七夕〜花輪くんの場合〜

朝言ってた通り、花輪君の家に向かった


花輪邸に着きすぐお手伝いさんが招き入れてくれると…


でっかい笹と七夕の飾りがあり、
庭には、音楽を演奏したり、テーブルがたくさん並んであり、そこでみんな立食をしていた。


すると
「やあ、さくら君。君を待っていたんだよ!やっぱりみんな、同じ話ばかりで君がいないと退屈だよ」


「そう?それより腹ペコだから、早速ご馳走になるね」


「ああ、存分に召し上がれ」


そしてご飯を早速パクパク食べる。


なんかーあんまり知っている人来てないなー。


チラッと中にいる花輪君を見ると、顔はニコニコしてるけど、どこか私には元気がないように見えた。


すぐ私は花輪君の方へ向かった。


「あっ、さくら君もぜひ、この短冊に願い事を書き飾っていくといいよー」


「うん、ありがとう!それより、花輪君、元気ないみたいだけど、どうしたの?」


「フッ、さくら君には、かなわないな…一生懸命笑顔振りまいていたつもりだったのに、気づかれてしまうなんて。
実は、昨夜ヒデじいが倒れてしまって、検査入院しているんだ…」


「えぇー!ヒデじいが…そういえば、今日、姿見えないと思ったら…そうだったんだ。」


「この七夕パーティーも、花輪家、恒例の行事だから、いきなり中止にする事ができなくてね」


「ヒデじい…まる子も小さな頃からお世話になってるから、心配だよー…なにもなく早く良くなるといいなあ。
そうだ!短冊にこう書こう!」


「なんだい?…なになに…ヒデじいが早く元気になるように…?さくら君…」

「だって早くヒデじいの元気な顔みたいもんってえっ?」


フワッと抱きしめられる

「ありがとう…」


ドクンドクン
あまりのできごとに、私の体は硬直してしまい、顔だけに熱が集中していた。


はっ!
「あっ、す、すまないついつい、海外の友達と同じスキンシップをとってしまって」


そう言い体を離された


「ううん…いきなりだったから少しビックリしちゃった」


クーラーが効いてこんなに快適に涼しいのに


私の顔は燃えるように暑かった


花輪君もシャンデリアの灯りのせいかもしれないが、顔が赤くなってるようにも見えた


「じゃー早速外の笹に飾ろうか」


「うん!」


笹の方へ向かい早速、短冊を飾ってみる


「うーん、あとちょっとなのに。う゛ーまる子じゃ笹に届かない〜」


すると


ヒョイ
突然私の身長が高くなった。


「わぁ」


花輪君にお姫様抱っこされている


「これだと君でも届くだろ?」


「う、うんありがとう」


そして短冊を飾った


「あとは織り姫と彦星が、願いを叶えてくれるかだね。
今日はたくさん、星が見える、きっとたくさん願いを叶えてくれそうだよ」


「そうだねー…ねえ花輪君?」


「なんだい?」


「恥ずかしいから、もうそろそろ降ろしてもらっていい?」


「失敬、さくら君は軽すぎて、全然そんな間隔なかったよ」


「そ、そうかな?」

ドキドキ
花輪君ってストレートだな…突然大胆な行動するかし、意識しちゃうよ。

「ところで花輪君は何をお願いしたの?」


「それはヒミツさ」


「えっ、ずるいー!」


「さ、さあ最後はお待ちかねの花火だよ、向こうへ行こうか」

あっ逃げたな!


花輪君の家で打ち上げられた花火は、巴川の花火大会にも、負けないくらいキレイで…
ふと花輪君を見ると、いつもの元気な花輪君に戻っていた


良かった元気になって


そして、パーティーもお開きになり


帰ろとした時に花輪君に呼びとめられた


「さくら君が来てくれたおかげで、楽しい時間が過ごす事ができたよ。ありがとう」


「うん、まる子も楽しかったよ!また来年も来たいな」


「本当かい?来年は2人で…」


「えっ?」


「いや、来年もぜひきてくれたまえ」


「じゃー明日ね」


「ああ、良い夢を!じゃーさくら君を頼むね」


「はいっおぼっちゃま」


ヒデじいではないけど、花輪君の家の車で家まで送ってもらえる事になった

花輪君…以外とたくましかったな。


花輪君に触れられた体の感触がまだ残っている。さっきの事を、思い出すとまだ心臓が落ち着かない。

長い長い庭を抜け
門を抜ける道を通る時に笹を眺めると、自分の飾った短冊を確認し、ヒデじいの健康を改めて祈った。


「あれ?あの上の短冊桜の飾りがついてる」


「あれは、おぼっちゃまの短冊なんですよ」


「へーなんて書いてあるんですか?」


「それは私たちも知らないんですよ」


「そうなんですかー」


花輪君の事だから、私たち一般庶民が考えつかない願い事なんだろうなー。


でも、そうではなかった

短冊には
「好きな人とずっと一緒に居れますように」

と書かれていた

こんな金持ちのおぼっちゃまだが、中身はまだ、ごく普通の恋する中学生なのだ。


そして、好きな人とは、まる子であるという事。

その事実をまる子が知るのは、当分後の事である。


END



七夕〜プロローグ〜に戻る


←戻る
ALICE+