RE:MEMORY Phase1

Episode9

「Welcome Home」

Day9: Tuesday

共同生活9日目



Scene1

「いつもの朝」



Morning

RE:MEMORY HOUSE。

朝5時前。

まだ外は暗く、街の音も少ない時間。



キッチンから、小さな物音が聞こえる。



冷蔵庫を開ける音。

食器を置く音。



チアキが静かに朝食の準備をしていた。



【字幕】

「9日目の朝。」

「特別ではない、いつもの始まり。」



Episode1の頃。

まだ誰が何時に起きるのかも分からなかった家。

誰かがキッチンに立っていても、

「手伝った方がいいかな」

「邪魔にならないかな」

と、お互いに距離を測っていた。



でも今は。



ミンギュは自然に朝食の準備をし、

スングァンは眠そうな顔でリビングへ向かい、

ジョシュアはいつものようにコーヒーを淹れる。



少しずつ、それぞれの朝の形ができていた。



チアキ

時計を見る。



今日は早朝フライトの日。



制服の入ったバッグを持ち、玄関へ向かう。



以前なら、

誰も起こさないように。

迷惑をかけないように。

静かに出ていこうとしていた。



でも。



玄関で靴を履き終えた、その瞬間。

背後の静けさが、ふっと揺れる。



スングァン:

「……チアキさん?」



名前を呼ばれて、チアキはゆっくり振り返る。



廊下の先。

薄い朝の暗がりの中に、スングァンが立っていた。



髪は少し乱れている。

明らかに今起きたばかり。



チアキ:

「え、起こしてしまいましたか?」



スングァン:

「いや、たまたまです。」

(笑)



少し眠そうに笑う。



スングァン:

「今日も仕事ですよね?」



チアキ:

「はい。行ってきます。」



スングァンは一度、ほんの少しだけ間を置く。

まるで、言葉を選ぶように。



スングァン:

「気をつけて行ってきてください。」



そして、もう一拍。



「頑張ってください。」



その言葉が、静かな玄関に落ちる。



チアキは、一瞬だけ息を止める。



以前なら、

「頑張ってください」

という言葉は、ただの挨拶だった。



でも今は。

その一言が、いつもよりずっと近くに届く。



誰かが、自分の朝を見送ってくれている。

誰かが、自分の帰りを待つ場所にいる。



その事実が、胸の奥をそっと温める。



もう、ひとりで出ていく朝じゃない。



チアキは、ゆっくりと目を伏せた。



チアキ:

「ありがとうございます。」



声が、少しだけやわらかくなる。



「行ってきます。」



今度は、ひとりで出ていく朝じゃない。

そう思いながら、笑顔で頭を下げる。



玄関のドアが、静かに閉まる。



スングァンはその場に少し残り、

小さく呟く。



スングァン:

「朝早いな……本当に。」



Interview

スングァン



「最初は、チアキさんが早起きな人なんだと思ってました。」



「でも、仕事のために毎回この時間に起きてるって考えたら……。」



少し表情が変わる。



「普通にすごいことですよね。」



「いつも笑ってるから、分からなかったです。」





リビング

その頃。

ミンギュが朝食を並べている。



スングァンが戻ってくる。



ミンギュ:

「チアキさん、もう行きました?」



スングァン:

「はい。」



「毎日あんなに早いんですね。」



ミンギュは小さく頷く。



ミンギュ:

「そうですね。」



「でも、疲れてるってあまり言わないですよね。」



一瞬、Episode7でのチアキの姿を思い出す。



失敗した時も。

疲れている時も。

最初に出る言葉は、

「大丈夫です」

だった。



ミンギュ Interview



「チアキさんって、自分のことより周りを見る人だと思います。」



「だから、たぶん大変でも普通にやるんだろうなって。」



少し考える。



「でも……。」



「もう少し、自分のことも大事にしてほしいなとは思います。」





Scene

時間が進む。



他のメンバーも起床。



スニョン:

「今日も仕事ですね!」



スングァン:

「はい。月曜日みたいな顔してますけど、今日は火曜日です。」

(笑)



ディノ:

「曜日感覚なくなりますね。」



笑い声が広がる。



Episode1の頃。

まだ会話を探していた10人。



今は、

「おはよう」

「行ってきます」

「気をつけて」

という何気ない言葉が自然に交わされている。



【字幕】

「同じ家に住む。」

「それだけで、人との距離は少しずつ変わっていく。」



Afternoon

それぞれが仕事へ向かう。



玄関には、何人分もの靴。



朝は別々の場所へ向かう。



でも夜には、また同じ場所へ帰ってくる。



次Sceneへの繋ぎ

カメラは、RE:MEMORY HOUSEを出ていく10人の背中を映す。



ナレーション。



「共同生活9日目。」

「家の外では、それぞれが別の人生を歩いている。」



「そして夜。」

「また、この場所に戻ってくる。」



【字幕】

「帰る場所があるということ。」



次回へ続く。



Scene2予告

Episode9 Scene2

「仕事を終えて帰る場所」

予告:

* それぞれが仕事を終えて帰宅
* 「おかえり」「お疲れさま」が自然に交わされる
* チアキが初めて自分から一日の出来事を話す
* RE:MEMORY HOUSEが少しずつ帰る場所になる

【字幕】

「いつもの一日が、思い出になっていく。」




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