【act.10 MG】

WN「キスした。」
SC「ふーん…は?キス!?誰と?え!?もしかして…」
WN「そうだよ、なまえと。」

来なきゃ良かった…。
いや、そもそも俺も宇宙工場に行けば良かった。

クプスヒョンがウォヌヒョンの部屋に入って行ったから、ドギョムとディノと一緒に立ち聞きしてた。

ドギョムいわく、今日のウォヌヒョンは凄くご機嫌だったから原因を知りたいってことだった。
俺もその場のノリでついて来たけど、今日の行動を今は死ぬほど後悔してる。

ウォヌヒョンに宇宙工場に誘われたのに、家で書くと言って断った。
一緒に行ってればなまえとウォヌヒョンがキスする事なんてなかった。

それに、今だってミョンホに盗み聞きなんてやめときなって言われたのに来てしまった事。
ここに来てなければ、ヒョンとなまえがキスした事実なんて知らずに済んだ。

無言で自室に戻る俺の後を、無言で着いてくるドギョムとディノ。

俺これからウォヌヒョンに優しく出来るのかな…。
ベッドに潜り込めば、ごめんと呟くようなドギョムの声が聞こえて、布団から顔を出した。

MG「なんでドギョマが謝るの?」
DK「いや、僕が誘ったから、ウォヌヒョンの部屋行こうって…。」

ドギョムだって辛いだろ。
俺は知ってるよ、ドギョムもなまえが好きだって。

なんなら、皆1回はなまえに惚れたことがあるんじゃないかとさえ思ってる。
それくらいなまえは魅力的だから。

でも誰も口にしないのは、この関係を壊す事を恐れているから。
そして、なまえはきっとウジヒョンのことが好きだとみんな思っているから。

俺だって何となくそう思ってる。
なまえはウジヒョンが好きなんだろうなって。

だから、誰もなまえに手は出してなかったし、告白なんて勿論しなかった。
まあ俺とホシヒョンは好きって言うけど、なまえは全然本気にしてない。

女の子が何にでも可愛いって言うレベルの感じだと思ってる。

それよりも、ウォヌヒョンがなまえを好きだなんて全く思ってなかった。

DN「ヌナは…大丈夫なのかな。」
DK「悩んでそうだね…。」

多分なまえのことだから、いっぱい考えてると思う。なんでウォヌヒョンが自分にキスをしたかって。

俺は前に1度酔った勢いで聞いたことがある。
なまえはウジヒョンのことが恋愛対象として好きなのかって。

そしたらなまえは笑いながら答えた。

“勿論好きだよ!でも恋愛対象かどうかって聞かれるとよく分からないんだよね…。

ジフニは同期だし同じ歳だし、なんだろ、双子のお兄ちゃんみたいな感じなのかな?一緒に居たら落ち着くんだよね。でもやっぱり恋愛とはまた違う気がする…。んー、私の感覚ってやっぱりおかしいのかな?”

その言葉に安堵した俺はずるいと思う。
だってそう答えるのは分かってたから。

ドキドキする?とか、やきもち妬く?とか他にも聞き方はいっぱいあったのに。

でもね、俺はやっぱりなまえはウジヒョンのことが好きなんじゃ無いかって思うんだよ。

俺らが他の女のアイドルと話してても、特に何の反応もしないのに、ウジヒョンが話してる時は少し拗ねてるの知ってるんだよ。

でもなまえを渡したくなくて、俺はこう答えたんだ。

“なまえがそう思うならそうだと思うよ。ごめんね、変なこと聞いて!”
“ううん!てか、今呼び捨てしたでしょ?”
“あ…、ごめん、ダメだった?”
“ううん、急だったからちょっとドキッとしたけど、全然いいよ!”

そう言って笑うなまえが可愛くて、酔ったふりをして抱き締めた。いつもよりも優しく。

“なーに?ミンギュ酔ってるのー?”
“なまえも酔ってるじゃん?”
“んふふ!そうだねー!”
“俺2人っきりの時だけ、なまえって呼びたい。”
“うん?別に普段から呼んでいいよ?ミョンホとか呼び捨てだし。”

違うよ、いつも呼んでたらドキッとしてくれないんでしょ?

“2人きりの時しか呼ばないの!”
“あはは!じゃあ次いつ呼んでくれるのかな?”
“すぐ呼ぶよ!なまえ!”

その後、すぐジョンハニヒョンが俺となまえを引っ剥がしに来たんだっけ。

それっきり2人っきりになることなんて、まあ勿論なくて、呼べてない。

DN「ヒョンからヌナに連絡してあげたら?」
MG「…俺から?」

思い出に浸ってたら急にディノにそんな事を言われて我に返った。

DN「うん。」
MG「何で?」

何で俺が連絡するの?
てか、今連絡して俺は何を言えばいいか分かんないし…。

DN「はっきり言ってもし僕らの中でヌナと付き合う人がいるんだとしたら、それはウジヒョンかミンギュヒョンなんじゃないかなって思うんだ。」
MG「…え?俺!?」
DK「あー、それなんか分かる。」

優しい笑みを浮かべて頷いてるドギョム、いや、俺だけ分かってない?

MG「俺の中ではウジヒョンかジョンハニヒョンだと思ってたんだけど…。」

ウジヒョンとは同期で一緒に作詞作曲して、勿論どこからどう見てもお似合いだし、ジョンハニヒョンとは何か美男美女でお似合いだし。

いつかジョンハニヒョンがなまえを掻っ攫って行く気がしてる。

DN「ヒョンって鈍感だね。」

…は?え?

DK「なまえヌナのことあんなにいっつも近くで見てるのに気付いてないの?」

は?気付く?何に?

MG「いや、待って全然話見えない。」
DN「はぁ…。ヌナが甘えるのってウジヒョンかヒョンにだけだよ。」
MG「…え?いや、は?」

なまえが甘えるのはウジヒョンか俺だけ?
いや、ウジヒョンには甘えてるのは知ってる。

よくジフナーって呼んでるし。
俺はヌナーって抱きついてって、それをなまえがよしよしってしてくれてるだけでなまえから来ることなんてない。

ましてや、少し経ったら大体退いてとか邪魔とか、重いって言われる…。

DN「だめだ、このヒョン。」

呆れたように溜め息を吐くディノ。
いや、マジで待って、何このディノのヒョン感!

何で呆れてんの?
マンネじゃん!何でそんな大人ぶってんの!?

MG「ごめん、俺に分かるように説明して。お願いします。」

そう言って頭を下げれば、ディノとドギョムは顔を見合わせて困ったように笑った。

いや、まじで全然分かんないんだけど…。




ノベルに戻る I Addict