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「こんばんはー!」
「いらっしゃい!なまえちゃん!」
「光己さん!!これお土産です」
「そんなの気にしなくていいのに…ありがとね」
「えへへ。っは、もしかして」
「そうそう、もう出来てるわよ。上がって上がって!」


手伝いをしに少し早めに来たところだったが玄関先から既にいい匂いが香っており手伝いは不要だということに気づいてしまう。がそれと同時に相変わらずやることが早い爆豪の母に感服する。靴を脱いで居間に行くとそこには彼もいる。それも黒いタンクトップ姿で。


「……」
「ほら見なさい。なまえちゃん固まっちゃったわよ…
ほら、さっさと服着なさい!」
「ッチ、わーァったよ!!」


タンクトップだと鍛えられた筋肉が見えてしまう。それが努力の証には変わりないがなまえにとっては少し刺激が強かった。爆豪も渋々上に服を1枚きるとイライラしながらも椅子に座る。
我に戻ると慌てて「手伝います!」と言って一緒にご飯の準備に取り掛かる。懐かしい香りがする。久々に爆豪家での食卓を一緒に囲むのだ。それがとても嬉しかった。お皿を並べて全部用意をすると皆で「いただきます」とご飯を一緒に食べた。




▲▼



「ごちそうさまでした…美味しかった!さすが光己さん…!」
「なまえちゃんと久々にご飯嬉しかったよ」
「私もです…!」
「そうだ、荷物2階に置いてきな?」
「はーい」
「は?」
「あ、言ってなかった?なまえちゃん家のおばあちゃん今日と明日町内会で家に居ないから泊まりに来なよって誘っておいたのよ」
「全ッ然聞いてねえわ!!」
「んじゃ、今聞いたわね。てか、荷物持つの手伝いなさいよ。布団敷いてあるから」
「ックソが!!!」



爆豪を他所に2階に上がってゆくなまえ。それを後ろから追いかける爆豪。



「勝己くん、こっちの部屋?」
「……はぁ」
「え、なんで溜息つくの?」
「………キチィだろ、」


きついとは何に対してなのだろうか。頭に疑問を残して案内された部屋に入り荷物を置く。



「後で俺の部屋来い」
「??わかった」
「下いくぞ」



荷物を置き終わると再び1階で待つ母の元へと向かう。ここから爆豪の苦悩が続くとは誰も思いやしないだろう。





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