待ち焦がれた入学式

 編入生なんて格好の標的だとは思うけど、別に俺は時期はずれでもなければ変装する必要もない一般人。
 元総長とか美形とか、そういうのとは程遠いしむしろ関係ない。

 だから、脇役でもないただの通行人AとかクラスメイトCでよかったんだ。

 そうすれば王道くんが来て総受けフラグがたとうが、脇役くんが巻き込まれようが、生徒会内での三角関係があろうがあくまで俺は見守りポジション。
 むしろ向こうは見守られているという事すら分からないんだろう。その立ち位置を維持しつつ見ていたかった。

 そのためには俺は努力を惜しまなかった。

 学年の変わり目とともに新二年生に紛れて編入してきた俺は、新学期の始業式でまだ見ぬ人物に胸を高鳴らせながら壇上を見つめる。
 そして視界に入った四人の美形には沢山の黄色い?声援が送られたのだった。


……ああ、全寮制男子校、最高。



 なんて思ってた俺が馬鹿だった!
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