【10.気温差が激しい春です〜なまえ〜】

なぜですか。
昨日はポカポカ暖かかったのに、今日はウインターアゲインですけど!

「さーぶいー!」
YR『もう何でそんな薄着で来たのよ!』
「うぅ…だって昨日はポカポカ陽気のスプリングハズカムだったじゃん!」

カタカタと膝を抱えて座る。
あーまじくそさっむい。

MJ『オンニ天気予報見ようよ!』
「うぅ…寒い…せめて今日体育があればジャージって言うあったけーもんがあったのに!」
YN『こういう時彼氏とか居たらいいよねー!』

ユナの言葉に女子力全開トークが目の前で繰り広げられてけど、わたしゃそれどころじゃない。
てかユナ氏、あんた彼氏いるじゃん他校だけど。

MJ『オンニ達は居ないの?』
YR『いないよー。』
「え!?居ないの!?」

綺麗なのに意外だわ。
まあこんだけ綺麗だったら逆に高嶺の花すぎるよな。

MJ『なまえオンニは?彼…あ…』
「んぐっ!」
「こいつに彼氏なんて出来るわけないじゃん。」

いだい、潰れる…。

私の頭を上から抑えてるキムミ。
バイオレンスキムミ!

「おい!てか何であんたが答えんのさ!」
MG「うるせーてか、お前!スカートなんだから足上げんなって何回言ったら分かるの!?バカなの?」

小姑かよ!

「寒いだよ!ババアに冷えは大敵なんだよ!」
MG「は?」
YR『なまえ天気予報見てなくて、上着とかないから寒いみたいで…、ずっとこれです。』

ユリまでこれ扱いしないで、ばばあ泣いちゃう。

MG「まじバカ。ほんっとバカ。クソチビ。ちょっと待ってろ。」

暴言、いや悪口を言いながら教室を出で行ったキムミ。

「ねぇ、完全にいじめられてない?クソチビとか悪口じゃん!」

あははっと教室に笑いが起きる。いや、笑い事じゃねーぞお前ら!

「身長伸びないかな〜、ねぇ、みんな何食べたらそんなにおおきくな…ぶっ!」

喋ってたら頭に何かが覆い被さってきた。
どうやらパーカーのようだ。

MG「それ着とけ、クソチビ。」
「いや、私はこれから成長期をむか…」
MG「はいはい、いいから着ろ。」

無理矢理パーカーを着せられる。

「あー、あったかい!!!」
MG「そりゃ良かったですね。数学の教科書貸して。」
「ん、これでチャラだぜ相棒!って痛いってば!バイオレンス!」

親指を立ててグッドてやった指を持って引っ張るキムミ。
全く本当バイオレンスだよ!!!

「お母さんはこんな子に育てた覚えないわよ!」
MG「お前からこんな長身生まれるか!」

…うん、それは納得。

「ふん!キムミのバーカ」
MG「ぬげ。」
「ごめんなさい!!!」
『ミンギュ!そろそろ授業始まる!』

キムミを呼ぶ声に振り向けば、F4ではない男の子。
でもみんながきゃーしてるからたぶんあの子も練習生ってやつなのかな?イケメンだし。

MG「汚すなよ。」
「ガッテン承知のすけ!」
MG「うざ…笑」

キムミに熱い視線を向ける女子に手を振って、イケメンと出て行ったキムミ。

「ふぅ、やっと静かになったぜ!って何ちゅう顔してんの?」

ミンジとユナが顎外れんぞってくらい口をあんぐりと開けて私を見てる。

「あ、餌付け待ちかい?」
『『オンニ!!!』』
「はいっ!!!」

え、また説教ですか!?

MJ『オンニってミンギュ君と付き合ってんの?』
「…あんだって?」

ミンジの問いかけになぜか教室中が静まり返って、痛いくらい注目されてるのがわかる。
いや、あいつどんだけイケメンなんだよ。

YN『付き合ってるの!?』
「いやいやい!付き合う訳ないじゃん!私みたいな庶民があんなイケメンの練習生とやらと付き合う訳がなかろうが!」

確かに仲はちょっとは良いのかもしれない。
うん。ほんとうにちょっと。

でも会えばバカだのチビだの暴言ばっかりだし、バイオレンスだし、そんなあっま〜い雰囲気なんてこれっぽっちもない。

MJ『オンニなら許せる気がするわ。』
「え?」
YN『同感。』
「え?ナンノハナシデスカ?」

ユリを見ればふわっふわの優しい笑顔で笑ってる。
んー、まあいっか。
とりあえず暖かくなったし、生き返ったぜ!

無事授業を終え最後のチャイムが鳴る。

「帰宅するぜー!」
YR『ふふ!なまえはいっつも元気だね!』
「うるさいだけでしょ。」

背後から悪魔の声。

「出たな!巨人族!っ…つ…」

パシっとおでこにデコピンをくらう。
クリティカルヒットして、クソほど痛い。
痛いって声も出ないほど痛い。

MG「ごめっ、思ったよりクリティカルヒットした。」
「くー!!!乙女の顔になんてこと!」
MG「乙女なんてどこに居ますか?」

殺す、こいつ絶対殺す!
ガリバー旅行記読んで巨人族の倒し方勉強してやる!

MG「泣くなって、笑」
「笑うな!脳みそ吹っ飛ぶかと思うくらい痛かったんだぞ!ちょっと出たんじゃないかな、脳みそ。」
MG「はいはい、ごめんって。」

キムミの大きな手がおでこを撫でる。
やっぱり巨人族は手も大きいんだな。なるほど。

YR『迎え着いたって。帰るね!なまえちゃんと天気予報見てね、いつか風邪ひくよ!』
「はーい!まったねー!」

ユリに手を振り、ミンジとユナも部活に行ってしまう。

「わしも帰ろー!あ、パーカーありが…ん?くれんの?」

パーカーのジッパーを下ろしかけてる手を掴まれた。

MG「あげないです。帰るからそのまま着とけ。」
「いや、そしたらキムミが寒いじゃん!アイドルの卵に風邪引かせたら、私この世から抹消されるじゃん!」
MG「まじバカだこいつㅋㅋㅋ」

っておい!笑すぎだろこいつ!
人が命の危険を感じてるってのに!

「自覚せよ!」
MG「はいはい、俺ジャージあるから平気なの。ほら、帰るぞ。」

そう言って私のカバンを人質に取って歩いていくキムミ。

「ちょっ、帰るって練習は?反抗期なの!?」
MG「違うわ!今日は休みなの。だから帰るぞ。」
「…私と?」
MG「そう。」
「イケメンが?」
MG「そう。」

アイドルの卵と一緒に帰れと?
この庶民が?

「いや、殺され…」
MG「殺されねーから早く帰るぞ。」
「あ、待って!」

私のカバンを持ったまま、ずんずん歩く巨人族。
いや、待ってマジで。

「ちょっ、頼む待って!」
MG「ん?どした?」

やっと止まってくれた巨人族に小走りで駆け寄る。
小走りだよ小走り。

「足の長さ、違うんだから、もっとゆっくり歩いて…死ぬ!」
MG「あぁ、ごめん。チビだったなお前。」
「はいそうですよ、チビですよ!これでも日本では平均くらいなんだぞ!」
MG「はいはい。行くぞ。」

あ、こら!また…ん?お?
また先を歩き始めるキムミだけど、さっきよりも全然ゆっくりになってる。

なんだ、良いところあるじゃん。

MG「それにしてもお前さ…」
「んー?」
MG「俺のパーカーデカすぎね?ほんとクソチビだな。」
「うっせ!巨人族め!」
MG「あ?」
「いやー!ごめんなさい!!!んぐっ!これしゅきですね。」
MG「うるせー。」

バスを待ってる間も刺さる視線。
んー、痛いっす!

誤解されたら嫌だし、刺されたらもっとやだし、ちょっと離れたこと。

MG「…何してんの?」
「他人の振り?」
MG「は?バカか…いいから大人しくしてろ、バス来るぞ。」

首根っこを掴まれ、キムミの横に。
いや、まて。待ってくれ。

「普通そこは手首とか腰とかじゃないの!?首根っこて!」
MG「何、腰がいいの?」

ぐいっと近付くキムミの顔。
くそ!ムカつく!イケメン過ぎる!

「けけけけけ結構です!」
MG「ばーか、動揺し過ぎ。」

何だこいつ、チャラ過ぎだろ。
チャラミかよ!

バスが来て空いてる席に座る。
あー、なんでバスの中ってこんなに眠くなるのかな〜

MG「寝たら煮て焼いて食う。」
「やめとくれ…」
MG「おい!まじ寝んなよ?デコピンするぞ。」
「やめて!」

あれマジ脳みそ出るくらい痛かったから無理!
勝手に落ちてこようとする瞼を必死に抑え、何とか家まで寝ずに着いた。

「グッジョブマイハンズ!」
MG「はいはい。お前この後どうすんの?」
「ん?帰って夕寝して、ご飯支度する。」
MG「あっそ。」

いや、待て待て。
そっちから聞いてきて冷たくないかい?

反抗期かね。

「パーカー洗って返すね。」
MG「いやそのままでいいよ。」
「え、なに私の匂いがついたま…んぐっ!ごめんなさい。」
MG「お前の匂いなんかしないくらいよく洗って返してください。」
「かしこまりました。」

オートロックを開けてマンションの中に入る。

MG「じゃあ明日な。」
「うん!ばいびー!」

キムミより先に降りる。
身長も住んでる階も上かよ!

よーし!一眠りにしよー。




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