ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode12

『近づくほど、見えなくなるもの』

― 相手の”当たり前”を生きてみる ―

Friday

テーマ

人は、相手の生活を体験して初めて、本当の大変さや優しさに気づく。



Scene3

『ペア発表』

Friday|06:40 PM



スタッフカードの裏面。



そこには、

今回のミッションのペアが記されていた。



スンチョルが一つずつ読み上げる。



「それでは、発表します。」



リビングが静まり返る。



MISSION PAIR



チアキ × ソヨン



「わぁ。」



チアキが思わずソヨンを見る。



ソヨンも優しく笑った。



「よろしくお願いします。」



「こちらこそ、よろしくお願いします。」



二人は顔を見合わせて微笑む。





ミンギュ × ウォヌ



「おっ。」



ミンギュが嬉しそうに笑う。



「ウォヌさん、お願いします。」



ウォヌも少し笑って頷いた。



「僕も楽しみです。」



「静かな時間、ちゃんと体験してみます。」



「……寝ちゃだめですよ。」



ウォヌが真顔で言うと、

リビングが笑いに包まれる。



「え、それ冗談ですよね?」



「半分くらいです。」



さらに笑いが起こった。





スンチョル × ジウォン



「お願いします。」



ジウォンは短く頭を下げる。



スンチョルも笑顔で応える。



「仕事の進め方、勉強させてもらいます。」



「私もです。」





ジョンハン × チェリン



「えっ、本当ですか?」



チェリンが目を丸くする。



「私、ジョンハンさんに質問いっぱいしそうです。」



ジョンハンは穏やかに笑う。



「僕もチェリンさんの毎日を知るのが楽しみです。」





スニョン × スングァン



「きた!」



スニョンが立ち上がる。



「これは一番うるさいペアじゃないですか?」



スングァンも笑う。



「いや、今日は静かな時間も体験しますから。」



「本当にできます?」



「……頑張ります。」



みんなが吹き出した。





最後に、

スンチョルがカードを裏返す。



もう一枚、

小さな紙が入っていた。



「ユナさん。」



ユナが顔を上げる。



SPECIAL MISSION



ユナは全ペアのサポート役になります。



困っている人がいたら手伝ってください。



ただし、自分から手伝いに行くことはできません。



誰かに頼られた時だけ動いてください。



ユナは少し驚いたように笑う。



「サポート役ですか。」



ジョンハンが頷く。



「ユナさんらしいですね。」



「頼られることが多いですから。」



ユナは照れくさそうに肩をすくめた。



「でも、自分から行けないんですね。」



「頼られるまで待つの、意外と難しそう。」



チアキが微笑む。



「きっと、みんな頼ると思います。」



「そうだったら嬉しいな。」



ユナも優しく笑った。



スタッフカードの最後には、

もう一つだけ文章が添えられていた。



MISSION START



今この時間から、ミッションを開始してください。



相手の”当たり前”を観察し、体験してください。



「今からなんですね。」



チェリンが目を丸くする。



「もう始まってるってこと?」



スングァンがスタッフカードをもう一度確認する。



「本当だ。」



「“今この時間から”って書いてあります。」



スニョンが立ち上がる。



「じゃあ、もうミッション中じゃん!」



「急に緊張してきた。」



ミンギュが笑う。



「普段どおりにすればいいのに、それが一番難しいですね。」



ウォヌも静かに頷く。



「“当たり前”って、意識した瞬間に当たり前じゃなくなりますから。」



チアキはソヨンを見る。



「今日一日、よろしくお願いします。」



ソヨンも優しく微笑む。



「こちらこそ。」



「私の”当たり前”、たくさん見つけてください。」



11人はそれぞれのペアを見つめる。



いつもと変わらない金曜日の夜。



でも、この瞬間から。



誰かの日常を意識して過ごす、

少し特別な時間が始まった。



【STAFF NOTE】

今回のミッションは、

明日ではない。



“今、この瞬間”から始まる。



普段なら気にも留めない行動。



何気なく引き受けている役割。



それらを意識して見るだけで、

見慣れた404 HOUSEは、

少し違う景色に変わっていく。



次回 Scene4

『チアキ × ソヨン』

Friday|07:00 PM



ソヨンが普段、自然に続けている家事を、

チアキが代わりに引き受ける。



「これ、毎日やっていたんですね。」



何気ない習慣の中に、

相手の優しさが見えてくる。




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