【act.35 JH】

HS「助っ人参上!」

sanctuaryの練習室を勢い良く開けるホシの後に続いてミンギュがなまえの名前を呼びいつものように抱きついてる。

久しぶりに会えて相当嬉しかったのか、なまえを持ち上げてクルクルと回ってる。

IM『ミンギュ!オンニを離せ!てか何でいるんだよ!』
HS「だから助っ人に来たんだよ!」

助っ人って?と聞いてくるスヨンにクプスがうまく行ってないみたいだから、俺らが手伝いに来たんだよと説明してる。

JW『あれ?でも、皆んな今日は1日ずっと合同練習だって言ってなかったっけ?』

ジョウンがスングァニに問い掛ける。

SG「そうだったんだけど、ヌナ達の力になりたいから帰ってもらっちゃったんだよね。」
AY『え?まじか。』
JS「まじだよ。僕たちもあの子達にちょっとうんざりだったし。」

ジョシュアはうんざりなんて言ってるけど、実際はうんざりなんて可愛いもんじゃない。本当にうざったかった。

HS「え!?なまえ!?ど、どうしたんだよ!」

気付けばなまえはミンギュの腕からホシの腕の中に居たなまえ。
その目からは大粒の涙が溢れてて、思わずなまえに駆け寄った。

JH「なまえ?どうしたの?」

親指で涙を拭きながら優しく問い掛けると、真っ赤な目で俺を見上げるなまえと目が合った。

ん?っと首を傾げるとなまえは私のせいだよねと更に目に涙を浮かべる。

きっとなまえは自分のせいで迷惑をかけてるとでも思っているんだろう。
そんなことないし、俺ら、少なくとも俺とミンギュ、ホシ、ウジら辺は間違いなくなまえに会いたかった。

だから、絶好のチャンスだったわけで。

JH「なまえのせいじゃないよ。なまえに会いたかったんだから。だから泣かないの。泣いてても可愛いけど、笑ってるなまえの方がもっと可愛いんだから。」
「……おっぱ……っ!?」

あまりにも可愛くて、チュッと瞼にキスを落とすとなまえは少し驚いたように顔を上げた。

IM『ユンジョンハン!今オンニの顔にきききききききすしたでしょ!?』
JH「いいじゃん、瞼だし。それとも口にする?」
「…え!?ちょっ、おっぱ!」

急に慌て出すなまえに冗談だよと微笑みかければ、なまえよりもイリムがホッとしていた。

『じゃあ悪いんだけどこっちの練習に付き合ってくれ。』
DN「もちろん!そのつもりで来てますもん!」

さあ、でもここからが問題だ。
ダンスの先生はまだ知らないだろうけど、ペア決めをミスれば先生は永遠にうちのメンバーからぐちぐち言われることになる。

WZ「久しぶり。ってか、お前そのスカートって本番もそれ?」

ウジの目線を追った先には、深いスリットの入ったスカートからなまえの綺麗な足が見えていた。
しかもがっつり。

「そうみたい…。」

急に恥ずかしくなったのか足を閉じるなまえに、ウジと俺の深い溜息が重なる。
誰だよ、俺たちのプリンセスにこんな衣装選んだの!

DK「すごいスリットだけど、中にちゃんと履くんだよね?」
HS「そ、そりゃそうだろ!さすがに何も履かな…え?なまえ?もしかして…」

俯いて耳まで真っ赤にしてるなまえを見れば本番では何も履かないと安易に予想がつく。

JH「まじか…」
WZ「さすがにそれは…」

ねぇ。とウジと顔を見合わせてどうしたもんかと頭を捻る。

JN「なまえ足も綺麗だもんね!」
MH「スリット深い方が足も長く綺麗に見えるしね。」

なんて呑気な声が聞こえてるけど、今はそんな場合じゃない。
最悪メンバーの誰かがなまえの相手なら、きっと必死でなまえのパンチラを死守するだろう。

でも生憎今回の相手は俺らじゃない。

JH「今からでもなまえの衣装代えられないの?」
『さすがに無理だな、一応衣装も特注だし。』

そうかもしれないけど…。

VN「ヌナはこれでいいの?」
「…いや、できればよくないかな。」

そうだよな。
それじゃなくてもなまえは俺ら以外との絡みに敏感なのに、こんなセクシーな衣装で俺ら以外と絡むなんてきっと相当しんどいだろう。

あ、だから俺たちに助っ人を頼んだのか。

MG「俺がなまえの相手になる!」
HS「いや、俺だろ!」

言い争いを始めたミンギュとホシに、なぜかいや僕じゃない?なんてしれっと輪に入ってるジャニとボノニ。

JH「いや、俺でしょ。ね、お姫様。」

そう言ってなまえの手を取ったままくるっと回せば、どこからとも言えない声が漏れて聞こえた。

SC「本物の王子様とお姫様みたいだな。」

なーんて、呑気にクプスが言うもんだから、ホシもミンギュも俺との方が!なんて騒いでる。

『いや、今のはかなり良かったな。取り敢えずなまえとジョンハンでやってみよう。他は…』

ペアの組み合わせを発表してる先生に、もはや戦意喪失のホシとミンギュ。

「あの、おっぱ?」
JH「ん?」
「私、社交ダンス本当に苦手で…」

不安そうにそう言って俯くなまえの頭を優しく撫でる。

JH「おっぱがエスコートするから大丈夫だよ。なまえはただ俺に身を委ねればいいよ。」
「うん。」

まだ少し不安そうにしてるなまえの手を握ると同時に先生が『取り敢えず同じ振りのところやろう。』そう言って曲が流れた。

音楽となまえの呼吸に合わせて足を動かす。
本当にうまく行ってなかったのか?って思うくらい、俺の腕の中でなまえは上手に綺麗に踊ってる。

「ふふっ。」

踊りながら急に笑い出したなまえ。

JH「どうしたの?」
「なんか、楽しくて。それにおっぱずっと私の顔を見てるんだもん。」

そう言って本当に楽しそうに笑うなまえに俺もつられたように微笑む。

JH「可愛いなまえをずっと見てたいんだよ。」
「もー!」

今度はぷくっと頬を膨らませるなまえがあまりにも可愛くて、握っている手を少しだけ強く握って抱き寄せた。

振りとは違う俺の行動になまえは戸惑うことなく、最初からこんな振りがあったかのように俺の腕の中に収まる。

本当に俺に身を任せてくれてるんだろう。

JH「ずっと俺のそばにいてね。」
「え?もちろんだよ。」

俺の言った意味と、なまえが捉えた意味はきっと違うと思う。
でも今はこれでいい。

『何でジョンハンとはうまく踊れるのにジョングクくんとテヒョンくんとは踊れないんだよ!ジョンハンと踊ったみたいに踊るだけなのに!』

曲が終わった瞬間、先生がそう言って項垂れる。

「だってジョンハンおっぱとテヒョンさんとジョングクさんは違うもん!」

なんて、嬉しいことを言ってくれるなまえを、やっぱり一生離したくないと思った。




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