ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode7

『404 HOUSE、初めての休日』

― 家の外で見える、新しい一面 ―



Sunday

共同生活 7日目



Scene3

『それぞれの休日』



午前10時37分。

大型バンがゆっくりと駐車場へ入る。

窓の外に広がるのは、雨上がりの緑がまぶしい自然公園。

広い芝生、木漏れ日の遊歩道、小さな湖、そして園内のカフェ。



「空気おいしい!」

スニョンが車を降りるなり大きく深呼吸する。



「昨日の雨でさらに気持ちいいね。」

ジョンハンも空を見上げる。



スタッフが全員へ伝える。

「本日は自由行動です。」

「園内でしたら、どこで過ごしていただいても構いません。」

「集合時間は午後2時30分です。」



「じゃあ、行ってきまーす!」

スングァンが一番に走り出す。



「転ぶなよー!」

スンチョルの声に、

「子どもじゃないって!」と笑いながら手を振る。



誰かがグループを決めたわけではない。

それでも自然と足はそれぞれの方向へ向いていく。



📷 写真組

チアキ・ミンギュ・ソヨン



「ここ、お花がいっぱいですね。」

ソヨンが花壇の前で目を輝かせる。



「この色かわいい。」

チアキはしゃがみ込み、小さな花をカメラに収める。



カシャ。



「上手。」

ミンギュが覗き込む。



「ありがとうございます。」



「俺も撮ってみようかな。」



「ミンギュさん、カメラ持ってるんですか?」



「スマホだけ。」



「じゃあ今度教えてください。」



「もちろん。」



三人はゆっくり歩きながら、

花や景色を撮っていく。



途中、

ソヨンが小さなリスを見つける。



「あっ!」



「かわいい!」



三人で静かにしゃがみ込む。



「逃げちゃうから静かに。」

チアキが小声で言う。



リスは数秒こちらを見つめると、

木の上へ駆け上がっていった。



「癒やされた……。」

ソヨンが幸せそうに笑う。



🚶 散歩組

ウォヌ・スンチョル・ジョンハン



湖の周りをゆっくり歩く三人。



「静かだな。」

スンチョルが呟く。



「休日って感じ。」

ジョンハンが笑う。



ウォヌは湖面を眺めながら写真を一枚撮る。



「作品の資料?」

ジョンハンが尋ねる。



「うん。」



「こういう景色って。」



「言葉が浮かびやすい。」



スンチョルが笑う。



「仕事忘れろよ。」



「無理。」



珍しく三人とも笑った。



少し歩いたあと、

ジョンハンが何気なく口を開く。



「チアキちゃんって。」



「自然を見る時も、写真撮る時も。」



「すごく丁寧だよね。」



スンチョルは頷く。



「人を見る時もそう。」



ウォヌは何も言わない。



しかし、

小さく微笑んでいた。



☕ カフェ組

ユナ・ジウォン・チェリン



テラス席。

アイスラテとケーキ。



「こういう休日久しぶり。」

チェリンがストローをくるくる回す。



「毎日撮影だったもんね。」

ユナが笑う。



ジウォンはふと窓の外を見る。



「チアキちゃんたちだ。」



三人の視線の先では、

花壇の前で笑い合うチアキたちが見えた。



チェリンが笑う。



「ソヨンちゃん楽しそう。」



「ミンギュもよく笑ってる。」

ユナが何気なく言う。



ジウォンは少しだけ目を細めた。



「……そうだね。」



それ以上は何も言わなかった。



🏃 アクティブ組

スニョン・スングァン



「勝負!」



「何で?」



「ここから噴水まで!」



「急すぎ!」



結局、

二人は本気で走り出す。



「待てー!」



「捕まえてみろー!」



子どものように笑いながら芝生を駆け回る。



遠くからその様子を見たソヨンが笑う。



「元気ですね。」



「ずっとあんな感じだよ。」

ミンギュも笑う。



「見てるとこっちまで元気になる。」



正午

気付けば、

それぞれが違う時間を楽しんでいた。



恋愛を意識した行動はない。



誰かと二人きりになることを狙う人もいない。



ただ、

「この人といると居心地がいい。」



そんな自然な距離感が、

少しずつ形になっていく。



スタッフカメラは、

その何気ない空気を逃さない。



写真を撮るたび、

チアキは必ず周りの人へ

「見ますか?」

とカメラを差し出す。



ソヨンが花を見つければ一緒にしゃがみ、

ミンギュが景色を見れば同じ方向を見る。



決して目立つ行動ではない。



けれど、

その場にいる全員が心地よく過ごせるように、

自然と動いていた。



その姿を見て、

ミンギュはふと笑う。



「チアキちゃん。」



「はい?」



「今日、一番楽しそう。」



チアキは少し驚いたあと、

周りを見渡した。



「そうですか?」



「うん。」



「昨日より笑ってる。」



チアキは照れたように笑う。



「皆さんと一緒だからですね。」



その返事を聞いて、

ミンギュも自然と笑顔になった。



少し離れた場所。



ウォヌは湖越しにその様子を見つめていた。



ほんの数秒。



それだけだった。



そして何も言わず、

また歩き始める。



【STAFF NOTE】

Sunday|共同生活7日目

人は休日になると、その人らしさがよく表れる。

笑う人。

走る人。

静かな景色を眺める人。

そして、誰かの笑顔を写真に残す人。

チアキは今日も、自分より周りを優先していた。

だからこそ次の瞬間、ある一人が言葉を掛ける。



Episode7 Scene4

『写真を撮る人』

──「チアキちゃんも、ちゃんと写真に残ろう。」




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