ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―
Episode11
『秘密の扉』
― 知らなかった過去 ―
Thursday
テーマ
人は、見えている部分だけでは分からない。
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Scene8
【UNSEEN】
『見えない視線』
Thursday|11:45 PM
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放送では流れなかった時間。
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SECRET ROOM終了後。
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リビングの照明はまだ消えていなかった。
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11人は、
すぐには自分の部屋へ戻らなかった。
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誰かの過去を聞いた後。
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そのまま「おやすみ」と言うには、
少しだけ余韻が残っていた。
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Living Room
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ソファに座るメンバー。
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スングァンがいつものように話し始める。
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「なんか……。」
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「今日、思ったより深い時間でしたね。」
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「最初はちょっと怖かったです。」
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チェリンが笑う。
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「分かります。」
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「秘密の扉って名前からして、何かすごいこと言わないといけないのかと思いました。」
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みんなが少し笑う。
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でも。
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その笑顔の中には、
今日聞いた話が残っていた。
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チアキ
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ソヨンの隣に座っていた。
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「ソヨンさん。」
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「はい?」
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「今日、話してくれてありがとうございました。」
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ソヨンは少し驚く。
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「そんな、大した話じゃないですよ。」
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チアキは首を横に振る。
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「大事な話だと思います。」
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「自分のことを話すのって。」
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少し間。
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「勇気がいると思うので。」
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ソヨンは、
少しだけ目を伏せる。
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「チアキちゃんは。」
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「人のこと、よく見ていますね。」
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「そうですか?」
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「はい。」
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「でも。」
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ソヨンは優しく笑う。
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「チアキちゃん自身のことは、あまり話さないですよね。」
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その言葉に、
チアキは一瞬止まる。
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「……そうですね。」
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小さく笑う。
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「聞く方が慣れているのかもしれません。」
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【UNSEEN】
カメラ映像
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その会話を、
少し離れた場所から見ていた人がいた。
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ミンギュ。
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ソファでスングァンの話を聞きながら。
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何度か、
チアキの方を見る。
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笑っている時。
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誰かの話を聞いている時。
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少し困った顔をしている時。
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その一つ一つを、
自然と目で追っていた。
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本人は、
まだ気付いていない。
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ただ。
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「気になる。」
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それだけ。
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【UNSEEN】
ウォヌ
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部屋へ戻る前。
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キッチンで水を飲むウォヌ。
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リビングを見る。
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そこには、
まだ話しているチアキとソヨン。
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ウォヌは少し微笑む。
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「……。」
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何か言うことはない。
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でも。
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今日、
チアキが自分にしてくれた質問を思い出す。
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「でも、今は?」
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自分が変わりたいと思っていること。
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それを、
初めて言葉にできた。
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【UNSEEN】
スンチョル
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自室。
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ベッドに座る。
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今日話した過去。
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仕事を優先して、
大切な人を失ったこと。
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「守るつもりだった。」
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でも。
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相手が求めていたものとは違った。
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その経験。
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今の404 HOUSEで、
もう一度考えている。
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誰かを守ること。
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誰かの隣にいること。
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その違い。
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【STAFF NOTE】
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SECRET ROOMで、
一番長く誰かの話を聞いていた人。
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チアキ。
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彼女は、
自分のことを話すより。
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誰かの痛みを受け止めることを選ぶ。
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それは、
ただ優しいからではない。
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自分自身も、
誰かに理解してほしかった経験があるから。
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まだ、
彼女の過去を知る人はいない。
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でも。
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彼女の聞き方。
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寄り添い方。
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言葉の選び方。
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その理由に気付き始めている人がいる。
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【STAFF NOTE】
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共同生活11日目。
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恋愛感情と呼ぶには、
まだ早い。
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でも。
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誰かのことを、
「もっと知りたい」と思う瞬間。
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それは、
恋が始まる前の小さな変化。
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11人はまだ、
その名前を知らない。
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ただ。
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少しずつ。
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誰かが、
誰かにとって特別になり始めている。
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次回 Scene9
『前日の言葉』
Thursday|Night
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📖 404 Diary
※木曜日のため新規送信はなし。
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前日のDiaryの返事が届く。
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誰かの元に届いた一枚の紙。
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そこには、
昨日伝えたかった言葉への答えが書かれていた。
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