夏目友人帳×Dr. STONE3
「これは、おぞましくも美しい──敵意だ」
マナウスの地で、目の前には、石化装置によって積み上げられた大きな山がそこに積み上がっていた。
三千七百年前に、この地に降って来た、大きな山が出来るほどの夥しい数の石化装置達。
「…増えてたら、どうしよう」
「増えて…確かに、人類が石化した後も、宝島のように度々、地球に装置が降って来たりした事もあったから、ホワイマンが、装置の製造を三千七百年間もの間、作り続けているという仮説も立つね。」
「うん。今の月にも、こんな沢山…それ以上が存在したらって…。」
「未知の材料も多いが、ダイヤモンド含め、材料の全てが、月に居て、調達出来るとは考えにくい。材料の数もだが、量的に見ても。それに、もし月に此処と同じ位の装置があったら、ホワイマンはとっくに仕掛けて来てる筈だ。」
「なんか、ホントに、映画みたい。なんてタイトルだったけ……〇〇〇〇〇?✕✕✕✕✕?△△△△△?」
思えば、彼女は、この時から無意識のうちに、無自覚のまま、気付いていたのかもしれない。
俺達は、石化装置を文字通り、ホワイマンが製造した未知の機械装置としての道具にしか見ていなかった。
彼女も、初めはのうちは、俺達と同じ認識だったが、いつからか、石化装置を自我を持つ人工知能のAIに近い見方をしていて、まるで石化装置自体がホワイマンのように扱っていた。
彼女が挙げた映画はどれも、宇宙人とかじゃなくて、自我を持ったAIロボットとか自己繁殖能力を持つ機械といったモノ達が世界征服などを企むストーリーの映画だった。
彼女が『…増えてたら、どうしよう』の増えてたは、製造されてたらではなく、増殖してたらという事だったのが分かった時は、こちらとしても冷や汗をかいたが…。
人ならざる者達と多く関わって来た彼女には、石化装置たちが、『とおかんや』の案山子たちや、焼き物の里である灯邑で作られた招き猫たちと似た存在に映ったのだろう。
「そうだね。私も、死ぬのは怖いし、嫌だよ。」
「ナラ、何故、石化ヲ受ケ入レナイ?」
「だって、石化をしてしまったら、ひとりぼっちになってしまうから。」
「ヒトリ…」
「家族や友人や仲間…そんな大切な人達は勿論、誰とも、話す事も、笑い合う事も、色んなモノを、分かち合う事も出来無い。」
「仲間、大切、誰トモ…」
「ひとりは、寂しいだろう?」
「我々モ…私モ、ヒトリハ嫌デス」
「…うん。」
ソレを聞いて、ふわりと、花が綻ぶように、摩耶は笑った。
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解せぬ花