奇野 もずめ 08



勧誘の答えはと言うと…結論的に言って、NOだった。

しかし、其れでも食い下がら無かったオール・フォー・ワン。


結局、ギブアンドテイク的な同盟を結んだ。

互いに困った時だけ、力を貸す…と言う、シンプルな約束だ。


主に、##NAME1##は、世界中を渡り歩く為の闇ルートへの確保を。

そして、オール・フォー・ワンは、弔が困った時に手を貸してやって欲しいと、言う物だった。


此れに対して、弔は、『こんな餓鬼の手を借りる事は無い』と反論して居たが…。

しかし、“狐さん”の言葉を借りるなら、余程、≪縁≫があるらしく、最早、『偶然にしては、出来過ぎて居る』程だった。


オール・フォー・ワンと、死柄木弔は、大体、何時も一緒だった。

私を、国から国へ移動させる時は、オール・フォー・ワンが、付き添いで来てくれて、力添えをしてくれた。

勿論、其の隣には、必ずと言って良い程、オール・フォー・ワンが、弔に、『社会勉強だよ。』と言い聞かせて、連れて来て居た。


オール・フォー・ワンとは良く、会話をした。

弔とは、良くも悪くも、会う度に、喧嘩をした。





(AFO)「君は、相手に身の丈を合わせて言動をして居るね。まるで、誰とでも、対等でありたいと、徹(テッ)して居る様だ。」





何時だか、オール・フォー・ワンに、こう断言された。

其処で、“前世”での記憶の中で、大きな黄色いリボンが似合う女の子を思い出した。


頭が壊滅的に悪く、全教科赤点を取るが、手先が器用で、剣玉が得意だった年下の少女。

そんな可愛い外見に似合わず、経歴と実力は凄くて、【病蜘蛛(ジグザグ)】の弟子の曲絃師で、【危険信号(シグナル・イエロー)】の二つ名を持ち、戦闘技術自体はトップクラス達をも超えていた超人。


しかし、彼女の最大の特徴は、≪人格を自由に形成する事が出来る≫事。

つまり、相手によって人格を作り変える事が出来ると言う、がらんどうの空洞の如き自身に因る演技力だった。


彼女は…どう言った気持ちで、想いで、其々(ソレゾレ)の相手に対して、其々向けのキャラクターを、演じて来たのだろう?

演技が行き過ぎて、実は本人にも、どれが素の人格なのか、分からなくなってしまっていると言う程までに、行き過ぎてしまった彼女。



何故、【危険信号】の事を、思い出したのだろう?

自分と似通って居ると、私は、感じたのだろうか?





(##NAME1##)「(おこがましいにも、程がある。)」





前世の事で、頭が一杯一杯に成り、其の時、オール・フォー・ワンの指摘に、どう答えたのかなんて、覚えて無い。





(##NAME1##)「(【戯言遣い】や【危険信号】の事、莫迦に出来ないわ。)」





記憶力の悪い頭を数回、殴って、前世の事と、其の記憶を、頭から放り出す。

そして、彼女は、10年振り位に成る、日本へと、帰郷するべく、黒霧と名乗る者が作り出した、ワープゲートへと足を踏み出した。










And that's all
(それでおしまい…?)

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解せぬ花