蘇生










「昨日 庵さんと呑んだのでは?」

「大人なんだから2日連続飲み行くの普通でしょ?
歌姫先輩と飲むと愚痴の聞き手なんだから
今日くらい愚痴らせてよ。七海。」



薄暗いバーのカウンター席に並んで座る男女

ジンベースのギムレットを飲む七海と
その隣でラムベースのダイギリという
レモンとライムが合わさったカクテルを飲む雨寧

側から見れば恋人同士にも見える二人だが
彼は高専のたった一人の同級生だった。



「楽巖寺学長ですか?」

「そう。あのジジイ 変わらず
私と御三家を関わらせたいらしくて
勿論断ったし勝手にしてって言ったよ?
ほんとムカつくんだよね。」

「非術師の家系になりかけた
かつて御三家に並ぶ名家の当主と
同じ術師というだけでそうなりますかね。」

「知らない。保守派のくせに何考えてんだが、
今は五条・禪院・加茂の御三家なんだから
私が入り込む必要は無いじゃない。
保守派は五条…というより悟さん嫌いだし。」

「まぁ、あの人は常識から外れてますから。」

「歌姫先輩って酒癖悪いから
悟さんへの愚痴凄かったのよ?
今度一緒に呑む?久々に。」

「絡み酒はごめんですので、女性だけでどうぞ。」

「昔飲んだ時面白かったのに。」

「貴方笑ってるだけで助けないでしょう。」

「そりゃそうよ。面白いから。」

「………」



雨寧は当然の様に答えてクスクス笑うと
七海は少し黙ってギムレットを飲み干した。
そしておかわりを頼むと雨寧もダイギリを飲み干し
次は別のカクテルを頼んだ。



「ホワイト・レディですか。」

「スッキリして美味しいよ?
七海はほんと同じものしか頼まないよね。」

「3〜4杯目からは口直ししますが、
まだ2杯目ですから。」

「お?その言い方だと4〜5杯飲む気満々?」

「貴方と飲むとそうなるでしょう。」

「流石10年以上の付き合いだと分かってくれるね。」

「貴方にはいい加減呆れる所もありますがね。」

「それは…まぁ、昔からだし慣れたでしょ?」



雨寧は心当たりがあり、
やんわりと笑いながらホワイト・レディを口にした。


























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