奇野 もずめ 09



あのクソ餓鬼は、絶対、覚えて居ない。





(AFO)『君は、相手に身の丈を合わせて言動をして居るね。まるで、誰とでも、対等でありたいと、徹(テッ)して居る様だ。』





先生にそう言われて、体が固まったクソ餓鬼。

其れは、多分、先生に言われた事が、図星だったからだと、思う。


先生と話し合ってる時は、妙に大人びた態度を取って居た。

逆に、俺と接して居る時は、クソ生意気な餓鬼の態度、其の物だった。


だから、驚いた。

静かに、ポロポロと、涙を流し、零して行く彼女の顔が、覇気の無い、か細い声が、今でも鮮明に、脳内に、耳に、染み付いて、忘れられない。





(##NAME1##)『……そっか、私は……帰りたかったのか。』



(##NAME1##)『帰りたい、帰りたい。』



(##NAME1##)『独りは、嫌だ。』



(##NAME1##)『皆の居ない、此の世界なんて、嫌いだ。』






奇野師団

戯言遣い

人間失格

人喰い(マンイーター)

人喰い(カーニバル)

自殺志願(マインドレンデル)

愚神礼賛(シームレスバイアス)

少女趣味(ボルトキープ)

寸鉄殺人(ペリルポイント)

殺し屋

暗殺者

殺人鬼

始末番

虐殺師

掃除人

死神

操想術師

武器職人

飼育員

死配人

予言者

死線の蒼(デッドブルー)

玖渚機関機関長

策師

闇突(ヤミツキ)

病蜘蛛(ジグザグ)

危険信号(シグナル・イエロー)

害悪細菌(グリーングリーングリーン)

二重世界(ダブルフリック)

罪悪夜行(リバースクルス)

永久立体(キュービックループ)

狂喜乱舞(ダンシングウィズマッドネス)

凶獣(チーター)

街(バッドカインド)

屍(トリガーハッピーエンド)

大泥棒

十三階段

人類最強

人類最悪

人類最終






彼女の口から、黙々と、淡々と、しかし、懐かしむ様に、惜しむ様に、1つ1つ、噛み締める様に、紡がれて行った。

当時の俺と先生にとっては、意味不明な、言葉遊びの様な文字の羅列だった。


しかし、今は違う。

あいつの事情は、あの意味不明な台詞の数々は、先生が、暴いた。

いや、弱り切り、其処に付け込み、言葉巧みに、先生は、あいつから引き摺り出し、聞き出したのだ。


未だに信じられ無い話だ。

別の世界で生きて、死んだら、“此処”に転生してた…何て、巫山戯(フザケ)た、与太話にも近い、あいつの人生話。

“無個性”なくせに、莫迦なくせに、喧嘩だって弱いくせに、身体に浸(シ)み込ませた“病毒”と“無気配”以外、何の取り柄(エ)も無いくせに…。


“此の世界”では、役立たずで、其の上、どう転んでも、有害にしか成らない存在である少女。

其れでも、あの時、泣く少女を見た瞬間、血が沸騰する様な、体が底から、カッと熱く成る、あの一瞬の感覚は、感情は、何と定義して名付ければ、良いのだろう?










And that's all
(それでおしまい…?)

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解せぬ花