【01.イケメン・オンザ・ミー〜なまえ〜】

…読めん。
いや、読めるけど…
……意味わからん!

しかもはえーよ!!!
いや…てか…勢いで降りちゃったけどさ…

「ここどこだよ!」

恨む、一生恨む、くそ親父!
取り敢えずグーグル先生に尋ねてみようかね。

ポケットからスマホを取り出す。

…え?
……は?

じゅ、充電ねーのかよ!!!

死んだ…。
今日が私の命日だ…。

無理、場所も分からんこんな場所でスマホも死んでるし。
私も死ぬしかない…。




てか、元はと言えばよ、くそ親父のせいなんだよ!

学校で転入手続きして、さあこれから美味いもん食って帰ろうかねって時に、一本の電話。

『ごめん、仕事入っちゃった。』
「じゃあご飯はうちで食べるよ。」
『ごめんねー!夜ご飯までには戻るよ!』

じゃあと車に乗り込みエンジンを掛ける親父。

「え、家まで送ってくれないの?」
『次来る時は1人だから練習だ!ほらバスあるし!なんかあったら連絡してくれー!』

あんにょーんと手を振り去ってく親父と車。
いや、あんにょんじゃねーんだわ!!!

家の住所すら覚えてないのにどうすんだよ。
取り敢えず学校前のバス停に丁度バスが来たから乗り込んでみた。



そして、現在に至る…。
いやー、まじで結構やばくないか?

寒いし、暗くなってきたし…。
誰かに聞こうか?

いや、取り敢えず歩こう。うん。

ゆっくりと歩きながら、家の近くにあったものを思い出してみる。

確か角にオリーブヤングがあって、その角を右か左かどっちかに曲がって、そんで…あ、そうだ!カフェあったはず!

何てカフェだったかな…。
スタバとかだったら覚えてんのに!

あーもうこんな事なら親父の話ちゃんと聞いたけば良かった。
…いや、待てよ。そもそもあいつ私に住所とか教えてくれてないし、家の周りとか案内してないよな?

ははっ!
そんなの100パーわかりっこねぇー!!!

はぁ…寒っ…。
ソウルの街は寒いっすよ…。

取り敢えず学校に戻って学校からくそ親父に電話するか?
んー、でも学校ってどのバスで来たっけ…?

……バカすぎる…わし、バカすぎですやん!!!

充電器を買う?
そうしようか。いや、待て、わたし今現金あるか?

………無いじゃねーかよ!
くっそ、5,000ウォンしかねぇー!
他はまだ日本円のままだ!

なんだ、5,000ウォンって子供か、遠足か!

詰んだ。まじで詰んだ。
カフェの名前思い出すしかないよな…。

…何だっけ、何かかっこいい名前だった気がする…。
しかも“ア”から始まってた…はず…。

あ、あ、あ、アンビシャス…?

ビーアンビシャース我が友よ〜冒険者よぉ〜

「TOKIOじゃねー!」

やべぇ…まじでやべぇ…。




「…危なっ!」
「…ぐぇっ!うわっ、痛っ……くない?」

急に後ろからフードを引っ張られ、変な声が出た。
倒れたと思ったのにどこも痛く無い。

でも視界はさっきよりも低い。

ナニガオキマシタカ?

「…くっ、痛ってー!早く退け!」

はい?
私の下からメンズの声。

声のした方を見れば、倒れてるメンズ。
そしてオンザミー。

「…いつまで俺に乗ってるつもり?退けって。」

メンズ、オンザ、ミー。
しかもイケメン。

イケメン、オンザ、ミー。

「わわわ!!!す、すみません!!!え、え、でも何で?何でイケメンオンザミーしてたの!?え!?」

慌てて私の下敷きになってるイケメンから飛び降り土下座した。

あー、もう最悪や。






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