ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode11

『秘密の扉』

― 知らなかった過去 ―

Thursday

テーマ

人は、見えている部分だけでは分からない。



Scene5

『スンチョルの過去』

Thursday|09:30 PM



SECRET ROOM。



スングァン。

ウォヌ。



二人の話を聞いた後。



リビングには、

少し穏やかな空気が流れていた。



誰かの弱さを聞くことは、

その人を見る目を変える。





「次……。」



少し間。



「僕が話します。」





スンチョル。





いつも、

自然と中心にいる人。



みんなの予定を見る。



困っている人に声をかける。



問題が起きた時、

一番に動く。





404 HOUSEの中で、

誰もが頼っている存在。





でも。



今日は、

リーダーとしてではなく。



一人の人間として話す。





「僕は昔から。」



「責任を持つことが好きでした。」





「頼られることも嬉しかったです。」





スンチョルは少し笑う。





「だから、仕事でも。」



「できるだけ多くのことを背負おうとしていました。」







事務所マネージャー時代



スンチョルの仕事は、

人を支える仕事。



誰かのスケジュール。

誰かの未来。

誰かの問題。





いつも、

誰かを優先していた。





「その時。」



「付き合っていた人がいました。」





少し空気が変わる。





「でも。」



「僕は仕事を優先しました。」





「忙しい時期だったんです。」





「相手には。」



「今頑張れば、後で幸せにできると思っていました。」







でも。





「相手が欲しかったのは。」



「未来の約束じゃなくて。」





「その時、一緒にいる時間だったんだと思います。」





静かな声。





「僕は守っているつもりでした。」





「でも、相手には。」





少し間。





「一人にされたと思われていました。」







リビング



誰も言葉を挟まない。





スンチョルが、

初めて見せる後悔。





いつも正しい判断をする人。



失敗しないように見える人。





その人にも、

取り戻せなかった時間がある。





ユナ



静かに聞いている。





成功しているように見える人。



責任を背負う人。





スンチョルの話に、

少し自分を重ねていた。





チアキ



スンチョルを見る。





「……。」





何かを言おうとして、

少し考える。





「スンチョルさん。」





「はい。」





「その時。」



「仕事を選んだことを、後悔していますか?」





スンチョルは少し考える。





「……半分は。」





「でも。」





「仕事を頑張った自分も否定したくないです。」





「ただ。」





「大切な人がいるなら。」



「守ることと、そばにいること。」





「両方必要だったんだと思います。」





チアキは小さく頷く。





その答えは、

チアキにも少し響いた。





【Interview】

スンチョル

「昔の僕は。」



「責任を果たすことが愛情だと思っていました。」





「でも。」



「相手が求めている愛情は、別の形かもしれない。」





「それを知るのが遅かったです。」





【Interview】

チアキ

「スンチョルさんって。」



「最初は、何でもできる人だと思っていました。」





「でも今日話を聞いて。」



「強い人というより。」



「失敗しても、そこから考え続けている人なんだと思いました。」





SECRET ROOM



スンチョルが周りを見る。





「今、404 HOUSEで。」



「みんなのことを見る時。」



少し笑う。



「昔の失敗を繰り返したくないと思っています。」





「ちゃんと話すこと。」



「ちゃんと一緒にいること。」





「それを大事にしたいです。」







【STAFF NOTE】

三人目に開いた扉。



それは、

「強い人」の扉。





いつも誰かを支える人ほど。



誰にも頼れない時間を抱えている。





スンチョルは、

完璧なリーダーではなかった。





誰かを大切にしたかった。



でも、

大切にする方法を間違えたことがある。





その経験が、

今の彼の優しさを作っている。





404 HOUSE。



少しずつ。



11人の「印象」が、

「理解」に変わっていく。



次回 Scene6

『ソヨンの過去』

Thursday|Night



いつも優しい人。



いつも誰かを優先する人。



でも、

彼女自身の気持ちは、

誰が聞いてくれるのか。



「嫌って言うのが苦手なんです。」




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