(名前無変換夢主)
何故、あの時あんなことになったのか。
何故、あの時あんなことを言ったのか。
より知るためにと通い詰めたのに、結論は出ないままだった。
「あ、ニコラス…飲み物、貰ってもいい?」
「……。」
「うん、ありがと。」
今日も相変わらず勉強にと足を運んではノートに書きこんでいく日々が続いた。
あれから、あのような展開には一切ならずしばらく時間が経過した。
訪れるたびにノートに写しては練習の繰り返し。
お蔭さまで新しいノートにも書きこまれたページは増えていった。
一休みしようと許可を貰ってにこりと微笑み、キッチンにある冷蔵庫まで足を進める。
ここ数日のことなのに、未だに色々引っかかることがある。
ニコラスは、普段あまり喋らないこともしってる。
ちょっと意地悪だったり、時々子供っぽいところもあるけど、何を考えているかは正直よくわかってない。
そんなニコラスが、なぜ、あの時私に噛み突いて痕を残したのか。
(本人曰く、甘噛みだったらしいけど…あれは違う。アレは。)
噛まれた痕もしばらく日にちが経過したから自然治癒によって消えていた。…痛かったけど。
そのことについてしばらく考えたけど、案の定結論は出なかった。
軽くため息をついては、そのまま手に取って目的のものに口をつける。
……だが、一口分で味の違和感に気づいた。
「!…あ……これ、ニコラスの……。」
水を飲むつもりが、手を伸ばして飲んでいたモノは、ニコラスがいつも飲む炭酸水だった。
私、炭酸はあまり得意じゃなくて、好んで飲む方じゃない。
でも開けてしまったわけだし、炭酸は飲みきってしまわないと唯の甘みを含んだ水となってしまう。
そう思ってまた飲もうとするも、結局一口で止まってしまう。
「う……、やっぱり…強い……。」
口の中で広がる、ぱちぱちとした感触。
好む人からすればこれがいいのだけど、ちょっと苦手なために慣れない。
しばらく悶絶してたから、すぐ後ろに彼がいたことに反応が少し遅れた。
「!…あ、ニコラス……。…どうした、の……?…あ……。」
ひょいと持っていたビンをあっさりと奪われ、そのまま何も言わずに口につけて飲んでいく。
その様子にぽかんとしてしまったが、よくよく考えればそれは間接キスになるために顔が赤くなっていくのを感じた。
「あわ…あわわわ……、に、ニコラス……。」
私が赤くなっていることに対しては気にせず、そのまま一気に飲み干してしまった。
(いや、間接キスで赤くなるって……子供か私は…。いや、経験ないけどさ…。)
『勿体ねぇだろ。飲めねぇのに無理すんな。』
「あはは……間違えちゃったんだけどね……。」
手話でそう注意されてしまったが、小さく笑って謝ってこの場を誤魔化した。
考えすぎだ…。まさか、ニコラスが自分に興味があるとは思えないし。
でも…なんで、前にあんなことしたんだろ。結論は、結局……。
「……え?…に、ニコラス…?」
ぐいっと腕をつかまれ、片手で残りの量を飲むところを呆然と見つつも、
気づけばそのまま引き寄せられていて、気づけば、コトが済んでいた。
その理由も、その状況も理解できぬまま。フリーズする。
ぱちぱちと炭酸が弾ける刺激が、しばらく唇から口の中で響いていた。
結論は唐突に落下する
(ニコラス……いい、今……何…して…!?)
〔それぐらいわかるだろ。いい加減気付け。〕
(え……ッ……えぇ………?!)