ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode1

『404 HOUSEへようこそ』

⸻

Scene3

『第一印象インタビュー』

⸻

ROOM 404。

夜。

11人が初めて同じ屋根の下で過ごす初日の夜。

リビングではまだ会話が続いていた。

しかし、一人ずつスタッフルームへ呼ばれる。

そこには白い椅子。

正面には一台のカメラ。

そして、まだ誰にも見せていない自分の言葉を話す場所。

⸻

【Interview】

最初に座ったのは、

チェ・スンチョル(32)

「正直……」

少し考える。

「思ったより静かな雰囲気でした」

「もっと最初から積極的に話す人が多いと思っていたので」

⸻

スタッフ。

「気になった参加者はいましたか?」

⸻

スンチョルは少し笑う。

「気になった、という意味では……全員です」

「まだ一日目なので」

「誰かを特別に見る段階ではないと思います」

⸻

少し間。

「でも」

「チアキさんは印象に残りました」

⸻

理由を聞かれる。

⸻

「最後に来たので緊張していたと思うんです」

「でも、自分が緊張していることより、周りがどう感じているかを気にしている感じがしました」

⸻

「仕事柄なのかもしれませんけど」

「相手を安心させる話し方をする人だと思いました」

⸻

まだ恋愛感情ではない。

ただ、

「気になる人」

その程度だった。

⸻

【Interview】

ユン・ジョンハン(31)

⸻

「人が多い場所では、最初にその人がどう振る舞うかを見る癖があります」

⸻

心理カウンセラーという仕事柄。

無意識に相手の表情を見る。

⸻

「チアキさんは……」

少し笑う。

「面白い人だと思いました」

⸻

スタッフ。

「面白い?」

⸻

「はい」

「普通、初対面の場所だと自分がどう見られるかを気にするじゃないですか」

「でも彼女は、自分より周りの緊張を見ている感じがしました」

⸻

「ただ」

⸻

少し表情が変わる。

⸻

「そういう人ほど、自分のことを後回しにする場合があります」

⸻

その言葉は、

彼女の過去をまだ知らないジョンハンが、

初日に感じ取った小さな違和感だった。

⸻

【Interview】

クォン・スニョン(30)

⸻

「僕は単純なので」

笑う。

「明るい人を見ると嬉しくなります」

⸻

「チアキさんは静かなタイプかなと思ったんですけど」

「話してみたら普通に笑ってくれる人でした」

⸻

「あと……」

⸻

「韓国語を間違えた時の反応が可愛かったです」

⸻

スタッフ。

「恋愛対象として?」

⸻

「いやいや!」

すぐ否定する。

「まだ初日ですよ!」

⸻

「ただ、一緒にいたら楽しい人だと思います」

⸻

【Interview】

チョン・ウォヌ(30)

⸻

長い沈黙。

⸻

スタッフ。

「難しい質問でしたか?」

⸻

「いえ」

「考えていました」

⸻

ウォヌは静かに話す。

⸻

「チアキさんは、話している人を見る時に目を合わせます」

⸻

「当たり前のことに聞こえるけど」

⸻

「意外とできる人は少ないです」

⸻

「自分が話すためじゃなくて」

「相手の話を聞くために見ている感じがしました」

⸻

スタッフ。

「それが印象に残りましたか?」

⸻

「はい」

⸻

短い答え。

でも、ウォヌらしい答えだった。

⸻

【Interview】

キム・ミンギュ(29)

⸻

「一番話しやすかったのはチアキさんかもしれません」

⸻

「海外の仕事をしているからかもしれないですけど」

「距離感が自然でした」

⸻

スタッフ。

「第一印象で好感度が高かったですか?」

⸻

「はい」

即答。

⸻

しかし続ける。

⸻

「でも、好感度が高い=好き、ではないと思います」

⸻

「この番組は3ヶ月あるので」

「最初の印象だけで決めたくないです」

⸻

【Interview】

ブ・スングァン(28)

⸻

「僕、最初は全員緊張していると思っていました」

⸻

「でもチアキさんは……」

⸻

笑う。

⸻

「僕の冗談にちゃんと笑ってくれました」

⸻

「これ、大事ですよ?」

⸻

「面白くない冗談でも笑ってくれる人」

⸻

スタッフ。

「それだけですか?」

⸻

「それだけじゃないです!」

笑う。

⸻

「でも、そういう小さいところって大事だと思います」

⸻

⸻

女性側のインタビュー。

⸻

【Interview】

キム・ユナ(27)

⸻

「男性陣は思ったより落ち着いていました」

⸻

「チアキさんは……」

⸻

「柔らかい印象でした」

⸻

「客室乗務員という職業を聞いた時、もっと華やかな感じを想像していました」

⸻

「でも、実際はすごく普通の人でした」

⸻

その言葉には悪意はなかった。

むしろ好意的だった。

⸻

【Interview】

パク・ソヨン(26)

⸻

「チアキさん、優しいと思いました」

⸻

「私が韓国語で少し言葉に詰まった時も、待ってくれました」

⸻

「自分が外国に行って、同じことをされたら嬉しいと思うので」

⸻

⸻

【Interview】

イ・チェリン(25)

⸻

「正直、最初は少し意外でした」

⸻

「客室乗務員ってもっとキラキラしているイメージだったので」

⸻

「でも、話してみたらすごく自然」

⸻

「飾っている感じがない人だと思いました」

⸻

⸻

【Interview】

ナム・ジウォン(29)

⸻

「第一印象だけで人を判断しないタイプです」

⸻

「でも」

⸻

少し考える。

⸻

「チアキさんは、自分を強く見せようとしていないところが印象的でした」

⸻

「最近は、強い人に見せることが上手な人が多いので」

⸻

⸻

最後。

⸻

【Interview】

チアキ(26)

⸻

白い部屋。

カメラの前。

少し緊張した表情。

⸻

「全員、素敵な人だと思いました」

⸻

スタッフ。

「その中で印象に残った人は?」

⸻

チアキは少し悩む。

⸻

「……難しいですね」

⸻

「まだ一日目なので」

⸻

「でも」

⸻

少し笑う。

⸻

「スンチョルさんは、自然にみんなが話せるようにしてくれている感じがしました」

⸻

「スングァンさんは、場を明るくしてくれる人だと思いました」

⸻

「ジョンハンさんは、人の話をちゃんと聞いてくれる人だと思いました」

⸻

「ウォヌさんは静かだけど、周りをよく見ている感じがしました」

⸻

「ミンギュさんは話しかけやすかったです」

⸻

「スニョンさんは……」

⸻

笑う。

⸻

「元気です」

⸻

スタッフも笑う。

⸻

「でも」

⸻

少しだけ表情が変わる。

⸻

「まだ、誰か一人というより」

⸻

「この11人で3ヶ月過ごしたら、自分がどう変わるのかが楽しみです」

⸻

⸻

【STAFF NOTE】

初日のインタビュー。

編集室でスタッフが並べた第一印象メモ。

⸻

スンチョル:
「安心感」

ジョンハン:
「観察力」

スニョン:
「明るさ」

ウォヌ:
「静かな存在感」

ミンギュ:
「親しみやすさ」

スングァン:
「ムードメーカー」

⸻

そしてチアキ。

⸻

「自然体」

「聞き上手」

「安心感」

⸻

まだ誰も、

「好き」

という言葉を書いていない。

⸻

ROOM 404の恋愛禁止ルールは、

11人の距離をゆっくり変えていく。

⸻

その夜。

初めての共同夕食。

料理をしながら、

11人は少しずつ、

「参加者」から

「同じ家で暮らす人」

へ変わり始める。

⸻

Episode1 Scene4

『最初の共同夕食』へ続く


→

ノベルに戻る I Addict