【act.30 MG】

『じゃあ今日はここまで!次の合同練習まで1週間空くからそれまで各自完璧にしとくように!次は衣装着ての練習だから動きにくくなる可能性あるからな。』

3回目の合同練習が終わった。
初めて合同練習した後、連絡先を聞かれたけどやんわりと断った。

俺らのファンですとか言って関わるとちょっと面倒くさいと思ったから。
それになまえ以外に興味ないし。

『ミンギュオッパ!今日もありがとうございました!』
MG「あ、うん。お疲れ様。」

まだ何か話したそうなリリアちゃんを避けるようにスマホを取り出すと、練習室のドアが勢い良く開いてイリム、アヨンヌナ、ジェウンが入って来た。

そこになまえとスヨンヌナの姿はない。

IM『うちら終わったから先帰る!おつ!』
DK「僕らも今ちょうど終わったよ!一緒に帰る?」

お疲れ様でしたぁと鼻にかかる声を出してsanctuaryの横を通って帰って行く新人を睨んでるイリム。

IM『え、うちらには挨拶ないの?』
JS「まあまあ、落ち着いて。」

…俺なまえに何かしたんだろうか。
あの日練習を覗きに来てくれた日から、カトクの返事が殆んど来なくなったし、他のsanctuaryのメンバーは練習の合間に来てくれるのに、なまえとスヨンヌナだけは来てくれない。

それどころか俺らがsanctuaryの練習室に行ったら、逃げるように2人で何処かに行ってしまう。
明らかに避けられてると感じる。

MG「俺ヌナに嫌われた…。」
IM『ふはは!ざまぁ!って嫌われるような事したのか!?』

イリムがおう!っと凄んでくる。

MG「いや、何もしてないって!だけど、初めて練習見に来てくれた日から避けられてるんだよ…。ヌナ何か言ってなかった?」
AY『んー、別に何も言ってない。』

はぁ…、本当にどうしたんだろう。
心当たりなんて何にも無いのに…。

SC「スヨンも変だろ?昨日エレベーターであったけど、こんばんはだけしか言わなかったぞ?目も合わせてくれなかったし。」

クプスヒョンも落ち込んでる。

JH「エギ、俺にも連絡返してくれないんだけど。ここ数日間でなまえにカトクして返事来た人、挙手。」

ジョンハニヒョンの言葉に誰も手を上げない。
ってことは俺が何かをしたわけじゃないんだ。

WZ「もしかして、あいつ体調悪いのか?」
MG「え!?そうなの!?」

寒くなってインフルも流行ってきたし、まさかなまえもインフルとか?

JW『体調は大丈夫だよ。』
IM『あ、ヌナが呼んでるから行くわ。じゃあね。』

先に帰って行くイリム達。
そもそも何しに来たんだろう。

それよりもなまえに会いたいな…。

MG「なまえヌナに会いたいな…。」
HS「なまえどんな衣装着るのかな…。」
JH「露出がなければよし。」

仮面舞踏会がテーマって言ってたから露出はそんなに多いとは思わないけど…。

MG「ヌナとコラボしたかった!」

それなと言いたげに皆んな頷いてる。
リリアちゃんも皆んな良い子かもしれないけど、俺にはなまえ以外考えられない。

DN「なんかさ、sanctuary以外の女子とコラボするの初めてだからかもしれないけど、息が合わないって言うか疲れない?」
MH「分かる。パッと見るとちゃんと踊れてるようだけど、痒い所に手が届かない感じする。」
SC「sanctuaryとはずっと一緒だったからな…。」

俺がなまえを好きなのはあるけど、確かにディノ達の言ってる事は一理ある。

sanctuaryのメンバーなら、なまえ以外とでも息の合うダンスが出来る。
あえて口に出さなくて、直したい場所とかこうしたいとか。

でも新人グルの子とは、しっくり来ない。間違ってるわけじゃないけど、なんかピシッとハマらない感じ。

HS「合同練習ってあと何回あるの?」
SG「4回。sanctuaryはあと2回しかないって。」

スマホを見ながら答えるスングァニ。

MG「誰とカトクしてんの?なまえヌナ?」
SG「ジェウン。」

なんだ、なまえじゃないのか……。
あーあ、会いたいな…。




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