【11.いつもと違う香り〜MG〜】

「…うわっ、は?今日も寒!春は何処へ!?」

朝から元気いっぱいだなこいつ。
しかも薄着だし。

MG「天気予報見てないの?」
「うん!あ、おはよー!もしかしてヌナのこと待っててくれたの?もー可愛いとごっんぐ!しゅみませしぇん、おはようこざいます。」
MG「はい、おはよ、とりあえずこれ着とけ。」

制服の上から乱暴にトレーナーを被せる。
髪ぐっちゃになったけど、まあいっか。

「キムミのはおっき過ぎるんだ…って、昨日のよりおっきくない!身長伸びた!!!」
MG「バカか。1日で伸びる訳ないだろ。それが小さめなの。」

どうせこいつの事だから天気予報見てないとは思ったけど…、箪笥の中漁って正解だったわ。

MG「ほら行くぞ!」

ぐいっとなまえの手首を掴む。

「末端冷え症か?」
MG「あ?」
「いや、手冷たいなと思って。」

いや、お前待ってたとは言えないよな…。

「ちょっと屈め!」
MG「命令かよ!」

なまえは自分のしてるマフラーを俺に巻く。
俺とは違う匂い。

MG「ほんとチビだな。」
「うっせ!首絞めるぞ!」

屈んでやっても背伸びしてるなまえに笑いが込み上げてくる。ほんとチビ。

「かんせー!」
MG「お前は寒くないの?」
「うん!トレーナー着たから大丈夫!」

それならいいけど…。
出会った時からずっとしてるヴィヴィアンのマフラー。

なんかこいつに妙に似合ってるんだよな。
淡い色より、黒とか白が似合う。

バスに乗るとピコンとなまえのスマホが鳴って慌ててる。

MG「慌てすぎ。」
「いや、日本だとさバスとか電車はマナーモードにしないとだめだし、会話もだめだから、なんか未だにピコンっ!って鳴ったら焦る。」
MG「なるほどな。」

なまえはスマホを見ると、小さくため息を吐いて画面をオフにする。
何でこんな悲しそうな顔してんだろ…。

初めて見た、こんな表情。
いつもバカなことばっかりやってるのに。

声を掛けようかどうしようか迷う。
でも何て声掛ける?どうした?って。それもなんか違う気がする…。

「ねぇ、キムミ。」
MG「ミンギュ。」
「………。」

おい、黙るなよ。

MG「何だよ。」
「私も部活入ろうかな。」

…は?え?

MG「好きにして。」
「ちょっと!もっとヌナに興味持ってよ!」

いや、声でけえし!
てかいつものこいつに戻ってるし!

酷いわ!ぷんぷんって言いながら頬を膨らませるなまえ。
お前、本当にヌナかよ。

MG「はいはい、おチビちゃんはなにがしたいんですか?」
「特にないです!」
MG「は?殺すぞ。」
「へへ!だって別にやりたい事とかないんだもん!でもさ、ユリはお嬢様だし、ミンジとユナは部活してるでしょ、キムミはダンスしに行っちゃうし、ほら、私だけ暇じゃん?」

…なぁ、ダンスしに行くってなんだよ。
クラブ行ってる訳じゃないんだけど…。

MG「お前運動出来んの?」
「走るのは早い!ってことはやっぱり陸上部?ユリにも言われたんだけど…」

陸上部って大会の時とかめっちゃ短い短パン履いてるよな?

MG「却下。」
「え!?」
MG「他は?」

んーと腕を組んで唸るなまえ。
こいつってリアクションデカいよな、ボノニみたい。

MG「日本では部活してないの?」
「ん、日本ではしてない。あ、テニス部にしようかな。」
MG「何で?好きなの?」
「いや、あの短いスカート可愛いじゃ…」
MG「却下。」
「何でよー!」

いや、うっさい、まじでうるさい。

MG「てか部活なんて今更入んなくていいじゃん。」
「だって暇ぷーなんだもん。」

唇を尖らせてぶーぶー言い始めるなまえ。
まあこいつの事だからその内諦めるだろ。

DK「ミンギュ!おはよ!なまえちゃん?ヌナもおはよ!」
「うおおお!聞いたかキムミ!ヌナだってよ!おはよぉぉぉ、F4の1人!」

うるさい…しかもF4ってなんだよ!
ソクミンの腕もげるじゃないかってくらいブンブン振ってるなまえに、苦笑いを浮かべるソクミン。

MG「もうやめたれ、腕もげる。ソクミンね、イソクミン!」
DK「どうも〜!」
「はぁ〜何でキムミの周りはイケメンしか居ないの?」
MG「俺がイケメンだから。」
「あ!ユリや〜おはっんぐ!イケメン離して。」

こいつ俺のことイケメンって言うくせに、扱い雑なんだけど。

YR『なまえおはよう!2人もおはよう!』

なまえの友達がにっこりと微笑んでくる。
確かこの子もなまえと同じ歳だって言ってたよな。

MG「ユリヌナおはようございます!」
「は?何それ、それ私にもやって!」

ほれほれと俺の周りを飛び跳ねる。

MG「黙れチビ!てかスカートだから、飛び跳ねんな!やっぱりスカート禁止!」
「だから制服どうすんだよ!」

だめだ、朝からこいつと話してたら疲れる。
1日の栄養持ってかれる。

YR『チャイム鳴っちゃう!』
「え!?本当だ!もうこんな巨人族ほっといて行きましょ!」
MG「は?こら!誰が巨人族だ!」

振り向いてあっかんべーしてくるなまえ。
あいつ幾つだよ…。

MG「疲れたマジで。」
DK「あはは!朝から楽しくていいじゃん!って香水変えた?」

香水?

MG「いや、俺学校に香水つけて…あ、あいつの匂いだわ。」
DK「え、なにそれ意味深。」

…は?

MG「やー!そんな変な意味じゃないって!」
JH「朝から賑やかだね!どうしたの?」
DK「ミンギュがなまえちゃんの匂いつけてんの!」
HS「やだ破廉恥!」
MG「ヤー!違うってば!」

マジ朝からしんど過ぎる…。




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