「さ、めでたしって事で帰ろうぜい!」
ブン太の声ではっと我に返る私と赤也。今更とんでもなく恥ずかしいところを見せたと、実感がわいてきて真っ赤になる。
「んだよ二人して俺の事忘れてよ」
拗ねながらもみんな待ってるしとせかしてくる。どういうことかわからないままついていくと、正門の方にはレギュラー陣がいた。
「待たせたな!うまくいったぜい!」
ピースサインを送るブン太に、手やきすぎなんだよとみんな笑っていた。
「さて帰りながらみょうじさんのクッキーでも食べようか」
そう言ったのは幸村君で、それに続いてみんなもそれぞれクッキーを頬張った。
「え!なんすかそれ!先輩クッキーってなに!?」
「なにってみんなに作って来たんだよ」
「はあ!?俺もらってないっすよ!」
「あげたじゃん本命」
もはや私の言葉は聞かずに全部よこせ食わせるか!と突っ込んで行った。でも赤也が勝てるわけなんてなくて、結局はみんなのお腹へおさまった。
「先輩らみんなみょうじ先輩が好きだからバレンタインもらえるようにアピールしてるって言ってたじゃないっすか」
「そうじゃったかのう」
「丸井先輩も付き合ってるのか聞いたら否定しなかったっすよね」
「肯定もしてねーぞ」
「でも!さっき丸井先輩はどこだって聞いたら、みょうじに呼ばれてるから裏門行ったぞチョコ貰いに、って言ってましたよね!?」
「ああ勘違いだったみたいだね」
「もしかしなくても、俺、はめられました?」
「人聞きが悪いですよ、切原君」
「ああ俺達は協力してやったまでだ」
「そんなの頼んでねーっすよ!」
いつまでもぎゃあぎゃあ騒ぐ赤也に、はいはいと流すみんなを後ろから見ていた。
赤也はこんなに良い先輩に囲まれてるんだ。
赤也だけでなくみんなとも距離が縮まった気がした。
「赤也!みんな!ホワイトデー期待してるからね!」
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