RE:MEMORY Phase1

Episode10

「初めての本音」



Day10: Wednesday

共同生活10日目



Scene5

「少し近くなった距離」



Night|RE:MEMORY HOUSE

『MY STORY CARD』が終わった後。

リビング。



テーブルの上には、

10人分のカード。

飲みかけのコーヒー。

誰かが置いたままのペン。

さっきまで張りつめていた空気の上に、湯気と小さな物音だけが静かに残っている。



最初の日。

この場所に集まった10人は、

名前も、

性格も、

何も知らない人同士だった。



でも今は。

相手がどんなことを大切にしているのか。

何を理由に頑張っているのか。

話の端々に、少しずつ輪郭が見えてきている。



字幕:

「知ったことが。」

「距離を少し変えていく。」



RE:MEMORY HOUSE

キッチン。

スングァンが冷蔵庫を開ける。



スングァン:

「チアキ。」



その声に、チアキの手が止まる。持っていたコップをそっと置き、顔を上げる。



チアキ:

「……はい?」



スングァン。

少し笑う。



スングァン:

「あ、すみません。」

「まだ慣れないですよね。」



今までは、

「チアキさん」

と呼んでいた。



でも。

今日、話を聞いて。

名前を呼ぶ声が、少しだけ近く聞こえた。



スングァン:

「これ食べますか?」



差し出されたお菓子。



チアキ:

「ありがとうございます。」



受け取る指先が、ほんの少しだけ照れている。



チアキInterview

「呼び方が変わっただけなのに、不思議な感じがしました。」



「最初はみんなに迷惑をかけないように、距離を取っていたので。」



「少しずつ近づいてくれているのかなって思いました。」



字幕:

「小さな変化。」

「でも、大きな一歩。」



Living Room

ソファ。

10人がそれぞれ自由に過ごしている。



以前なら、

チアキは少し離れた場所に座っていた。



でも今日は。

自然に輪の中にいる。



スングァンとディノがゲームの話をしている。

ジョシュアとユナが海外の話をしている。

ミンギュは写真スペースを眺めている。



その時。

ミンギュがチアキを見る。



ミンギュ:

「チアキさん。」



チアキ:

「はい。」



ミンギュ:

「今日話してくれてありがとうございます。」



チアキ。

少し驚いて、瞬きをひとつ落とす。



チアキ:

「こちらこそ……聞いてくれてありがとうございました。」



ミンギュ:

「最初は、静かな人だと思ってました。」



チアキ:

「やっぱりそう見えますよね。」

(笑)



ミンギュ:

「でも違いました。」



チアキ:

「え?」



ミンギュ:

「静かなんじゃなくて。」

「周りを見ているから、話す前に考えてるんだと思いました。」



チアキ。

視線を落とし、指先でカップの縁をなぞる。



その言葉は、

チアキ自身もまだ口にしたことのない部分を、そっとすくい上げるみたいだった。



チアキ:

「……そうかもしれません。」



ミンギュ:

「でも。」



少し笑う。



ミンギュ:

「ここでは、もう少し自分のこと言っても大丈夫だと思います。」



チアキ:

「努力します。」



すぐに出た返事。



ミンギュ。

思わず笑う。



ミンギュ:

「またそれです。」

(笑)



チアキ:

「え?」



ミンギュ:

「チアキさん、何でも努力しますって言います。」



チアキ。

少し考える。



そして。

口元がゆっくり緩む。



チアキ:

「……癖かもしれません。」



字幕:

「本人も気づいていない習慣。」



Interview

ミンギュ

「チアキさんは、まだ少し遠慮するところがあります。」



「でも、最初の日とは違うと思います。」



「自分の話をしてくれたことが嬉しかったです。」



少し考える。



「もっと色んな話を聞いてみたいと思いました。」



字幕:

「興味は、理解から始まる。」



Living Room

夜。

全員が寝る準備を始める。



スングァンが写真スペースを見る。



そこには、

Episode9で撮った10人の写真。



スングァン:

「本当に変わりましたね。」



ジョシュア:

「10日前とは全然違う。」



チアキも写真を見る。



最初の日。

緊張でこわばった表情。

少し離れた立ち位置。



今の写真。

肩の力が抜けた笑顔。



チアキ:

「……本当に早いですね。」



スングァン:

「まだ10日ですよ。」

(笑)



チアキ:

「でも、もっと長くいる気がします。」



その言葉に、

全員が少し笑う。



字幕

「10日。」

「短い時間。」

「でも、関係が変わるには十分な時間。」



Scene終了

カメラは、

リビングに残った10人の姿を映す。



まだ恋愛ではない。

まだ知らないことも多い。



それでも。



「一緒に暮らす人」

から、

「大切にしたい人」

へ。

視線が合う回数も、名前を呼ぶ声も、少しずつ変わっていく。



次Scene

Scene6

「10日目の本音」



「知ったことで、見え方が変わった。」




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