「……ねぇ、ふうか。あんた爆豪になにかした?」
「響香。それは私も聞きたい」







今日も今日とて朝から爆豪くんのおはようと言う一声でクラスがざわついた。

あの爆豪くんが挨拶だなんて今までなかったものだから皆が固まってしまったのだ。
いつもなら私達からしつこくおはようと言ってうるせェ!!と爆豪くんの声が響く。それが日常だ。しかし私からたまたま挨拶をすると素っ気なかったがおはようと返事が返ってきた。普段から嗚呼な彼がいきなりこれなのだから皆して動揺が隠せない。








「爆豪さん体調悪いのでしょうか…?」
「なになにぃ?!私思ってたんだけど昨日ふうか連れ出してから様子おかしくない?」
「あ、それ私も思った」
「ふうかちゃん何があったん!?」







ぐいぐいと質問攻めに合う。女の勘っていうやつだろうか?
黙り込んでいた響香の目が鋭く光る。







「……告白でもされた?」








ぴくりと肩が揺れてしまう。








「え、本当なんですの?」
「ちょっとふうか。詳しくーー」






「……お前ら席につけ」







いいタイミングで相澤先生が来てくれた。ほっと胸を撫で下ろすが皆にはいずれは話さないといけないなと思い授業に徹した。









*










「んじゃ、今日はここまで。テスト出るから予習しとけよ」






授業を終えると響香がちょっとと私を廊下に誘う。
きっとさっきのことだろうと思い席をたち廊下へと向かう。
女子組は皆私を笑顔で迎えてくれるが今はそれが少し怖い。








「それでそれで?!」
「昨日あれから何があったの?」
「それが…っむぐ」








今度はなんだと思うと誰かに口を手で塞がれているのか喋れなくなった。
誰だと思い見てみると。









「んん!!!」


「ちょっと!爆豪!!!」








私は引きずられるまま爆豪くんに連れ攫われる。
ようやく離してくれたと思いきや。







「ねぇ!爆豪くん!」
「あ?」
「あれは皆びっくりしちゃうよ…」
「茶化されるよりゃマシだろーが」






それは少し気にしてくれてたということだろうか。






「でもあれじゃ誤解されちゃうよ…」
「あ?」
「爆豪くんも皆にバレて茶化されるのは嫌なんでしょ?」
「……」
「なら抑えてもらわないと」
「……ッチ、わかっとるわ」







それなら朝からうまくやってくれと心の中で嘆いてしまう。







「でも響香達とかには勘づかれてると思う」
「は」
「だって爆豪くんわかりやすすぎ…っ」





いくら爆豪くんとは言えど朝からの1件はびっくりな出来事で私からしたら笑えてきてしまう。隣で笑っている私を見ては機嫌があまりよくない爆豪くんが私を見ている。




「笑いすぎなんだよ…!!」
「あははっ、でももう…っ面白くて」
「…そうゆうところがよ」









ボソッと何かが聞こえた気がするが何に対してなのかはわからなかった。
久々に涙が出るまで笑った。








「?爆豪くん?」
「笑ってる顔のがいいわ」
「え?なんのこと?」
「……なんでもねぇ」
「わっ、ちょっと!」







はぐらかすようにぐしゃぐしゃに掻き回された髪はボサボサだ。







「乙女の苦労を無駄にしたな…!」
「そーかよ」
「てか、そろそろ戻らないと!予鈴なったよ!」






予鈴の音を聞いて慌てて行こうとすると爆豪くんに腕を掴まれて引き留められる。







「え、爆豪くん?」
「……帰り一緒に帰んぞ」









今まで中々一緒に帰る機会がなく私から誘っているだけだったけど初めて爆豪くんからの誘いが嬉しかった。とゆーか隠そうとしないのね爆豪さん。私は気にするのをやめた。










《ざわざわ》



「ありゃ黒だよふうか」
「やはり爆豪さん以前からふうかさんのこと…」
「確かに仲は悪かったけどこの予想はしてなかったよ!」
「青春やなぁ」