鷹城恭二とサプライズ
Beitとコミュ障新人Pの仲が深まった後の話
「プロデューサーさん!準備終わった?手伝うこと、ある?」
突然ピエールさんに話しかけられ、飛び上がったらみのりさんに笑われた。当人のピエールさんはとても純粋なお方なのでキョトンとしている。人間関係に疲れた心に染み渡る純粋さだ。
「アッハイ!え、えと、じゃあこれお願いシマス…」
「やふー!ボク、頑張る!」
意気揚々と事務所の飾り付けをするピエールさんは本当に恭二さんを大切に思っていることが伝わってきてこっちが泣きそうである。
涙を堪えていると、みのりさんからトントンと肩を叩かれた。
「プロデューサー、恭二そろそろ帰ってきそうだけどどうする?」
「エッ!?ウッソどうしよ!?」
そう、今回は恭二さんのバースデーサプライズのために当人には事務所付近で時間を潰してもらっていた。
しかし、パーティ会場である事務所の一室はまだ微妙に準備が完了していない。
既に3時間ほど時間を潰してもらっているのでこれ以上は怪しまれるだろう。
「仕方ないです、このまま出迎えましょう。もちろん、最善は尽くしますが」
「了解、一緒に頑張ろう」
みのりさんと熱いハイタッチを交わし、飾り付けを再開する。多分なんとか形になったと思う。
そして恭二さんが帰ってくるまでに、部屋を暗くしてクラッカーを持ってスタンバイする。
「プロデューサー?ピエール?みのりさん?…いないのか?」
ガチャリ、ドアが開いた。カチ、と電気をつける音がした瞬間、パン!と一斉にクラッカーを鳴らした。
クラッカーを向けられた恭二さんはとても驚いた顔をしている。
無言の恭二さんを見てや、やっぱりBeitの皆さんほど仲良くもない私ごときが祝うなど出しゃばりすぎたのでは…!?と顔面蒼白になっていたら、ようやく恭二さんが口を開いてくれた。
「悪い、こうやって祝ってもらうのは慣れてなくて…多少は期待してたけど、こんなに大掛かりなことやってたなんて思ってなかった。サンキュ、すげー嬉しい」
少し恥ずかしそうに頬を掻く恭二さんに、胸が暖かくなる。
「わーい!恭二、ハッピーバースデー!」
「恭二、誕生日おめでとう!」
「…はい!恭二さん、お誕生日おめでとうございます!」