFF CAMERA】

『迷子』

誰かを気にかけることは、

もう特別な行動ではなく、

自然な習慣になっていた。





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