ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode7

『404 HOUSE、初めての休日』

― 家の外で見える、新しい一面 ―



Sunday

共同生活 7日目



Scene1

『スタッフから届いた招待状』



午前8時12分。

昨夜まで降り続いていた雨はすっかり止み、404 HOUSEの大きな窓からは柔らかな朝日が差し込んでいた。

庭の芝生にはまだ雨粒が残り、風に揺れる木々が静かに光を反射している。



キッチンでは、いつものように朝が始まっていた。



「コーヒーできたよ。」

ミンギュがハンドドリップしたコーヒーを並べる。



「今日はいい匂いで起きた。」

スニョンが大きく伸びをする。



「毎日同じ豆なのに。」

ミンギュが笑う。



「気分の問題。」



スングァンはトーストをくわえながらリビングへ。



「今日は何も予定ないんだよね?」



「久しぶりにゆっくりできそう。」

ソヨンが嬉しそうに紅茶を淹れる。



ウォヌはソファで静かに本を開き、

ジョンハンは庭の様子を眺めながら植物に水をやる。



スンチョルはゴミ袋をまとめ、

ジウォンは新聞アプリでニュースを読んでいた。



二階からチアキが降りてくる。

今日は仕事の日のようなきっちりまとめた髪ではなく、

アッシュブラウンのゆるい癖毛を生かしたロングヘア。

肩のあたりで柔らかく揺れる髪に、白いニットとデニムというシンプルな服装。

家の中でしか見られない、自然体の姿だった。



「おはようございます。」



「おはよう、チアキちゃん。」

ミンギュが笑顔で返す。



「おはよう。」

「おはよう!」

自然と何人もの声が重なる。



チアキも少し照れながら笑った。



その時。



リビングテーブルの中央に、

見覚えのない白い封筒が置かれていることにスングァンが気付く。



「あれ?」



「昨日あったっけ?」



全員の視線が封筒へ集まる。



表には番組ロゴと、

一行だけ書かれていた。



ROOM 404 参加者の皆さまへ



「開けていい?」

スングァンが封筒を持ち上げる。



「どうぞ。」

スンチョルが頷く。



スングァンは中のカードを広げ、

読み上げた。



共同生活一週間、お疲れさまでした。



今日は皆さんへ”休日”をプレゼントします。



「おぉ!」

スニョンが思わず声を上げる。



スングァンは続きを読む。



本日の撮影は、ソウル郊外にある自然公園で行います。



ペアやミッションはありません。



好きなように休日を過ごしてください。



ただし、恋愛禁止ルールは継続です。



一瞬の静寂。



そして。



「やったー!」



スニョンが勢いよく立ち上がる。



「やっと外だ!」



「家も好きだけど。」

チェリンも笑う。



「景色変わるだけでテンション上がる!」



ソヨンは目を輝かせる。



「自然公園って、お花とかありますかね?」



「絶対ある。」

ミンギュが答える。



「この季節なら緑もすごくきれいだと思う。」



チアキはカードを見つめながら、

小さく微笑んだ。



「楽しみです。」



ジョンハンがその表情に気付く。



「自然、好き?」



「はい。」



「仕事で海外へ行くことは多いんですけど。」



「ゆっくり景色を見る時間はあまりなくて。」



「今日はのんびり歩けたら嬉しいです。」



「じゃあ今日は誰も急がない日にしよう。」

ジョンハンが穏やかに笑う。



「賛成。」

ウォヌが静かに頷いた。



その一言に、

どこか全員の肩の力が抜ける。



スンチョルが時計を見る。



「出発まで一時間あるな。」



「準備してこよう。」



「写真いっぱい撮りたい!」

チェリンはすぐに二階へ駆け上がる。



「服どうしよう〜!」



「チェリンは絶対着替えると思った。」

スングァンが笑う。



「当たり前でしょ!」



「休日なんだから!」



笑い声が404 HOUSEに響く。



その様子を、

リビングの隅に設置された固定カメラが静かに映していた。



誰も気付いていない。



共同生活が始まって一週間。



最初はぎこちなかった「おはよう」が、

今日は誰かを待たずに自然と交わされていることを。



そして、

「チアキさん」だった呼び方が、

いつの間にか「チアキちゃん」へ変わっていることも。



まだ恋ではない。



けれど、

この家は少しずつ”仲間”になり始めていた。



【STAFF NOTE】

Sunday|共同生活7日目

最初の休日。

今回はミッションも順位もない。

スタッフが用意したのは、「自由」という時間だけだった。

不思議なことに、人は自由になるほど素の性格が表れる。

今日は、家の中では見えなかった11人の表情を記録していく。



Episode7 Scene2

『出発』

――車内で、スタッフだけが気付いた”視線”が記録される。




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