漢字ふりがなROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode2

『知らなかった隣人』



Scene2

『最初のミッション発表』



午前10時。

ROOM 404のリビング。



11人がソファの前に集まっていた。



昨日まで、

名前を覚えるだけで精一杯だった相手。



でも今朝。

「おはよう」

「コーヒー飲みますか?」

「洗濯終わりました」



そんな小さな会話が増えていた。



その時。

リビングの大型モニターが点灯する。



画面には、

黒い背景。

白い文字。



ROOM 404



全員が静かになる。



スングァンが小声で言う。



「来ましたね……」



「何が?」

スニョンが聞く。



「番組っぽいやつです」



全員が笑う。



すると画面に文字が表示された。



FIRST MISSION

『404 MEMORY PROJECT』



ナレーション。



「共同生活2日目」

「11人には、初めての共同ミッションが与えられます」



「テーマは――」



『この家の最初の思い出を作ること』





画面が切り替わる。



ソウル郊外にある古い小さな庭付きの建物。



そして、

完成イメージ。



木製のベンチ。

花壇。

小さな本棚。

壁に飾られた写真。





ナレーション。



「ROOM 404の庭に、11人だけの共有スペースを作ってください」



「3ヶ月後、この家を出る時」

「誰か一人でも、この場所を見て思い出せるような空間を作ること」





「作業期間は3日間」



「予算は限られています」



「必要なものは、自分たちで選び、作り、完成させてください」





画面。

最後の文章。



RULE

『全員が必ず一つ、自分の手で残るものを作ること』





映像が終わる。



数秒の沈黙。



そして。



「面白そう」



最初に言ったのはスニョンだった。



「体を動かす系ですね」



「僕、得意です」



「知っています」

スングァンが即答。



笑いが起きる。





役割決め



「まず何を作るか決めましょう」

ジウォンがホワイトボードを持つ。



庭。

家具。

装飾。

植物。

写真。



やることは多い。



「得意分野で分かれるのがいいかもしれません」

ユナが言う。



「私はデザイン系できます」



「僕も」

チェリンが手を挙げる。



「SNS撮影とかで空間作りは慣れています」





「木工とかできますか?」

スンチョルが聞く。



「少し」

スニョンが答える。



「ダンスの舞台セットを作ることがあるので」





「じゃあ男性陣は力仕事ですね」

ミンギュが笑う。





その横で。

チアキは静かに資料を見る。



庭の図面。

予算表。

必要な材料。



彼女は、

誰かが話している間に、

不足している部分を書き出していた。





「チアキさんは何したいですか?」

ソヨンが聞く。



「私は……」



少し考える。



「みんなが使いやすい場所を作りたいです」



「具体的には?」



「例えば」



チアキは図面を指す。



「ベンチの位置」



「ここだと夕方、日が当たるので」



「本を読む人や、話をしたい人が座れるかなって」



一瞬。

全員が図面を見る。



確かに。

そこは一番庭が見える場所だった。





「すごい」

ミンギュが言う。



「気付きませんでした」



「航空会社でも、座席とか動線を見ることが多いので」



「人がどう動くかを見る癖があるんです」





【Interview】

ミンギュ。



「チアキさんって」



「前に出て意見を言うタイプではないんですけど」



「気付いたら、必要なことを言っている感じです」





【Interview】

ウォヌ。



「面白いと思いました」



「庭を作る話なのに」



「彼女は最初に、人がどう過ごすかを考えていました」





作業チーム決定



スタッフから追加の指示が入る。



「今回のミッションでは、3つのチームに分かれて作業してください」



「チーム分けは、皆さんで決めてください」





「え?」



全員の表情が変わる。





「自由?」

スングァンが聞く。



「はい」





つまり。

誰と組むか。

誰を選ぶか。

そこにも、

11人それぞれの性格が出る。





「じゃあ、どうします?」



スンチョルが聞く。



全員が顔を見る。





昨日なら、

まだ誰に声をかければいいか分からなかった。



でも。

今朝一緒に食事をした。

話した。

笑った。



ほんの少しだけ、

選ぶ理由ができていた。





チアキは周りを見る。



誰かと目が合う。



でも、

自分から最初に名前を出すことはしなかった。



その様子を。

カメラは映していた。





【STAFF NOTE】

この時、

スタッフが注目したのは、

誰が誰を選ぶかではなかった。



チアキが、

「選ばれる側」に自然となっていたこと。



本人は気付いていなかった。





そして。

11人の最初のペア選びが始まる。



Episode2 Scene3

『ペア決定』




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