「え、なにあんたらあのあと一緒に過ごしたの!?」
「サクラ声でかい…!」

仕事帰りに同じく仕事帰りのサクラと遭遇して、またあの居酒屋に来ていた。
正直、シカマルとのことは誰にも話す予定はなかったんだけど、お酒がはいると自然と口は軽くなってしまって、サクラだし大丈夫だろうとしゃべってしまった。
案の定、サクラは驚いてたけど。

「一緒に過ごしたってゆっても寝ただけだよ?いやらしい意味なしで」
「それほんとに?」
「な、なに疑ってんの」

やはりみんな忍か、鋭い。
シカマルの家に泊まったことは言ったけど、さすがにキスマークのことは言えなかった。
ナルトもああは言っていたけど、万が一わたしのことじゃなかったらなんかわたしだけドキドキして馬鹿みたいだし。

「だってあんたあの日かなり酔ってたからさあ」
「…おかげで記憶ないです」
「あんたとシカマル家近所だし、シカマルに任せたんだけど…アイツ…」
「ちょ、だからサクラ何もないから!」

サクラの雰囲気が険悪になってきたので慌てて止めに入る。
「でも、まあ」と続けたサクラの言葉に卵焼きを食べようと伸ばした箸が止まった。

「シカマルも今青春真っ盛りみたいだしねー」
「…え、そう、なんだ?」
「なにアンタ知らないの?わたしの職場じゃ結構噂だけど」

サクラの職場は木の葉病院だ。
医療忍者として任務にも同行しているが、主に木の葉病院で医療研究に携わっていると聞いた。
そのなかでもサクラの地位は上のほうらしい。
確かに、木の葉病院にはたくさんの忍が出入りするし、噂の仕入れは早そう。

「なんかーシカマルが最近新人の中忍といい感じらしくてねー」
「あ、それ見た」
「ほんと?そう、で、その新人の中忍がシカマル大好きらしくて、シカマルもまんざらじゃないらしく、近々くっつくんじゃないって噂」

頭に浮かぶのは顔を赤らめたかわいい女の子と笑ったシカマルの姿。
まあ確かにいい感じだったなあ。
そのあとサクラがいろいろ喋っていたけどなかなか入ってこない。
なんだ、わたしの勘違いか。
胸がすこし痛い気がしたけどわたしはそれを隠すようにお酒を煽った。


あのばしょで、また

「またあんた飲み過ぎ!」
サクラの止める声も聞かずにわたしはお酒を飲んだ。
痛くない。
べつになんとも思わない。
頭のなかにうかぶ女の子とシカマルの姿を流すかのように、お酒を飲んだ。

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