新人あるある




「名字さんって可愛いですよね。俺狙っちゃおうかなー?」

新人から去年の新人と全く同じセリフで話を切り出された。新人の視線の先には、机でいくら捌いても減らない書類の山と奮闘している(名字)の姿があった。というか最近の若い奴は馴れ馴れしすぎないか?

「名字は辞めておいたほうが良いぞ。」
「えー何でですか?俺結構顔良い方だと思うんですけど。」
「そうだとしても君に敵う相手じゃない。」
「?どういう意味ですかそれ…あ、」

噂をすれば何とやらで、彼が名字のもとにやってきた。すると名字は仕事を中断させて笑顔で話しかける。頭にお花が咲くんじゃないかといつも思うほど。降谷さんも顔にはもちろん出さないが、彼女といるときは優しいオーラを纏っている。2人を知らない人が見ても美男美女、お似合いのカップルだ。

「…忠告ありがとうございます。風見さん…」
「俺の言う通りだったろ?」

まあ俺は良い上司と可愛い後輩に恵まれてると思う。
時々人気のない部屋でイチャつくのは本当に勘弁してほしいが。




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