ローと無事に再会を果たしたハートの海賊団は麦わらの一味の元へ向かっていた。ローの隣を歩くシロは敬愛するローに再会できたことと久々にルフィに会えるということもあり、つい先日まで昏睡状態だったと思えないほどの軽い足取りだ。

「……今更だが、シロ、お前はなんでそんなギラついた格好をしてやがる?」

ローの視線にシロは自分の身体を見落とし、あぁ、と思い出したように声を上げる。

普段はハートの海賊団の象徴でもあるツナギを着ているシロだが、珍しくタイトなワンピースを着ており、頭には小さなティアラが輝いている。それだけじゃなく髪や腕、首、太腿にもビーズ状の装飾品を身につけている。
“元王女”の肩書きも相まってか、それは元からシロの物だったかのような着こなしっぷりだった。

「ミンク族のみんなからもらったの。服の交換はミンク族の友情の証なんだって。国宝みたいなんだけどね……」
「シロはこの国の英雄になったんだ!みんなの総意で、シロや麦わらの一味に国宝をあげたんだって」

もらっていいのかなぁ、と眉を垂れ下げるシロに、ベポが説明を加える。先陣を切って戦い、ボロボロになってもミンク族を守ろうとしたシロはモコモ公国のヒーロー的存在になったのだ。

「お前って奴はホントに……どうせ無茶しまくったんだろ」
「また怒る……キャプテンだって無茶してきたんでしょ。パンクハザードでのこと、ナミたちから聞いてるんですからね!」
「チッ……あいつら……」
「ていうかそれよりもキャプテン!ルフィくんと友だちになったんだね!よかった〜!!」
「友だちじゃねェ!一時的に同盟を組んだだけだ!何もよくねェよ!」
「ルフィくんと会うの久しぶりだな〜。ねえキャプテン、ルフィくん元気でしたか?」
「相変わらず自由なヤツだな!」

鋭いツッコミを浴びまくりながらもシロは楽しそうにけらけら笑い、ローは思わず頭を抱える。
ローと離れ、ひどく落ち込んでいたシロを見守っていた船員たちからしてみれば涙がこぼれそうなほど待ち望んでいた光景だった。

「キャプテン、変わりましたね」
「そうか……?」
「うん。なんか、雰囲気が柔らかくなった」
「……自分じゃ分からねェよ」
「ふふ、うん、確かにそうだ」
「何笑ってやがる」
「ルフィくんのおかげかな?お礼を言わなきゃ」

そう呟くシロの横顔はやけに穏やかで、それでいてどこか嬉しそうだった。







「“黒足屋”がビッグ・マムの所へ……!?」
「うん」

ローは驚いたように声をあげ、ネコマムシに話しかけに行ったシロの背中を複雑そうな表情で見つめた――のも一瞬で、再びルフィを見上げる。

「何がどうなりゃそうなるんだ!!」
「だからよ!!おれが迎えに行って来るから!ちょっと待っててくれよ!カイドウと戦うの!!」
「待つも何もおれたちがカイドウに狙われるのは時間の問題だぞ!!しばらく身を隠せるはずだったこの“ゾウ”も奴らに場所が割れちまってる」
「んーー」
「次はおれたちが狙いだとしても!!また攻め込まれたらこの国は一体どうなる!!!」

その叫びに感激したミンク族が一斉に泣き出す。
ウチのキャプテンは優しいんだ。顔怖い時もあるけど。静かに微笑むシロを、ネコマムシがじっと見つめる。

「よーし宴ぜよ!!!酒と肴を!!!」
「なんでだネコマムシ〜〜!!」
「のったァ!!」
「ネコちゃん!病み上がりなんだからダメだよ!?」

お医者さんの言うことは聞かないと!と眉を吊り上げるシロ。しかしネコマムシはシロの忠告などお構いなしの様子で、豪快に笑いながらシロを抱き上げ、高々と掲げた。

「わしらのために戦ってくれたシロの復活祝いも兼ねて!宴じゃ〜〜〜!!」
「シロ〜〜!ありがとなァ!」
「ガルチュー!シロ〜〜!!!」
「シロ〜!!!」

まるで神のように崇められているシロにローは頭を抱えた。一体何しやがったんだコイツ、と。

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