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「オレ、女子高生って最強の生き物だと思うんだよな」

 登校中。呟くように言う越野に朝から何を唐突に言ってるんだろうとオレは思った。キンキンに冷えたこの冬の寒さに脳が侵されたのだろうか。オレが訝しげに見ているのを察したように越野は、

「だって見ろよ植草」

 促された先にはうちの女子生徒が2人並んで歩いている。

「こんな寒いのにアイツら生足出して歩いてるんだぜ。しかもミニスカで。オシャレに命かけすぎだろ」

 越野の言い分も何となく分かる気がする。
 オレ達は制服のスラックスを履いて肌を晒していないのに恐ろしく寒い。なのにあの子たちは、1桁単位の温度だろうが風が吹き荒れようが雪が降ろうが惜しげも無く肌を晒しているのだ。全てはオシャレのために。可愛いのために。そう考えたら女子高生って最強かもしれない。

「なんとなく分かるかも」
「だろ?」
「おはよ」

 後から声がしたから振り返れば名前がいた。随分と防寒対策がバッチリな格好をしている。
 首がすっぽりと隠れるくらい巻いたマフラー、マスク、ダッフルコート、モコモコとした手袋、そして厚手のタイツ。そういえば寒いのが大嫌いって言ってたっけ。素肌を一切見せていない名前に対して越野はあーと声を伸ばすと、

「例外もあるってことだな」
「なにが?植草、ねえ?」
「オレに話振らないで」