ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode10

『言葉にできない距離』

― 名前のない気持ちが、少しずつ形になる ―



Scene2

『それぞれの時間』

Wednesday|01:00 PM



404 HOUSE。

昼。



朝、

それぞれの場所へ向かった11人。



仕事。

予定。

自分だけの時間。



共同生活では、

「誰かと一緒にいる姿」だけではなく、

一人でいる時の姿にも、

その人らしさが出る。



今日は、

それぞれ違う時間を過ごす。



スングァン × ウォヌ

Wednesday|01:20 PM



404 HOUSE。

リビング。



今日は二人とも午後から予定があるため、

出発まで少し時間があった。



ソファ。

ウォヌは本を読んでいる。



スングァンは向かい側でスマホを見る。



数分。

静かな時間。



普通なら、

スングァンが何か話題を出す。



でも今日は、

少し様子が違った。



「ウォヌさん。」



「はい。」



「本、そんなに面白いですか?」



ウォヌは本を見る。



「面白いです。」



「どこがですか?」



「考えられるところ。」



「……。」



スングァンが笑う。



「やっぱりウォヌさんらしい答えですね。」



「そうですか?」



「はい。」



「でも。」



ウォヌは本を閉じる。



「スングァンさんも、意外と静かな時間好きですよね。」





スングァン。

少し驚く。



「え?」



「いつも話している印象がありますけど。」



「一人の時は静かにしています。」





「……見てたんですか?」



「見ています。」



ウォヌは自然に答える。



スングァンが笑う。



「ウォヌさん、本当に意外です。」



「何がですか?」



「静かなのに、ちゃんと人を見てるところ。」





ウォヌは少し考える。



「スングァンさんも。」



「え?」



「明るいけど、周りを気にしているところ。」





一瞬。



スングァンの笑顔が少し止まる。



自分でも気付いていない部分を、

静かな人に言われた。



「……ウォヌさん。」



「はい。」



「たまにすごいこと言いますね。」



「そうですか?」



「はい。」



二人で笑う。



タイプの違う二人。



でも、

意外と似ている部分がある。





ユナ

Wednesday|02:00 PM



カフェ。



パソコンを開く。



仕事の資料。



周囲から見れば、

成功している女性。



自信がある。

迷いがない。



でも、

画面の前では何度も考える。



「……。」



決断する前の時間。



それは、

誰にも見せていない姿。





スンチョル

Wednesday|03:00 PM



事務所。



スタッフとの打ち合わせ。



スケジュール確認。

問題対応。



404 HOUSEでは、

優しく面倒を見る存在。



仕事では、

判断を求められる立場。



「お願いします。」



「分かりました。」



迷わず指示を出す。



でも、

一人になった瞬間。



スマホを見る。



404 HOUSEのグループメッセージ。



誰かが送った料理の写真。



少し笑う。





ソヨン

Wednesday|04:00 PM



404 HOUSE。



休み時間。



キッチン。



夜のために少し準備をしている。



「これ、みんな好きかな。」



自然に人数分を考える。



でも、

途中で手を止める。



「……。」



昨日、

チアキに言われた言葉を思い出す。



「いつもありがとうございます。」



自分がしていることを、

誰かが見てくれていた。



少し嬉しくなる。





チェリン

Wednesday|04:30 PM



部屋。



スマホ。



SNS用の写真。



いつもの明るい投稿。



でも、

投稿ボタンを押す前。



少し迷う。



画面の中の自分。



実際の自分。



その違い。



「どっちも私なのに。」



小さく呟く。





チアキ

Wednesday|05:00 PM



空港から戻る途中。



スマホを見る。



404 HOUSEのグループ通知。



誰かが送った、

「今日夜ご飯どうしますか?」

というメッセージ。



少し笑う。



10日前なら、

ただの連絡だった。



今は、

帰る場所から届くメッセージに感じる。





【Interview】

チアキ

「共同生活って不思議ですね。」



「最初は、知らない人たちと一緒に暮らすことが不安でした。」



「でも。」



少し考える。



「その人の普段の生活を見ると、距離が近くなる気がします。」





「話している時間だけじゃなくて。」



「何気ない時間も、その人らしさが出るんだなと思いました。」





【STAFF NOTE】

共同生活10日目。



人との距離は、

大きな出来事だけで変わるものではない。



同じ空間にいる。

同じ時間を過ごす。

何気ない会話をする。



その積み重ねで、

名前のない感情が少しずつ形になる。



そして今夜。

404 HOUSEに、

新しいミッションが届く。



次回 Scene3

『新しいミッション』

Wednesday|Evening



スタッフから届く封筒。



SPECIAL MISSION

「相手の知らない一面を見つける」



11人は、

誰と向き合うことになるのか。




ノベルに戻る I Addict