動き出す
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平凡な時が流れていた現世の死後の世界
尸魂界
此処は現世で死神によって罪が洗われた魂が還る世界
其処は人間の魂が人の姿となり生活を送る流魂街と
尸魂界で生まれ霊力が高く家系を紡ぐ貴族と
尸魂界を守る組織 護廷十三隊に所属する死神が住まう
瀞霊廷の二つに分かれていた。
その護廷十三隊 十三番隊に所属する朽木ルキアによって
この世界の平穏が歪んでゆっくりと歯車が進み出す。
「…………え…」
暗闇の中に声が響いて光が差し込むと同時に
目が覚めて、右手を天井に伸ばしていた。
聞こえてきたのは懐かしいあの人の声
十三番隊副隊長の朝霧紬は
微かに滲む瞳の潤いに戸惑う。
「………なんで昔のことを…」
バタバタッ…
「……」ス…
ボーッとしているとバタバタと足音が聞こえて
嫌な予感がしてささっと布団の中に戻った。
「失礼します!朝霧副隊長!
浮竹隊長が呼んでます!
って、まだ寝てたんですか!(汗)」
「こてっちゃん…、
実は寝ても寝ても眠い病を患ってしまって、
今日は寝続けた方が……」
「駄目ですよ!(汗)
隊長と副隊長は急遽総隊長の所に迎えと
地獄蝶が伝えてるはずですが!」
「私の熟睡に勝てるわけないじゃん」
Σ「何で自慢気なんですか!?(汗)
浮竹隊長が待ってるので急いで下さい!」
紬は第三席の虎徹清音に布団を剥がされ
すぐに支度を済ませた。
「浮竹隊長」
「!、よし、行くぞ」
「はい」
紬は十三番隊隊長 浮竹十四郎と共に
総隊長のいる一番隊隊舎に向かった。
そして紬達がついた頃には他の隊長副隊長らが揃っており
急遽招集されたのは一人の隊士の罪
朽木ルキアによる二つの規定違反
霊力の無断貸与及び、喪失・そして滞外超過
現世の空座町の見廻り役だった彼女は、
虚の襲撃により現世の人間に死神の力を渡し、
更に帰還せず長期滞在を理由に罪に問われ、
兄である六番隊隊長 朽木白哉と副隊長
阿散井恋次により朽木ルキアを尸魂界連れ戻し
彼女は六番隊の隊舎牢に収監され、
後に罪人として処罰が下される事が決定された。
これに対して朝霧 紬は、六番隊隊舎に居た。
「会わせて下さい」
「駄目だ」
「会わせて下さいよ」
「だから無理だって」
「会わせて下さいって」
「おい、しつけえぞ」
「会ーわーせーてー」
「てめぇ…いい加減にしろよ!!(怒)」
「じゃあ、朽木隊長に直談判させてよ。」
「ダメだ!何回も何回もしつけえぞ!
俺だって暇じゃねえ!(怒)」
「確かに朽木ルキアは名前の通り
四大貴族の一つの朽木家の人間で
朽木家の問題でもあるけどさー、
十三番隊隊員でもあるんだよねー
見ての通り責任も感じているわけですよー。」
「微塵も感じねえんだけど(怒)」
「浮竹隊長に様子を見て来いって言われて
眠たい目擦りながら頑張って
わざわざ来てるわけですよー」
「嫌々すぎんだろ!
てめぇのとこの隊員がやらかしたのに
この態度かてめぇ!(怒)
ルキアが拘束されてんだぞ!」
「………」
「………」
阿散井が怒鳴ると紬はキランと目を光らせた。
「今言ったよね?私の所の隊員と言った。
なら私の所の隊員なんだから
私にも様子を確認させるべきでしょ?」
「て、てめぇ…(汗)」
「阿散井何をしている」
Σ「!(汗)」
背後からの声に阿散井恋次の背筋が伸びた。
「朝霧 紬。ここで何をしている。」
現れたのは六番隊隊長であり朽木ルキアの兄である
朽木白哉だった。
「あ、朽木隊長。
朽木ルキアと面会したいのですが、
許可を貰えませんか?」
「ならぬ」
「これは私の勝手な行動ではなく、
浮竹隊長からの要望です。
私が駄目でしたら隊長に来て頂くように
お願いしますが、それでも?」
「会ってどうする?」
「どうも?ただ顔と声を聞くだけです。
様子を見て来いとのご命令ですから。」
「………阿散井、案内しろ。」
Σ「え!?う、うす!(汗)」
朽木白哉に許可を貰い、紬は阿散井恋次に
六番隊の隊舎牢へと案内された。
ーーーーーー…*°
隊舎牢は想像通り薄暗く冷たい場所だった。
阿散井恋次の案内により朽木ルキアの檻の前まで来ると
彼女は俯いて縮こまって座っていた。
「ルキアちゃん」
「!!」
紬の声に朽木ルキアはすぐに顔を上げた。
「あ…あ、朝霧副隊長!
申し訳ございませんでした!!(汗)」
紬を見ると朽木ルキアはすぐに土下座した。
「真面目だった貴女がこんなとこに入るとはね」
「ッ………申し訳ございません…」
朽木ルキアは顔を伏せたまま上げようとはしなかった。
「浮竹隊長も心配してるよ。」
「ッ……!(汗)」
「いい加減顔を見せてよ」
「は、はい…」
紬に言われ、朽木ルキアは恐る恐る顔を上げた。
パチっと目があった紬の表情はいつもと変わらない無の表情
ルキアの心臓はドクンッと強く脈を打つ。
「………怒ってないよ。
本当は微笑んで迎えてあげたいよ。
笑うの下手くそなの知ってるでしょう?
ねえ…今会いたいって人、いる?」
「おい、」
ルキアは一瞬頭を過ったが、
顔を伏せて紬から目を逸らした。
「おりません…」
その反応はいると言っているのと同等の行為だ。
「………そう、分かった。」
紬はそう言うと振り返って去って行った。
あっさりと戻る紬に対して
阿散井恋次は少し戸惑う様に追い掛けた。
「てめぇ、顔と声聞くだけだって…」
「話しかけなければ声は聞けないと思うけど?」
「屁理屈女…(汗)」
「貴方が頭悪すぎるんですー」
「なんだと、てめぇ…」
「阿散井くんは見たんでしょ?
ルキアが霊力渡した人間を」
「勿論見たぜ。ぶっ倒してやったがな。
斬魄刀持っていやがったけど
ただデカくて名前も知らねえ話にならねぇ奴だった。」
「(刀が大きいか…)
そりゃ人間がいきなり死神になったワケだし…」
「あんな奴 死神って呼ぶんじゃねェ!(怒)」
「というかルキアは処刑されるのに
その人間はどうすんだか、総隊長は…」
「………随分と軽い言い方だな」
「君は私の事が嫌いなみたいだね。
吉良くんとか檜佐木くんは、
私に"さん"付けで敬ってくれているのに
一番副隊長成り立ての君は口が悪いなー」
「はっ、尊敬されたきゃ
気迫とかやる気とかみせろよ。
あんた昇任の話を蹴り続けて
何年も三席にいてやっと副隊長だろ?」
阿散井恋次から言われて紬はピタッと足を止めた。
「、おい 急に立ち止まんなよ」
紬が急に立ち止まると思いっきり
阿散井恋次の脛に自分の足を蹴り上げた。
Σ「痛っってえな!!
二度とルキアに会わせねえぞ!!(怒)」
「もう此処で会うつもりはないよ。」
「チッ……ルキアを見捨てるのかよ…」
「……まるで私に助けて欲しいように聞こえるけど、
捕まえてるのはそっちだよね?」
「………」
紬がそう言うと阿散井恋次はバツが悪い顔をして
少し逸らした。
「幼なじみ、なんでしょ?」
「!、ルキアが言ってたのか…?」
「うん。戌吊出身と聞いた時に。」
「………テメェならどうするんだよ…」
「…私に意見を求めても参考にはならないよ。
何故なら君と私の立場が違うから。」
「どう言う事だよ?(汗)」
「努力が実ってやっと出世して副隊長になったのだから
誰だって手放す事は躊躇するでしょう。
それに比べて私は出世には興味が無いし、
部下が不条理に裁かれるのなら
明確な理由が無い限り減刑を求め続ける。」
「ッ……」
「君が動けない分 なんとかするよ。」
Σ「俺は頼んでなんか…!」
「それで良いよ。それが良いなら。」
紬はそう言うと六番隊隊舎から出て行った。
「なん…なんだよ……!」
阿散井恋次は悔しそうに額の布を握り締めた。
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