ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode10

『言葉にできない距離』

― 名前のない気持ちが、少しずつ形になる ―



Scene7

📖 404 Diary

『今日、伝えたいけど直接言えないこと』

Wednesday|10:00 PM



404 HOUSE。



夜。



ミッションを終えた11人。



それぞれ違う相手と向き合った一日。



普段なら聞かない質問。



普段なら言わない言葉。



今日、

誰かからもらった言葉。

誰かに伝えたかった言葉。



その余韻が残る夜。





リビングのテーブル。



いつもの場所に、

白い封筒が置かれている。



その上には、

小さなカード。



404 Diary



スングァンが気付く。



「今日、水曜日でしたね。」



「あ。」

チェリンが思い出したように言う。



「もう10時なんですね。」





404 Diaryの日。



毎週、

水曜日と日曜日。



名前を書かずに、

一人へ届ける言葉。





今回はテーマ。



「今日、伝えたいけど直接言えないこと」





少し静かになる。



今日のミッションと重なるテーマ。





誰かに言われた言葉。



誰かに伝えたい気持ち。



でも、

直接伝えるには少し照れること。





チアキ

10:15 PM



自室。



机の前。



Diaryを開く。



ペンを持つ。



少し考える。



今日、

スングァンから言われた言葉。



「たまには、自分が甘えてもいいと思います。」



その言葉が残っていた。





チアキはゆっくり書き始める。



「ありがとう」

ではなく。



もっと違う言葉。





誰かが、

自分の頑張りに気付いてくれること。



その嬉しさを。





ミンギュ

10:20 PM



部屋。



Diaryを開く。



少し迷う。



今日、

チアキと話したこと。



そして、

自分自身のこと。





「大丈夫って言う人ほど。」



ペンが止まる。





何度か書き直す。





スングァン

10:25 PM



部屋。



いつものように明るい表情ではない。



静かにDiaryを書く。



今日、

チアキに話したこと。



自分でもあまり言葉にしなかったこと。





「聞いてくれてありがとう。」



その気持ちを、

別の形で残す。





ジョンハン



ペンを持ったまま考える。



人の気持ちは分かる。



でも、

自分の気持ちを書くのは難しい。





「直接言わないからこそ。」



小さく呟く。





スンチョル



今日の会話を思い出す。



誰かを支える側。



いつもそうだった。



でも、

自分にも弱い部分がある。





そのことを、

少しだけ書く。





ウォヌ



静かな部屋。



本を閉じる。



Diaryを書く時間。





言葉を選ぶ。



短い文章。



でも、

何度も書き直した。





女性メンバー



それぞれの部屋。



ユナ。

ジウォン。

ソヨン。

チェリン。





今日見た相手の一面。



今日感じたこと。



誰にも見せない気持ち。





紙の上だけに残す。





【STAFF NOTE】

Wednesday|11:00 PM



404 Diary。



10日目。



最初は、

「誰に送ればいいか分からない」

と言っていたメンバーたち。



今は違う。



今日あった出来事。



今日感じたこと。



自然と思い浮かぶ相手がいる。





それが恋なのか。



それとも、

ただ大切に思う気持ちなのか。



まだ誰にも分からない。





でも、

名前を書かなくても。



言葉は、

誰かに届く。





【STAFF NOTE】

今回のDiaryでは、

誰が誰に送ったのかは公開されない。



受け取る相手だけが、

自分への返事を書くために知る。



そして翌日。



送り主の元へ、

返事が届く。





404 HOUSE。



消灯後。



11人それぞれの言葉が、

静かに誰かの元へ向かっていく。



次回 Scene8

『返事を書く夜』

Wednesday|Night



届いたDiary。



誰かはすぐ返事を書く。



誰かは何度も書き直す。



伝えたい気持ちは、

簡単な言葉にはできない。




ノベルに戻る I Addict