ピアノのテストが再テストになった私は音楽室へ向かう。お弁当また忘れたしすることないし。
するとどうだろう。またもや食べ物がある。
ぬ、ぬれせんべい?
またえらい中学生らしからぬおやつだな。しかしぬれせんべいを食べたことのない私は興味津々だ。
「封も開いてるしちょっと失礼して」
一つ摘まみ食べてみる。
「なにこれ!うんまっ!」
うまいうまいと食べていたらいつのまにか空っぽだ。
「えーもっと食べたかったなあ」
もうないのはわかっているが袋を逆さにしてふってみる。その時に扉の開く音がしてそちらを見てみると。
「あ、日吉」
私の手に持つ物を見ると少し驚いた顔をした。
「それ、そのぬれせんべい」
「これ?誰かの忘れ物〜初めて食べたら美味しかった!」
でもあまり入ってなくてなくなっちゃった。
「は?それ俺のなんですけど」
「え?」
私は苦手なミステリースポット巡りのカメラマンをさせられることになった。
お前か、俺の弁当盗んだのは。(日吉ver)
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