「ーー突如現れた敵を駆けつけたヒーロー爆心地により被害が収まり」
ピッ
「かっちゃん今日もお手柄だったね!」
「よっ!さすが爆豪!!」
「ただ、口だけが悪くてそこだけが悪評価だよな〜」
「っるせェ!!つーかデク!てめぇ!!
途中から来たせいでタッグ組んだだのモブ共に言われるハメになったじゃねーか!ぶっ殺す…!!」
「だ、だってあれはたまたま…!!」
アイツとの出来事から時間は随分と経った。
あれから5年と経ち雄英を卒業しヒーロー爆心地としてやっている。
今日もその頃のメンツと一緒に宅飲みをしている最中だ。
「いやー、しっかし爆豪の部屋落ち着くわぁ」
「クッソが!!なんで飲むってなりゃ家に来ンだ!」
「そりゃ爆豪の家が丁度集まりやすい位置にあるからだろ」
上鳴と切島とデク達がヘラヘラと笑う。
「…爆豪さー」
「あ?」
「まだ彼女とか作る気にならねぇの?」
切島の言葉に反応してしまう。
…誰にもアイツのことも出来事も話してねぇ。そりゃそうだろ。ありもしない話をしたところで理解もされないだろう。下手したら茶化されるだけだ。
「爆豪モテんだろ」
「この前もかっちゃん同じ事務所の人に告白されてたよね」
「あ?なんでデクが知ってんだ」
「…僕の事務所にいる子達が話してるの聞いちゃったんだよね」
「……相変わらずのモテっぷりだな」
「そこまで言われて付き合わねぇ理由って他に好きな奴が居る、とかか?」
その言葉に一瞬固まる。
頭に浮かんだのはアイツの顔だ。ここまでくりゃ女々しい奴だ。
必死にやれること出来る方法と探したがそんなことはわかるはずもなく月日が過ぎた。それでもアイツとの出来事は鮮明に思い出せる。それにあの頃好きだと思った感情がまだ捨てきれない。ひでぇ話だ。
「……どーだかな」
「は?!爆豪まじで!?」
「それよりクソ電気。また彼女出来たんだってな」
「ええ!?」
話が逸れたとこで持ってたグラスに入ってる酒を飲む。
思い出したらまたアイツは今何やってんだろうかだのくだらないことを考えちまう。アホか俺は。ふと立ち上がり窓に立ち外を見る。
「……」
「?あれ、今何か聞こえなかった?」
「何言ってんだ緑谷。もう酔ってんのか?」
「!!ちげぇ!外だ!!」
ビルからは煙が。炎が見え崩れ落ちたビルから鈍い音が聞こえる。
「敵か」
「あぁーっ!!せっかく集まれたのによ!」
「んなもん後で飲み直せばいいだろ!!」
「い、行こう!」
急いで支度を終え外に出る。
夜だけあって風が冷たい。俺達は急いで現場へと向かおうと足を走らせた。
《 前触れ》
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