【act.27 VN】

事務所に俺達とsanctuaryのメンバーが集められた。
なまえヌナとハニヒョンとミンギュヒョンはこれから来る。

ヌナは今日ドラマが終わったばかりで、休む暇もないのかな。

HS「何で俺ら全員呼び出されたんだ?」
AY『スニョアがなんかやらかしたんじゃない?』
HS「なんもやらかしてないわ!」

でも何なんだろうねーとスングァニと俺に聞いてくるジェウン。
俺らも何も聞かされてない。

ただ呼び出されただけだ。
あの感じだとクプスヒョンとスヨンヌナですら知らないだろう。

IM『なまえオンニのドラマクランクアップお疲れ様会かな?』
MH「それならわざわざ僕らに秘密にしなくない?しかも事務所ではやらないでしょ。」
IM『そっか。』

まあ全員揃えば分かるし、それまでのんびりしてよ。
スマホを弄りながらボーっとしてると、会議室の外が騒がしいことに気付いた。

JH「全然起きないな。可愛い。」
MG「お姫様抱っこが良かった。」

…ヌナ寝てるのかな?
ドアを開けようか迷ってると、会議室のドアが開いた。

AY『なまえ!クランクアップおめでとー…って寝てるんかい!』

ミンギュヒョンの背中でスヤスヤ眠ってるなまえヌナ。なるほど、だからお姫様抱っこが良かったって言ってたのか。

俺より2つも歳上なのに、本当に見えない。
ジェウンよりも幼く見えるし、本当に童顔だな。

MN『代表呼んでくるから待ってて、それまでになまえ起こしておいてね。』

sanctuaryのマネオンニが会議室を出て行く。
代表呼んで来るってどういうことだろう。なんか重大な話なのかな。

MG「ヌナ、起きて。下ろすよ?」
「…んー」

いやいやと首を振ってミンギュヒョンにしがみつくなまえヌナはどっからどう見ても5歳児。
それが可愛いんだけど。

DN「ヌナ可愛い。」
JW『オンニは永遠のエギだね。』

マンネズに言われてるよヌナ。

JH「なまえ、代表来るし起きるよ。」

ハニヒョンが言ってもイヤイヤと首を振る。

それだけ眠たいんだろうな…。
そんなヌナを見かねたように、ため息を吐きながらウジヒョンが近付く。

WZ「おい、なまえ。起きろ。後で好きなだけ寝て良いから。今は起きろ。」
「…ん。起きた。」
MG「起きたねー、偉い偉い。椅子に下ろすよ。」
「ん。」

メイクをとって来たのか眠たい目を擦ってるなまえヌナは本当に幼くて、そんなヌナを見つめるみんなの目はとてもあったかい。

ヌナが目覚めて直ぐ代表とマネヒョン、マネオンニが集まった。

『皆んなお疲れ様。なまえもドラマお疲れ様、ナナちゃん良かったよ。って寝てたのか?』
「はい…。あ、ありがとうございます。でももうドラマは出ません。私の命のためにも。」

寝惚けまなこでそんなことを言うから、代表もマネージャー達も笑ってる。
でもヌナはいたって真面目に言ってるだよなきっと。

でもヌナの演技良かったのにもう出ないのは勿体無いな…、まあ他の男とイチャつく姿は見たくないけど。

『なるべくそうするよ。それで、今日みんなに集まってもらったのは、来年迎える5周年についてだ。』

俺たちとsanctuaryは来年5周年を迎える。
それに向けてのコンテンツ、アルバム、コンサートの発表だった。

『それぞれアルバムを出してもらって、コンサートもしてもらうんだけど、それとは別にコラボアルバムの作成、コンサートもする。』
SC「僕達とsanctuaryでですか?」
『そうだよ。君たちのファンはどっちも応援してる人達も多くいる。だからコラボも需要がある。それなら共同でやるのもいいかと思ったんだよ。』

確かにカラット兼、セインツは多い。
サイン会でも良くコラボしないんですか?とか聞かれるし、一緒にコンサートして欲しいと言われることもよくある。

ただそうなると、大変なのはウジヒョンとホシヒョンだろう。

ウジヒョンは俺らの曲は勿論、sanctuaryの曲も作ってる。
なまえヌナも一緒に作曲してるけど、0から作ってるのはウジヒョンだ。

ホシヒョンも俺らの振り付けと、sanctuaryの振り付けをアヨンヌナと作ってる。

『大変なのはジフナ、スニョアだけど2人はどう思う?』
WZ「俺は賛成です。大変だけど、なまえもいるし、他のメンバーもいるし、俺は出来ると思います。」

当のなまえは自分の名前が上がってびっくりしてる。

HS「俺も賛成です!ディノもアヨンヌナも、最近はイリムもいるし、だから出来る!」
『よし、分かった。じゃあその方向でスケジュール組んでくからな。』

はいっと返事をして会議室を出る。
ここまでがっつり一緒にやるのは初めてだから、ドキドキよりもワクワクの方が勝ってる。

「私ジフナみたいに良い曲書けないのに…しかもバラード苦手だし。」

俺の後ろから1人でぶつぶつ呟いてるなまえヌナ。

VN「俺なまえヌナの書いた曲好きだよ?ロックとかパンクでかっこいい!」
「ほんと?ボノナに好きって言われたら頑張るしかないね!」
VN「うん!楽しみにしてるよ!」
「ボノナも手伝うんだよ?」
VN「もちろん!」

ふにゃりと微笑むなまえヌナに、俺も微笑んだ。

SC「今日はこれで終わり?」
MN『いや、年末のコラボの話があるから練習室集合だ。』
DK「sanctuaryも?」

毎年年末のコラボはsanctuaryか、他のボーイズグループと一緒だ。
他のガールズグループとのコラボは今までした事がないし、sanctuaryも俺達以外とはしたことない。

だから今年も当然そうだと思ってた。

MN『いや、今年はお前らはsanctuaryとのコラボじゃない。』
MG「え!?じゃあボーイズグループ?」
MN『いや、ガールズグループだ。』

え!?と驚いた俺達とほぼ同時に、sanctuaryからも驚いてる声が聞こえて来た。

ああ、なんか嫌な予感がするな…。




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